こんにちは、システムズナカシマの松浦です。
シリーズ最後は学習とデプロイについて解説します。
これまで作成したデータセットをもとにAIモデルを学習し、学習したAIモデルで推論を試す手順について解説します。
本記事をお読みになる前に、アカウントをお持ちでない方(サインアップ)、ワークスペース・プロジェクトの準備がお済みでない方は以下の記事をご確認ください。
また、roboflowで何ができるか、概要を知りたい方は「はじめてのroboflow」の記事をご参照ください。
学習
前回までの記事で作成したデータセットを利用しAIモデルの学習を行います。
生成したデータセットを利用した学習方法には2種類の方法があります。
- roboflow上で学習する
- データセットをダウンロードして自分の環境で学習する
今回ご紹介するのは、「1.roboflow上で学習する」に関する手順となります。
「2.データセットをダウンロードして自分の環境で学習する」は別の記事でご紹介したいと思います。
画面左に表示されているメニューの「Versions」メニューを選択すると、前回の記事で作成したデータセットが表示されます。
その横に表示される「Start Training」ボタンを押下するだけで学習が実行されます。
無料枠では、3回までroboflow上で学習を実行することができます。
「Start Training」ボタンを押下すると、モデルの種類を選択する画面が表示されます。
各モデルの特徴は以下となります。
モデルの種類 | 推論スピード | 学習時間 | 精度 |
---|---|---|---|
Fast | 速い | 早い | 低め |
Accurate | 遅い | 遅い | 高め |
無料枠では、「Fast」しか選択できないので、このまま「Continue」ボタンを押下します。
次に学習を開始する「Checkpoint」を選択する画面が表示されるので、「Train from Checkpoint」を選択し「Select Dtaset/Public Models」、「Select Model Version/v2-COCOv6n」を選択します。
続けて「Start Training」ボタンを押下します。
※「Train from Scratch」は、ゼロから学習する際に利用します。
※今後、学習データを追加し、新しいデータセットを作って学習する場合は、「Select Dataset」で自分のモデルが選択可能になります。
学習が実行されたことを表す画面が表示されるので学習が完了するのを待ちます。
学習が完了するとメールにて通知されます。
学習完了
学習が完了するとデータセットの一覧に緑色のチェックマークが表示されます。
選択すると学習結果が画面上に表示されます。
項目 | 説明 | 備考 |
---|---|---|
mAP(平均適合率の平均) | クラス毎の適合率の全体の平均値。 | |
precision(適合率) | 推論した結果がどれだけ正確だったか。 | そもそも推論されなかったものが考慮されない。 |
recall(再現率) | 推論すべきものをどれだけ正確に推論できたか。 | 推論すべきものをどれだけ取りこぼしなく推論できたかを評価できる |
デプロイ(AIモデルを使った推論の検証)
画面左にあるメニューから「Deploy」メニューを選択します。
- AIモデルの情報
- 利用する画像・動画の選択
- 推論結果の表示
- 推論結果を表示するしきい値(確度・検出エリアのオーバーラップ率)
- 推論結果のJson形式データ
以下に示す方法で学習したAIモデルを検証することができます。
1.Test用の画像を利用(データセットでTest用に分類した画像)
2. 検証したい画像または、動画をドラッグ&ドロップも可能
3. 検証したい画像を選択
3. 検証したい動画を選択
4. 画像や動画のURLを設定
ここでは試しませんがYoutubeの動画のURLでも検証できますので試してみてください
最後に
いかがでしたでしょうか?
シリーズ最後は学習したAIモデルにて推論を検証する方法について説明しました。
ここまでの流れで一通りのroboflowの利用方法とroboflowが強力なツールであることにをご理解いただけたと思います。
是非、ご自分のプロジェクトでroboflowを利用してみてください。
今後は、roboflowで生成したデータセットをエクスポートしてGoogle Colab上で学習する方法など説明しようと思います。
システムズナカシマでは、roboflowに関する個別相談・無料デモを行っております。
是非お気軽にご相談ください。