「IBM i Managed on Power Virtual Server」サービスとは
「IBM i Managed on Power Virtual Server」というサービスがカタログから利用可能になりました。
Docs はこちらです。
こんな内容のサービスです。
IBM i Managed on Power Virtual Server (PowerVS) is a cloud offering where IBM hosts and manages IBM i LPARs (Virtual Servers) on IBM Cloud. This offering extends the existing IaaS based PowerVS on IBM Cloud offering, to one where IBM Cloud will monitor and manage IBM i LPARs and associated infrastructure (network, memory, storage), apply fixes and updates to the IBM i operating system, and manage the applicable security and private controls.
日本語に機械翻訳したものがこちらになります。
IBM i Managed on Power Virtual Server (PowerVS) は、IBM が IBM Cloud 上で IBM i LPAR (Virtual Servers) をホストおよび管理するクラウド・オファリングです。このオファリングは、既存の IaaS ベースの PowerVS on IBM Cloud オファリングを拡張し、IBM Cloud が IBM i LPAR および関連インフラストラクチャー (ネットワーク、メモリー、ストレージ) をモニターおよび管理し、IBM i オペレーティング・システムにフィックスと更新を適用し、適用可能なセキュリティーとプライベート・コントロールを管理します。
標準的な PowerVS は IaaS環境として提供されているため、OS 層以上はお客様側での管理になっていますが、モニタリングや PTF 適用、バックアップ、レプリケーションなどのシステム運用まで踏み込んで提供するサービスです。
Docsを読むとくと、費用は 4 つのパートに分かれるようです。
- Managed Base Services
ホスティングと共通コンポーネントの管理の費用です。仮想サーバーの台数によらず、毎月発生します。 - Onboarding
環境構築の計画・確認やアセスメントなどのための一時費用です。 - IBM i Managed
モニタリング、バックアップ、特権アクセス管理をふくむ実際のマネージド費用です。 - Optional Services
下記のオプションがご利用いただけます。- Disaster Recovery Environment
- Multi-Factor Authentication
- Network/Connectivity for on-prem via private Direct Link(s)
- FalconStor Backup
デプロイ画面の確認
デプロイは、こちらから行います。
サービス名を付けて DC を選択
まず、任意のサービス名を付けて利用する DC を選択します。
DC は複数指定可能です。
この時点で「Onboarding」と「Managed Base Services」が決まるようです。
費用は DC の数に対してかかります。
いくつかのオプションの指定
四半期レビュー、Direct Link、MFA といった、いくつかのオプションを指定します。
その料金が計算されます。
サーバー構成
こちらで、サーバー構成を追加します。
仮想サーバーの基本情報を指定します。
次に、BOOT イメージの情報です。ICOSに接続するための「IBM Cloud Storage Solutions for i」は必須の様で、チェックを外すことはできませんでした。
プロファイルとして CPU 情報を指定します。
必要に応じて Volume を追加します。なお、Global Replication Services は ライセンスで Power HA を選択しないと有効化できません。
仮想サーバーの指定はこれで終了です。インスタンスの費用明細が確認できました。
元の画面に戻ると、インスタンス単位の合計金額の他に「Virtual Server Onboarding」が追加されていました。
Replication
Replicationには、Zone 内と Regional が選択できました。
どちらでも MIMIX と Power HA が選択可能になっています。
Backup
バックアップ には BRMS と FalconStor が可能です。ただし、BRMS でのバックアップは2TBまでになります。
また、バックアップの頻度も指定します。
指定の完了
指定は以上です。指定した内容に従って、全体のコストの見積が出ます。
これで「I agree」にチェックをいれて「Create」すれば、オーダーは完了です。
サポート・リクエストは専用トピック「IBM i Managed on Power Virtual Server」の Case から
Caseのトピック/サブトピックに「IBM i Managed on Power Virtual Server」が用意されています。当サービスでご利用いただくリソースに関連する質問は、こちらが利用可能です。
Managed ではない通常の PowerVS では、IBM Cloud は IaaS までのサポートで OS レイヤーに関するサポートは「PowerVS IBM i 日記(56): IBM i OSについてサポート・コミュニティ Caseで問い合わせるために「IBM i on Cloud」を指定する」に投稿したように別途 OS サポート側にサポート・リクエストを上げる必要があります。
しかし、当サービスは Managed のため、その分のサポート・リクエストも Cloud の Case 一括対応してくれるそうです。
ただし、当然、このトピックで対応するのは「IBM i Managed on Power Virtual Server」内でのリソースに限られます。
専用トピックを選択した時、下記のメッセージが本文のテンプレートに含まれていました。
通常の PowerVS Workspace にデプロイしているリソースへのサポート・リクエストは「Workspace for Power Virtual Server」を選択してください。
*** IMPORTANT ***
For assistance with IBM i, AIX, or Linux servers you provisioned in a PowerVS Workspace, please backup and choose the "Workspace for Power Virtual Server" topic. The currently selected topic is meant for resources associated with the "IBM i Managed on Power Virtual Server” product offering and may be validated in your Cloud Resource List
(https://cloud.ibm.com/resources).
個人の感想
Managed まで踏み込んだサービスが IBM から提供されることで、さらに PowerVS IBM i の利用が便利になったと感じました。
ただ、上記のオーダー画面で表示されるような金額感なので、大中規模のプロジェクトへ適用が中心なるでしょう。
Managed をご希望される場合、日本にも優秀なパートナー様がいらっしゃいますので、日本語でのサポートも考慮して検討いただければと思います。
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