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Claude Code vs Codex CLI どっちを選ぶ?両方使ってきた経験から観点別にポイントを解説

Last updated at Posted at 2025-09-22

こんにちは、とまだです。

みなさん、Claude CodeとCodex CLI、どちらを使うか迷っていませんか?

以前はClaude Codeが大流行りでしたが、最近Codex CLIも試してみたところ、その強力な推論能力に驚かされました。

X などを見ていると、Codex CLIの話題も増えてきています。

こうなってくると、 「結局どちらを使えばいいの?」 と悩む方も多いでしょう。

今回は、両ツールを実践で使い倒してきた経験から、 それぞれの特徴と使い分け方を詳しく解説 します!

なお、 今回の内容は9/28のオンラインイベントでさらに深掘り解説します!

忙しい人のために要約

いくつかの観点で比較をしますので、あらかじめ結論をまとめておきます。

観点 Claude Code Codex CLI
料金体系 年払い / 中間プランあり 中間プランなし
コード品質 カスタマイズ次第 デフォルトで高品質
カスタマイズ性 高い(独自ツール豊富) 低い(制限が多め)
実行環境 ターミナルのみ ターミナル以外にも対応
学習のしやすさ 日本語対応、情報豊富 英語のみ、情報少なめ
チーム開発 プロジェクトごとに設定可能 プロジェクトごとの設定不可
新規開発 カスタムコマンドなどで効率化 デフォルトでも高品質
開発テンポ スピード重視、即実装 品質重視、慎重に進める

AI駆動開発ツールの選択は開発スタイルで決まる

私がAI駆動開発を始めたきっかけは、GitHub Copilotでした。

業務で初めて触れて、そのコード生成能力に驚いたものです。
それ以来、CursorやCline、AWS Kiro に JetBrainsのAIアシスタントなど、さまざまなツールを試してきました。

その後、6月からClaude Codeを本格的に使い始め、今では日常的に活用しています。

そして今はClaude CodeとCodex CLIを併用しています。

そんな経験から、両ツールの特徴と使い分け方や、どちらを選ぶべきかを解説します!

おさらい:Claude CodeとCodex CLIの基本情報

まず基本的な位置づけを確認しましょう。

Claude CodeはAnthropic社が提供するターミナル統合型のAIコーディングアシスタント。
Codex CLIはOpenAI社のコマンドラインベースのツールです。

そして、Codexの方はコマンドラインベースだけではなく、クラウド版やVSCodeの拡張機能からも使えます。

どちらを選ぶべきか?観点別の比較

ではここからは、いろんな観点でどちらを選ぶべきかを解説していきます。

Claude CodeとCodex CLI、両方を使い倒してきた経験から、皆さんの参考になる情報をお伝えできれば幸いです。

観点1: 料金プラン・コスパで選ぶなら Claude Code

どちらも月20ドルから始められますが、料金体系と使用制限に大きな違いがありますので、ここを詳しく見ていきましょう。

料金体系の詳細比較

Claude Codeの料金体系は以下の通りです。

  • Proプラン:月20ドル(年払いで月17ドル)
  • Max 5xプラン:月100ドル
  • Max 20xプラン:月200ドル

一方、Codex CLIの料金体系はこのようになっています。

  • Plusプラン:月20ドル
  • Proプラン:月200ドル

Claude CodeのProプランは月20ドルですが、Codex CLIのProプランは月200ドルです。
同じ「Pro」という名前ですが、内容が大きく異なるので注意が必要です。

中間プランの存在がポイント

さて、ここで重要なのが中間プランの存在です。

Claude CodeにはMax 5xと呼ばれる、月100ドルのプランがあります。

image.png

ですが Codex CLIは20ドルの次がいきなり月200ドルと、かなりのジャンプアップです。

image.png

一番安いプランでは1~2時間で制限に達してしまうので、本格的に開発をする方には物足りないかと思います。

そこで「もう少し使いたいけど200ドルは高い」という場合、Claude Codeなら選択肢があります。

安いプランで良ければ年払いに対応したClaude Code

さらに、Claude Codeは年払いで月17ドルになります。
つまり、1ヶ月ごとに3ドル、年間36ドル(約5000円)も安くなるのです。

image.png

しかも、年払いのProプランからMaxプランへの変更も可能です。
差額はクレジットとして付与されるので安心です。

そのため、料金面ではClaude Codeに分があります。

平日夜や休日に少しだけ使いたい方には、Claude Codeの年払いプランがコストパフォーマンスが良いでしょう。

観点2: コード品質で選ぶなら Codex CLI

それでは、コード品質という観点で見てみましょう。

多くの方が最も気になるポイントではないでしょうか。

実務で使ってみた実感

私は両ツールを実務で活用してきました。

Claude Code は Max 20x プランを使いましたし、Codex CLI は Pro プランで使い倒した経験もあります。

その経験から言えることは、Codex CLIの方がコード品質が高い傾向にあるということです。

特にバグ修正や複雑な実装などの複雑な場面では、Codex CLIであればほぼ一発で完遂してくれることが多いです。

Claude Codeで何度か修正を重ねる必要がある場面でも、Codex CLIなら1回や2回で解決することがよくあります。

なぜCodex CLIのコード品質が高いのか

Codex CLIはGPT-5-Codexという専用モデルを使用しています。

このモデルは、コーディングに特化して訓練されているそうです。
そのため、コードの構造やベストプラクティスへの理解が深いと感じます。

たとえば、あいまいな指示を出したとき。

Claude Codeは動くものを素早く作ってくれますし、それなりに良いコードを生成してくれます。

一方、Codex CLIは最初から以下のような点を何も言わなくても考慮してくれることが多いです。

  • 適切なエラーハンドリング
  • セキュリティ面の配慮
  • コードの可読性
  • 効率的なアルゴリズムの選択

Claude Code でも自主的にこういった点を考慮してくれることもありますが、Codex CLIの方がより一貫して高品質なコードを生成してくれる印象です。

個人開発だけでなく実務でも両方を使うようになって、その差を感じています。

複雑な実装でその差が顕著に

特に複雑なロジックや大規模なシステムの設計では、その差が顕著に現れてきます。

こういった場面で、Codex CLIは的確な実装を提案してくれます。

X などでも「Codex CLIは様々なアプローチを試しながら最適解を見つけた」という話を見かけましたので、深い推論力があるということでしょう。

現時点における定量的な評価は難しいですが、実務での経験からはCodex CLIの方がコード品質が高いと感じています。

注意点:一時的にClaude Codeの品質が低下していた時期もある

以前、記事で両ツールの比較を行いました。

ただし、この比較を行った時期(2025年8月ごろ)は、Claude Codeが一時的に性能低下のバグが発生していた場面でもありました。

ネット上に出回っている意見の中には、その時期の影響を受けていたものが混在していますので、時期には注意が必要です。

とはいえ、性能が回復した現時点でも、Codex CLIの方がバグ修正や複雑な実装に強いという実感は変わりません。

長期的な視点で考える

性能の差は、主にモデルの差による影響が大きいかと思います。

そして、Claude 4.5のリリースが近いという話もありますので、Opus もアップデートされれば両者の差が縮まったり、逆転したりする可能性は十分にあります。

そのため、現時点での品質差だけで決めるのではなく 「長期的な使用」 を見据えて、使い勝手なども含めて総合的に判断するのが良いでしょう。

特に現場でチームに導入するのであれば、基本的には数ヶ月〜年単位で使用する前提かと思います。

そのため、特定時点におけるモデル性能差よりも、長期的な目線で使い勝手などを重視することをお勧めします。

Claude Codeも工夫次第で品質向上可能

なお、Claude Codeも決して品質が低いわけではありません。

SuperClaudeのようなフレームワークを使えば誰でも簡単に性能を引き出せます。

カスタムコマンドで品質チェックを自動化できますし、サブエージェントで専門分野を担当させることにより、コード品質の向上が期待できます。

まとめると、デフォルトの品質はCodex CLIが高い。
ですが、カスタマイズ次第でClaude Codeも十分な品質を確保できる。

そういう関係性だと理解しています。

観点3: カスタマイズ性で選ぶなら Claude Code

まず、 個人的に一番重視している カスタマイズ性の観点 で見てみましょう。

カスタムコマンドとは?定型作業を自動化する仕組み

ここで言うカスタムコマンドとは、CLIから呼び出せる定型文のプロンプトのようなものです。

呼び出すことで、AIに対して特定の作業を一発で指示させることを目的としています。

Claude Codeの場合: 柔軟かつ強力なカスタムコマンド

Claude Codeの最大の魅力は圧倒的なカスタマイズ性です。

カスタムコマンドは引数を受け付けますし、Bashコマンドを組み込めます。
また、プロジェクトごとに異なるコマンドを設定できるのです。

また、引数で文章も受け付けられるので、コマンドを呼び出したときに細かい指示を一緒に渡すことが可能です。

たとえば、このような用途でカスタムコマンドを活用できます。

  • 要件定義:ユーザーストーリーから要件を抽出する
  • テスト生成:ユニットテストや統合テストを自動生成する
  • コードレビュー:PRの差分を解析して改善点を提案する
  • ドキュメント生成:コードから自動的にドキュメントを作成する

設定も簡単で、.claude/commands/ディレクトリに配置するだけ。
また、プロジェクト内に配置できますので Git で管理し、チームで共有することも可能です。

Codex CLI の場合: 機能やチーム共有に制限あり

そして Codex CLIでもカスタムコマンド(正確にはカスタムプロンプト)は作成できます。

ただし、CLAUDE Codeと比べると以下のような制限があります。

  • ホームディレクトリの .codex/commands/ にしか配置できない
  • Gitで管理してチームで共有できない
  • プロジェクトごとに異なる設定を管理できない
  • 引数やBashコマンドを受け付けない

これらの制限があるため、プロジェクトごとに異なる設定を使い分けるのが困難です。

ちなみに一応、テキストファイルをプロジェクト内に用意しておき、それを無理やり引数として呼び出すといったことは可能です。

しかし、あまりスマートな方法とは言えません。

本当は、Claude Codeのように標準機能として引数を受け付けたり、プロジェクトごとに異なる設定を管理できるようにしてほしいところです。

ここは今後のアップデートに期待したいですね。

サブエージェントで専門分野を担当させる(Claude Codeのみ)

さらに Claude Code には 「サブエージェント」 という強力な機能があります。

まずサブエージェントとは、特定の役割を持ったAIエージェントのことです。

そしてそれは、開発を行っているときに自動的に呼び出されます。

たとえば、このようなサブエージェントを設定できます。

  • セキュリティチェック専門のエージェント
  • フロントエンド開発に特化したエージェント
  • バックエンド開発に特化したエージェント
  • テストコード生成に特化したエージェント

これの何がすごいかというと、ユーザーが明示的に指示しなくても、適切なタイミングで自動的に呼び出されることです。

また、それぞれコンテキスト(会話履歴)を独立して管理できます。

これにより、良い意味でここまでの会話履歴に引きずられず、専門的な知識を活用してくれるのです。

SuperClaudeでカスタマイズも楽々

さて、これはClaude Codeの話に戻りますが、さらに強力なフレームワークがあります。

それが SuperClaude です。

以前、記事や動画でも紹介させてもらいましたが、開発のいろんな場面で役立つカスタムコマンドやサブエージェントが最初から組み込まれています。

このコマンドの数も日々アップデートされており、2025年9月22日時点ではカスタムコマンドが25個、サブエージェントは15個用意されています。

たとえば、 アイデア出しを行うカスタムコマンドだったり、コード品質をチェックしてリファクタリングを行うコマンドなど、実務でも個人開発でも役立つカスタムコマンドが用意されています。
実際のプロジェクトでコード量を71%削減できた実績もあります。

要件定義から設計・計画・実装・エラーの解決まで、一通りを記事&動画にしたものも公開しているので、よかったらこちらもご覧ください。

このフレームワークは、Claude Codeのカスタムコマンドにおける引数やBashコマンドを駆使しているため、同じものをCodex CLIで実現することは難しいです。
これも、Claude Codeの柔軟性の恩恵を受けているところです。

デフォルトでも高品質なCodex CLI

少し話がClaude Codeに寄ってしまったので、Codex CLIにも見てみましょう。

Codex CLIはGPT-5-Codexという、GPT-5をベースにしたコーディング特化のモデル自体の性能が優れています。

そのため、細かいカスタマイズをしなくても良い結果が得られています。
ゆるい指示でも適切なコードを生成してくれるのです。

ここまで、Claude Codeのカスタマイズ性はあくまでメリットという前提でお伝えしてきました。

ただ、逆にカスタマイズをしすぎるのがデメリットになる場面もあるでしょう。

例えばチーム開発であれば、ノウハウの差が生まれたり、新しいメンバーへの情報共有の手間は増えるというデメリットもあります。
そのため、デフォルトでも高性能なCodex CLIは、それはそれでメリットとも言えるかもしれません。

観点4: 要件・設計重視ならClaude Code

では、ここでは特に実務での使用を想定して、 要件・設計を重視するような「計画性」 という観点で見てみましょう。

プランモードで実現する計画的な開発

設計を重視する方には、Claude Codeを推奨 します。

Claude Code では、すぐに実装に入るのではなく、まずは計画を立てる 「プランモード」 を活用できます。

image.png

実装前に計画を立てて、ユーザーの承認を得てから実装を進められます。

image.png

これが特に威力を発揮するのは以下の場面です。

  • ビジネスサイドと協働する場合
  • チケット単位で慎重に進める開発
  • 要件が複雑で段階的な実装が必要な場合

私は現状、個人開発よりも実務で使う時間の方が長いので、このプランモードは非常に重宝しています。

あらかじめ定められた要件をもとに設計に落とし込むような開発スタイルです。

仕様駆動開発ツールとの相性

さらに、AWSのKiroのような仕様駆動開発ツールも非公式ですが存在します。

まず、仕様駆動開発とは、コードを書く前に仕様書を作成し、その仕様書に基づいてコードを生成・検証する開発手法です。
AWS の Kiro エディタをきっかけに注目されています。

事前に「要件定義」「設計」「実装計画」をドキュメント化することで、AIに対して明確な指示を出せます。

そして非公式ながら、Claued Code に対応した仕様駆動開発ツールがいくつか存在します。

国内外で有名なものだと spec-kit という、GitHub 公式が提供しているツールがあります。

また、以前に私が記事で紹介した国産ツール cc-sdd もあります。

Claude Code 以外にも Cursor や Gemini CLI など、VS Code系のエディタには対応している一方で、Codex CLI では使えないものがほとんどです。
たとえば spec-kit は Codex CLI では使えません。

なお、個人的に仕様駆動開発は大好きなので、Codex CLIに対応した仕様駆動開発ツールを npm で作りました。
興味があれば使ってみてください!

(追記:使い方・メリットがサクッとわかる記事も書きました!)

ここまでを踏まえた比較

先述の通り、Codex CLIはプランモードがないので、事前計画を立てるには自分で丁寧にプロンプトを作成する必要があります。
また、仕様駆動開発を行うにも、同じくプロンプトによって細かく調整する必要があります。

それらを標準機能、または有名な非公式ツールでサポートしているという点で、Claude Codeに分があります。

もちろん、Codex CLIでも設計重視の開発は可能です。

ただし、プロンプトのコツを掴むまでに時間がかかることが多いので、慣れてい方にはハードルが高いかもしれません。

観点5: プログラミング初心者なら Codex(IDE/Cloud)

それでは次に、それぞれのツールの操作性という観点で比較してみましょう。

これはプログラミングやコマンドライン以外の対応という観点も含んでいます。

ターミナル派ならどちらでもOK

まずClaude Codeは完全にターミナルベースです。
VSCodeなどで使える拡張機能もありますが、あくまでコマンドライン上での操作となります。

(スクショは、Claude Code のVS Code拡張機能)

image.png

コマンドラインに慣れている方には問題ありません。
ですが、そうでない方にはハードルが高いかもしれません。

例えば私が今入っている現場では、デザイナーの方もプロトタイプを作るためにClaude Codeを使っています。

ただ普段あまりターミナルの操作をしたことがないので少し苦労をしているというのが現実です。

GUI派ならCodex CLIの柔軟性が魅力

Codex CLIはCLIだけでなく、VS Codeの拡張機能やWebブラウザからも使えます。

正確には Codex CLI ではなく、Codex IDECodex Cloudという別のツールになります。

Codex IDE については VS Code、Cursor、Windsurfなど、VS Code系のエディタで使えます。

拡張機能としてインストールすれば、サイドバーでチャット形式で指示を出せますし、モデルの変更や、会話履歴の管理もできます。

image.png

さらにCodex CloudではWebブラウザから開発指示を出せます。

image.png

しかもスマホアプリからCodexに対して指示を出せます。

あらかじめ自分のGitHubレポジトリと連携しておけば、外出先からでも開発を進め、プルリクエストの作成修正までできます。

ちなみにCloud Codeの方でもCloud Code Actionという機能で、プルリクエストと連携させるといったことはできます。
たとえば、 プルリクエスト内からメンションを付けて呼び出して修正をさせるといった機能です。

一方、Codexではブラウザやアプリから直接指示を出し、そのままプルリクエストの作成までできますので、コマンドラインの操作に慣れていない方でも、機能作成まで行うことができます。

非エンジニアの方やプログラミング初心者の方には、まずCodex IDEやCodex Cloudを使ってみて、慣れてきたらCodex CLI、またはClaude Codeに移行するのが良いでしょう。

拡張機能やWeb版で慣れてから、Codex CLIに移行する。
こういう段階的なアプローチが可能なのはCodexの強みです。

観点6: AI駆動開発がはじめてならClaude Code

では次に、学習のしやすさという観点で見てみましょう。

これはプログラミングの学習というよりは、AI駆動開発としての学習のしやすさ、そしてテクニックの習得しやすさという観点で比較しています。

情報収集のしやすさはClaude Codeがまだ優位

2025年9月現在、情報収集のしやすさではClaude Codeが圧倒的に有利です。

Claude Codeは先に流行したこともあって情報が豊富です。

Qiita、Zenn、noteなどで数多くの解説記事が書かれています。
YouTubeやUdemyの動画教材も充実しています。

私もClaued Codeに関する記事や動画、講座を多数公開しています。

特に重要なのは、実践的な情報が多いことです。

CLAUDE.mdの効果的な書き方。
カスタムコマンドの作成方法。
開発のコツやベストプラクティス。

「AI駆動開発を始めたけど何をすればいい?」

この悩みを解決しやすいのは明らかにClaude Codeかと思います。

もちろん、Codex CLIも今使う人が多くなっているので、同じく情報は増えてくることでしょう。
私も最近は Codex CLI に関する情報発信が増えてきました。

しかし今はまだ、Claude Codeの方がAI駆動開発を学びやすいメリットがあります。

英語が苦手ならClaude Code一択

Claude Codeは公式ドキュメントが多言語対応しており、日本語にも対応しています。

image.png

これが早期に流行った要因の一つだと私は考えています。
最新情報や体系的なドキュメントを日本語で読めるのは大きいです。

もちろん英語を読めるに越したことはないですが、慣れていない方も多いでしょう。

一方、Codex CLIは英語ドキュメントのみです。

image.png

しかも、体系的に整理されている情報は少なめです。

基本的な機能については、Codex CLIの公式サイトにある程度載ってはいるんですが、詳細な設定方法やカスタマイズ方法については、GitHubリポジトリのドキュメントを直接読みに行く必要があります

英語が苦手な方には二重のハードルとなりますね。

もちろん「基本的な使い方だけ知れればいい」という方はどちらでも良いんですけれども、最新情報をキャッチアップしたり、ちゃんと学びたいという方はClaude Codeがおすすめです。

観点7: チーム開発で選ぶならClaude Code

ここまでは個人開発とチーム開発、両方の場面を想定してきました。

ここからは、現場などでチームにAI駆動開発ツールを導入するときの観点で見てみましょう。

プロジェクトごとの設定管理が可能な Claude Code

チーム開発ではClaude Codeをおすすめします。

先述の通り、Claude Codeはプロジェクトごとに異なるカスタムコマンドやサブエージェントを設定でき、プロジェクト内に設定ファイルを配置します。

つまり、カスタムコマンドもサブエージェントもGitで管理できるのです。
(ちなみにホームディレクトリに配置することで、全プロジェクトに共通の設定も可能です)

例えば、チーム開発で導入する場合には、以下のようなルールにしておくのも良いでしょう。

  • 「PRレビュー前にこのコマンドを実行する」
  • 「セキュリティチェックはこのサブエージェントに任せる」
  • 「UI設計はこのサブエージェントに任せる」

チーム全体で同じ設定を共有できるのは大きな強みです。

個人開発しかしない方はあまり恩恵はないかもしれませんが、現場に導入するのであれば参考にしてみてください。

Codex CLIの制限事項

Codexはホームディレクトリのカスタムコマンドしか読み込めません
プロジェクト固有の設定をチームで共有するのが困難です。

一応、専用のテキストファイルをプロジェクト内に用意しておき、それを各々が配置するという運用は可能ですが、ちょっと不便ですよね。

その意味で、チーム開発で導入するならClaude Codeの方が柔軟に運用できるでしょう。

観点8: 用途やシーンで選ぶならどちらもアリ

設計・リファクタリング・バグ修正・ならCodex CLIの深い推論

リファクタリングにはCodex CLIが強かったです。

この記事を執筆している時点では Codex の GPT-5-Codex モデルがコーディングにおいて最も強力と言われています。

実際、私もCodex CLIを使ってリファクタリングを行うと、テストもパスさせながら高品質なコードが生成されることを実感しています。

以前、同じ要件で、それぞれで開発を進めてみたところ、Codex CLIの方がコード品質としては高いものが生まれました。
(Claude Code の一時的な性能低下もあったと思うので、一概には言えませんが)

また、私の経験からすると、バグ修正や複雑なロジックの実装にもCodex CLIが強いです。

Claude Codeでは数時間かけても修正できなかったバグをCodexでは1回や2回の修正で成功したという事例も何度かあります。

他にも設計の段階だけCodex CLIを使うこともあります。

後述しますが、私はClaude Codeを普段は使い、複雑な場面だけCodexを使うといった使い分けをしています。この辺りについては後ほど詳しく解説します。

新規開発ならClaude Codeの効率性が魅力

新規開発では、Claude Codeの方がカスタムコマンドなどを駆使できる分、効率的に進められます。

SuperClaudeのようなフレームワークを使えば、開発フローを定型化できます。

アイデア出し。
計画立案。
設計。
実装。

これらをコマンドを使いながらスムーズに進められます。
プロンプト入力を最小限にして、高精度な開発が可能です。

また、アーキテクチャの設計などを専門にしたサブエージェントもSuperClaudeには用意されていますので、新規開発では特に威力を発揮します。

もちろん、Codex CLIでも、指示内容を工夫すれば、同じことはできます。
しかし、Claude Codeはフレームワークやツールを駆使することで、最小限の労力でスムーズに新規開発を進められるといったメリットがあると思っています。

仕様駆動開発のツールにもClaude Codeは多く対応していますので その点においても Claude Codeの方が優位かなと思います

観点9: 開発テンポで選ぶなら好み次第

ここは体感的な話も含まれてしまうかもしれませんが、開発スタイルの違いという観点で見てみましょう。

ここはどちらが良いというよりは、目的やシーンに応じた選び方となります。

スピード重視ならClaude Code

Claude Codeはプランモードにしない限りは、指示内容をもとにひとまず実装を進める傾向が多いように感じます。

そのため、プロトタイピングや実験的な実装をサクッと進めたい場合にはClaude Codeが向いているかもしれません。

良くも悪くとも、とりあえず動くものを作って、必要に応じて修正を繰り返すといった開発スタイルを自主的に取ることが多いです。

品質と慎重さ重視ならCodex CLI

一方、Codexは慎重に進める傾向があります。
頻繁にユーザーの承認を求めてきます。

指示を出し、しばらく考えた後、高確率で方向性の確認をしてきます。

スクリーンショット 2025-09-22 17.29.43.png

開発のテンポが損なわれるともいえますが、品質を重視する方にはむしろ好ましいかもしれません。

サクッと個人開発でMVPやプロトタイプを作る上では不便に感じる時もあるものの、現場でも使う身としてはこの手戻りの少なさからメリットと感じています。

観点10: コーディング以外も考慮するなら用途で選ぶ

ここまでは、コーディングだけを考慮してきました。

しかし、Claude CodeもCodex CLIも、それぞれチャットベースの生成AIツールのサブスクリプションに含まれている形です。
そのため、実際にはコーディング以外の場面で、ClaudeもしくはChatGPTを使用することも多いかと思います。

本題とはちょっと外れるかもしれませんが、この観点も入れておきましょう。

私はコーディング以外でもClaudeを活用しています。

YouTubeの台本作成。
Udemyの講座資料。
実務でのドキュメント作成。
QiitaやZennでのドラフト文章作成。

これらではChatGPTよりClaudeを使うことが多いです。

Claudeは日本語の自然な文章生成が得意だと言われていますし、実際にその通りだと感じています。
長文作成も得意です。
ChatGPTでもできますが、Claudeの方が自然な文章(というか、好みの文章)が生成されることが多いです。

そのため、コーディング以外にも情報発信や記事執筆をする方は、Claudeのサブスクリプションを有効活用できますので、Claude Codeを選ぶメリットがさらに大きくなりますね。

余談ですが、私はChatGPTの音声会話機能を使って英会話の学習もすることもあるので、その点ではChatGPTにはお世話になっています。

とまだ(筆者)の使い分け方法

ここまで散々どちらを選ぶかという話をしてきましたが、先ほど軽く触れた通り私は両方を使い分けています

料金プランでいうと、現在の組み合わせはこのようになっています。

  • Claude Code Max 5xプラン:月100ドル
  • Codex CLI Plusプラン:月20ドル

合計で月120ドルの投資ですが、それぞれの強みを活かせるので満足しています。

普段はカスタマイズ性の高いClaude Codeをメインに使って開発を進めます。
そして深い推論が必要なときだけCodex CLIを使います。

たとえば事前に Claude Code のプランモードで設計・計画を立ててから Codex CLI にレビューをさせ、設計の妥当性を確認してもらうといった使い方です。

SuperClaude も駆使しながら、以下のようなワークフローで進めています。

  1. 設計・計画:Claude Code のプランモード
  2. 設計レビュー:Codex CLI
  3. 実装:Claude Code
  4. リファクタリング・バグ修正:Codex CLI
  5. テスト生成:Claude Code
  6. コードレビュー:Codex CLI
  7. ドキュメント生成:Claude Code

この組み合わせで非常に効率的に開発できています。

また、限られた使い方ですので、Codex CLI は月20ドル(安い方)のPlusプランで十分です。

Claude Code のプランについてはMax 5xプランでちょうどよいと感じています。
Opus 4.1 でぶっ続けで開発しても2~3時間ぐらいは持ちます。

途中でSonnet 4に切り替わることもありますが、事前に計画を立てているので、そこまで大きな問題にはなりません。

なお、最近 Codex CLI を MCP サーバとして Claude Code などから呼び出せるようになりましたので、さらにシームレスに連携できるようになっています。

そのため、Claude Codeを普段使いして、複雑な実装のときにだけCodexをスムーズに活用できるようになっています。

GPT-5-Codexの実装力と、Claude Codeのカスタマイズ性を良いとこどりできるので、非常におすすめです!

まとめ: どちらを選ぶべきか?

両ツールにはそれぞれ明確な強みがあるため、最終的な選択は個々のニーズと開発スタイルに依存します。

改めて、どちらを選ぶべきかの指針をまとめておきます。

観点別の比較表

ここまでいろんな観点で見てきました。

それぞれ、簡単にまとめるとこのようになります。

観点 Claude Code Codex CLI
料金体系 年払い / 中間プランあり 中間プランなし
コード品質 カスタマイズ次第 デフォルトで高品質
カスタマイズ性 高い(独自ツール豊富) 低い(制限が多め)
実行環境 ターミナルのみ ターミナル以外にも対応
学習のしやすさ 日本語対応、情報豊富 英語のみ、情報少なめ
チーム開発 プロジェクトごとに設定可能 プロジェクトごとの設定不可
新規開発 カスタムコマンドなどで効率化 デフォルトでも高品質
開発テンポ スピード重視、即実装 品質重視、慎重に進める

繰り返しになりますが、どちらが良いというよりは、目的やシーンに応じた選び方となります。

自分が何を重視するかを明確にして選ぶのが良いでしょう。

とまだならどっちを選ぶの?

先述の通り私は両方を使っています。

そのため、どちらか一方を選ぶ必要はないと考えているタイプです。

ただし、予算の都合上、どちらか一方を選ぶ必要があるのであれば私はClaude Codeを選びます

それは、私が以下のようなニーズを持っているからです。

  • カスタマイズ性を重視する
  • 日本語サポートが必要
  • コミュニティの充実度を重視する
  • チーム開発で使う
  • 実務で使うので仕様駆動開発ツールを活用したい
  • Max 5x プランで割と十分
  • コーディング以外にも活用したい

ちょうど、これまでに挙げてきた Claude Code の強みと一致しています。

性能という面ではCodex CLIが優秀である話をしてきましたが、今後、Claude Codeについても、新しいモデルが出れば両者が並ぶか、もしくは逆転することもあるでしょう。

実際、Claude も 4.5 と呼ばれる新モデルが近々出る予定のようですので、少なくとも差は縮まるのではないかと思っています。

このように、性能については常にどちらもアップデートされるので、あまり気にしすぎる必要はないかと思います。

まずは両方試してみるのが一番確実

実際に使ってみて、自分の開発スタイルに合うツールを見つける。
それが一番確実な方法です。

私も、Claude CodeやCodex CLIだけでなく、いろんなツールを少しずつ試してみて、今の最適解に落ち着きました。
なんなら、この最適解は来月にも変わっているかもしれません。

AI駆動開発において、適材適所でツールを使い分ける
これからのエンジニアに求められるスキルになりそうですね。

両方試してみて、自分に合った開発環境を構築していきましょう!

おわりに:AI駆動開発の最新情報をキャッチアップするには?

今回の記事のような内容は、YouTubeやXで積極的に発信していますので、今後も情報収集したい方はぜひフォローしてみてください!

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