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【SAPUI5】OData(1) ODataとは

Last updated at Posted at 2018-12-30

##はじめに
SAPUI5でアプリケーションを作るにあたり、ODataは避けては通れないトピックです。
結構広いテーマなので、5~7回くらいに分けて書きたいと思います。
1回目はODataの概要について説明します。

予定

  1. OData(1) ODataとは
  2. OData(2) ODataを構成するもの
  3. OData(3) ODataのQuery optionを使ってみる
  4. OData(4) SAPでのODataサービスの作り方 環境編
  5. OData(5) SAPでのODataサービスの作り方 開発編-1
  6. OData(6) SAPでのODataサービスの作り方 開発編-2
  7. OData(7) ODataを使ったSAPUI5アプリケーションの作り方 準備編
  8. OData(8) ODataを使ったSAPUI5アプリケーションの作り方 開発編-1
  9. OData(9) ODataを使ったSAPUI5アプリケーションの作り方 開発編-2

##ODataとは
OData(Open Data Protocol)とは簡単に言えば、HTTPを使ってサーバとブラウザでデータをやり取りするためのプロトコルです。
Microsoftが作った仕組みで、それをSAPでも利用しています。

イメージ
image.png

##ODataのベースとなる考え方
ODataは"REST"の考え方がベースとなっています。
REST(REpresentational State Transfer)とは、Webサービスにおけるアーキテクチャのスタイルの一つです。
対象のリソースをURIで指定し、HTTPメソッド(GET, POSTなど)によって操作します。
image.png
OData – Everything that you need to know (Part 2)より引用

###Representationとは
RepresentationとはURIによって指定されたリソースまたはその一部です。
たとえばPersonというリソースがあり、その人の連絡先情報を取得するODataサービスがあるとします。この場合、氏名、住所、電話番号などがRepresentationとなります。
image.png

###RESTful APIとは
RESTful APIとは、RESTの6つの原則に従って作られたAPIのことです。

6つの原則

原則 説明
Client-Server クライアト・サーバー型であること(データの格納場所とユーザインターフェースを分離するため)
Stateless クライアントからサーバへのリクエストは、サーバがリクエストを理解するのに必要な情報をすべて含むこと。サーバ側にクライアントの情報は保存しない
Cacheable サーバからのレスポンスには、明示的あるいは暗黙的にキャッシュの可否が示されること
Uniform Interface コンポーネント間で統一されたインターフェースを使用すること。このために、リソースの特定方法(URI)、操作方法(HTTPメソッド)などの決まりがある。
Layered System レイヤー構成を可能にすること。クライアントはサーバではなく中間レイヤーと通信する場合もあるが、何とやり取りをしているかを意識する必要はない
Code on Demand サーバから送信されたコードをクライアントで実行することで、クライアント側の機能を一時的に拡張できるこ

##ODataの特徴
ODataには次のような特徴があります。

  1. URIを使ってデータを読み書きする
  2. 言語に依存せずに利用できる
  3. JSONまたはXML形式でレスポンスを返す

###1. URIを使ってデータを読み書きする
URI(Uniform Resource Identifier)とは、その名の通りインターネット上のリソースを一意に特定するための名前、または場所、またはその両方のことを指します。(ちなみに、URLもURIの一部です)
ODataにアクセスする際は、以下のようにURIを指定します。
image.png
OData Version 4.0 Part 2: URL ConventionsInformation published on non-SAP siteより引用

ひとまず、「URLのような形式でデータの取得や更新ができる」という理解で十分だと思います。

###2. 言語に依存せずに利用できる
ODataはHTTPをベースとした仕組みなのでクライアント側、サーバ側とも言語の制約がありません。(HTTPリクエスト、レスポンスを作れればよい)
参考までにODataの公式リファレンスには、HTTP, C#, JavaScript, C++, Node.jsのサンプルがあります。

###3. JSONまたはXML形式でレスポンスを返す
ODataのレスポンスの形式はJSON、またはXML形式です。
どのようなデータ形式で欲しいかはリクエストで指定します。

##まとめ

  • ODataはRESTの考え方をもとに作られている
  • URIを指定してリソースを操作する
  • どのような言語でも使え、レスポンスはJSONまたはXML

##参考
OData – Everything that you need to know (Part 1)
OData – Everything that you need to know (Part 2)
OData – Everything that you need to know (Part 3)
OData and SAP Netweaver Gateway. Part I. Introduction
RESTとは何か
Architectural Styles and the Design of Network-based Software Architectures

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