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GitHub Actions ワークフローを再利用する(共通化)

Last updated at Posted at 2023-06-13

はじめに

このシリーズは GitHub Actions を触ってみたいけど、ざっくり理解したい方向けの記事です。

  1. GitHub Actions ざっくりワークフローを理解
  2. GitHub Actions のシークレット情報と変数の設定方法
  3. GitHub Actions ワークフローを再利用する(共通化) (←当記事)

前回はデプロイ周りのワークフローを通して、シークレット情報と変数の設定方法をご紹介しました。

実際には、ステージング環境、本番環境など別々の設定値やワークフローがあるので、今回はそれらの設定方法をご紹介いたします。

ワークフローを再利用する(共通化)

環境ごとにシークレット情報や変数は違えども、デプロイするワークフローは共通化したいものです。
こういう場合、ワークフローを再利用できます。

イメージとしてはこんな感じになります。

※再利用ワークフローのファイル名は任意です。ここではプレフィックス_を設定して説明します。

それでは、さっそく設定方法を見ていきましょう。

再利用ワークフローの作り方(_deploy.yml

再利用ワークフローの作り方のポイントは下記の3点です。

  1. onworkflow_call を設定する(「呼び出したときに実行するよ」と理解してます)
  2. 入力値は inputs で設定する(同様の書き方で outputs も設定できます)
  3. シークレット値は secrets で設定する

具体的には、このような YAML ファイルになります。
(ちょっと長くなってしまったので、コメント部分だけ拾っていただければ大丈夫です:bow:

_deploy.yml(再利用ワークフローの例)
name: Deploy(再利用ワークフロー)

on:
  # ポイント1: `on` に `workflow_call` を設定
  workflow_call:
    # ポイント2: 入力値は `inputs` で設定
    inputs:
      MY_AWS_REGION:
        description: 'AWS Region'
        type: string
        required: true
        default: 'us-east-2'
      MY_ECR_REPOSITORY:
        description: 'ECR Repository'
        type: string
        required: true
        default: 'my-ecr-repo'
      (中略)
    # ポイント3: シークレット値は `secrets` で設定
    secrets:
      AWS_ACCESS_KEY_ID:
        description: 'AWS Access Key ID'
        required: true
      AWS_SECRET_ACCESS_KEY:
        description: 'AWS Secret Access Key'
        required: true

env:
  # 入力値は ${{ inputs.入力ID }} で参照
  AWS_REGION: ${{ inputs.MY_AWS_REGION  }}
  ECR_REPOSITORY: ${{ inputs.MY_ECR_REPOSITORY  }}
  (中略)

jobs:
  deploy:
    name: Deploy(再利用ワークフロー)
    runs-on: ubuntu-latest

    steps:
    - name: Checkout
      uses: actions/checkout@v3

    - name: Configure AWS credentials
      uses: aws-actions/configure-aws-credentials@v1
      with:
        # シークレット値は ${{ secrets.シークレットID }} で参照
        aws-access-key-id: ${{ secrets.AWS_ACCESS_KEY_ID }}
        aws-secret-access-key: ${{ secrets.AWS_SECRET_ACCESS_KEY }}
        aws-region: ${{ env.AWS_REGION }}
    (以下略)

再利用ワークフローの呼び出し方

先程の _deploy.ymlの呼び出し方のポイントは下記の3点です。

  1. uses で再利用ワークフローのファイルパスを設定する
  2. 再利用ワークフローの入力値 inputs には with で設定する
  3. 再利用ワークフローのシークレット値 secrets には secrets で設定する

具体的には、このような YAML ファイルになります。

deploy-stg.yml(再利用ワークフローを呼び出す例)
name: Deploy Staging

on:
  push:
    branches:
      - main

jobs:
  deploy-stg:
    # ポイント1: `uses` で再利用ワーク
    uses: ./.github/workflows/_deploy.ymlフローのファイルパスを設定
    # ポイント2: 再利用ワークフローの入力値 `inputs` には `with` で設定
    with:
      MY_AWS_REGION: ${{ vars.MY_AWS_REGION  }}
      MY_ECR_REPOSITORY: ${{ vars.MY_ECR_REPOSITORY  }}
      (中略)
    # ポイント3: 再利用ワークフローのシークレット値 `secrets` には `secrets` で設定
    secrets:
      AWS_ACCESS_KEY_ID: ${{ secrets.AWS_ACCESS_KEY_ID }}
      AWS_SECRET_ACCESS_KEY: ${{ secrets.AWS_SECRET_ACCESS_KEY }}

ワークフローを実行してみる

この設定でステージングと本番のデプロイを実行してみます。
すると、GitHub Actions のページから、deploy-stgdeploy-prd の両方が再利用ワークフローを使用していることが分かりますね。

deploy-stgのワークフローを実行

deploy-stgが再利用ワークフローを使用していることが分かる.png

deploy-prdのワークフローを実行

deploy-prdが再利用ワークフローを使用していることが分かる.png

おわりに

再利用ワークフローを使うことで、処理を共通化できることが分かりました。
今回はデプロイだけでしたが、実際のプロダクトではlinttestといったワークフローも再利用するケースも出てくるのではないでしょうか?

もし、すでにGitHub Actionsを導入されているようでしたら、これを機に確認してみて、理解を深めていっていただけると幸いです。

参考

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