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運用設計の基礎知識まとめてみた #3

Last updated at Posted at 2025-08-22

システム運用の3分類 ― 業務運用・基盤運用・運用管理を整理する

システム運用の現場では、「運用」と一口に言ってもその中身は多岐にわたります。
この記事では、運用を理解するうえでよく使われる 3つの分類(業務運用・基盤運用・運用管理) を整理し、それぞれの特徴や役割を掘り下げて解説します。

📖 本記事は「運用設計の基礎知識まとめてみた」シリーズの一部です。
👉 シリーズ全体:運用設計を体系的に学ぶシリーズ|入門から実践まで
◀第1回の記事:運用とは何か?未経験でも理解できる基礎と定義整理


1. なぜ運用を分類するのか?

  • 運用の範囲を明確にすることで、担当者やチームごとの役割が整理できる
  • 業務の抜け漏れを防ぎ、効率的な運用設計が可能になる
  • 改善や自動化を検討するときの着眼点を見つけやすい

👉 特に運用設計の段階では、どの範囲を誰が担当するのかを意識することが重要です。


2. 運用の3分類

2.1 業務運用(Business Operation)

  • 対象:システムを利用するユーザーや業務そのもの
  • 役割:システムを業務の中で活用するための運用
  • 具体例
    • データ入力や確認作業
    • バッチ処理の実行
    • 問い合わせ対応やヘルプデスク業務

👉 ユーザーと直接関わる運用であり、サービスの品質を左右する部分です。


2.2 基盤運用(Infrastructure Operation)

  • 対象:システムを支えるハードウェア・ソフトウェア基盤
  • 役割:サーバーやネットワークを安定して稼働させるための運用
  • 具体例
    • サーバー・ネットワーク監視
    • 障害発生時の一次対応
    • バックアップ取得やパッチ適用
    • クラウドリソースの利用状況管理

👉 システムの安定稼働を守る「裏方」の領域であり、監視・保守・セキュリティ対応が中心となります。


2.3 運用管理(Operation Management)

  • 対象:業務運用・基盤運用を含む運用全体の仕組み
  • 役割:ルールや体制を整備し、運用を統制・改善する
  • 具体例
    • 作業手順書や運用ルールの整備
    • 障害発生時のエスカレーションフロー策定
    • SLA(サービスレベル)の設定と遵守管理
    • 運用改善や効率化施策の推進

👉 運用の「仕組み」をつくり、持続的に改善していくのが運用管理の役割です。


3. 3分類の関係性

  • 業務運用:ユーザーに近いフロント部分
  • 基盤運用:システムの安定を支えるバックエンド部分
  • 運用管理:両者を含めた全体を統制し、仕組みとして最適化する部分

図にするとこのような構造になります。

[ 運用管理 ]
  ↑
[ 基盤運用 ]
  ↑
[ 業務運用 ]

下層が日々の運用作業、上層が運用全体の設計や改善にあたるイメージです。


4. まとめ

  • 運用は「業務運用」「基盤運用」「運用管理」の3つに分けて考えると整理しやすい
  • 業務運用はユーザーに近い作業、基盤運用はインフラの安定稼働、運用管理は仕組みづくりと改善が中心
  • 運用設計を行う際は、どの分類を対象にしているかを意識することが大切

参考

本記事は以下のサイトを参考に要点を整理しました。

◀ 前の記事:運用設計とは?基礎から全体像を理解する
▶ 次の記事:運用設計書の作り方とテンプレ構成まとめ

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