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Annual Report of the Ubuntu Weekly Recipe 2020

2020年最後のUbuntu Weekly Recipeは、第647回「Ubuntu CoreなRaspberry PiをUbuntuサーバーとして使う」 でした。というわけで今年もまた、2020年に掲載されたUbuntu Weekly Recipeの記事をまとめてみます。

これまでのAnnual Reportは次の記事を参照してください。

2020年のUbuntu

2020年もいろんなことがありましたが、世間では実質「新型コロナウィルスに翻弄された年」の一言で片付きそうです。幸いUbuntuは、というかFLOSSコミュニティ全般に言えることですが、開発者が全世界にちらばっているため事実上リモートワークが当然という状況ではあったので、生活はともかく作業にはほとんど影響がありませんでした。それはCanonicalも同様で、Ubuntuのリリースそのものも通常と変わりなく行われています。

というわけで4月には2年ぶり8回目のUbuntu 20.04 LTSがスケジュール通りにリリースされました。去年の記事には「過去との決別」が主なテーマだとお伝えしましたが、実際には次のような結果になっています。

  • Intel x86 32bit(i386)アーキテクチャーのサポート終了

    • ほとんどサポート終了したものの、1500パッケージぐらい残っている
    • これらが22.04でどうなるかは未定
  • Python 2のサポート終了

    • 完全には除外できず
    • おそらくDebian 11の状況次第で22.04までに対応完了
  • X Window SystemからWaylandへ

    • 引き続きX Window Systemを初期状態で採用

がんばったけど完全には無理でしたって感じですね。とは言え何もやっていなかったわけではなく、デスクトップの見た目やパフォーマンスは大幅に改善され、ダークテーマや指紋認証など最近の機能も追加されています。サーバー版もインストーラーであるSubiquityが待望の自動インストールに対応しました。18.04ユーザーは順次20.04にアップグレードしていくと良いでしょう。

LTSはリリースされたものの、リリースパーティもオフラインミーティングも開催できていません。LTSが出る4月の頃は「そのうちできるようになるだろう」ぐらいに思っていたのですが、今ではもう「ここ数年は無理じゃね?」になっている状況です。個人的にオフラインミーティングはオフラインだから意味があってオンラインでやる意味はあまり感じないのですが、ずっとやらないのもなーって圧力が強くなってきた結果、「Ubuntu Streaming Meeting」なるものが開催されることになりました。2021年1月17日(日)の開催なので、皆さま奮ってご参加ください。

さらに20.10では念願の「デスクトップ版UbuntuのRaspberry Piの公式サポート」が行われるようになりました。UbuntuがRaspberry Piをサポートするようになったのは、2015年2月にリリースされたRaspberry Pi 2 Model Bからです。当時は組み込み向けということで、登場して間もないIoT向けの「Snappy Ubuntu Core」のイメージのみが提供されていました。Snappyからカーネルとinitramfsを取り出して、無理やりXubuntuを動かすなんてこともしていたものの、公式なデスクトップのサポートは公式フレーバーとなったUbuntu MATE 15.04のリリースを待つことになります。

なんと言ってもRaspberry Piの非力さがネックでした。当時出ている組み込みデバイスやARM搭載のシングルボードコンピューターとしては破格の性能ではあったものの、それでもデスクトップLinuxを動かすには1GBのメモリはそれなりの足かせとなったのです。特に当時のUbuntuはまだ「Unity」を採用していました。つまり3DアクセラレーションをサポートするGPUか、それを補ってあまりあるCPUパワーを必要としたのです。Raspberry Pi 2にもVideoCore IVというGPUコアが載ってはいたものの、オープンソースのドライバーはなく、3Dアクセラレーションは期待できない状態でした。

その後、Raspberry Pi 3が出てきたあとぐらいに、当時BroadcomにいたEric AnholtがVC4と呼ばれるFLOSSのGPUドライバーを開発します。これで3Dアクセラレーションについてはクリアできたものの、GPUそのものの性能の低さとメインメモリの少なさからGNOME Shellは動くとしてもかなり厳しい状態だったのです。そのためUbuntu系のデスクトップを使うのであれば、Ubuntu MATEかXubuntuを使うのが一般的な状態が続きます。

そんな中、昨年登場したのが大幅に性能を向上したRaspberry Pi 4です。GPUもVideoCore VIに更新され、メインメモリも最大8GBとなり、3Dアクセラレーションを活用したデスクトップの利用が現実的になってきました。VideoCore VI用のV3Dドライバーがカーネルに正式に取り込まれ、GNOME Shellの利用も現実味を増してきたのが20.10のリリースのタイミングだったのです。

Topicsの2020年12月18日号にもあるように、今年1年はUbuntuにおけるRaspberry Piサポートが大きく動いた年でした。特定のサービスをインストール済みのUbuntu Applianceなんてイメージも公開されるようになりましたしね。個人的にはそろそろARMv7以降に対応したZeroが出て欲しいところ。

影響の大きなところではWindows Subsystem for Linux 2(WSL2)の正式リリースでしょうか。WSL1のリリース当初からLinux環境が欲しいWindowsユーザーには歓声を持って受け入れられていましたし、マイクロソフトもリソースを注いでいる雰囲気がありました。そしてWSL1を利用していく中で明らかになった諸々の不満を解消すべく、根本的にアーキテクチャーを変更したのがWSL2となります。実際はInsider Previewなどですでに使える状態ではあったので、WSLをヘビーに使う人たちはすでにWSL2に以降済みだったのかもしれませんが、それでも正式リリースというのは大きなマイルストーンと言えるでしょう。

TopicsはUbuntuのニュースを紹介する連載なのに、トップがMicrosoftによるWindows向けのツールの紹介とか、隔世の感があります。ちなみに今年はWSLのオンラインカンファレンスであるmicroWSLconfも開催されました。本来WSLconfとしてオフラインのイベントになる予定だったようなので、これもまた新型コロナウィルスの影響と言えそうです。

さて、2020年のUbuntu Weekly Recipeは、2014年ぐらいから恒例となっているいくやさんによる第601回「デスクトップ環境の2019-2020年」から始まりました。Ubuntu/GNOMEだけでなく、他のデスクトップ環境についても総ざらいしているので、Ubuntuや他のフレーバー、Ubuntu以外のLinuxディストリビューションのユーザーも、自分の使っているデスクトップ環境が一年でどう変わったのか振り返ってみるのも良いのではないでしょうか。

2020年はこの第601回から第647回までの計47回の掲載でした。昨年・一昨年の49回と比べて2回ほど減っています。これはオフラインミーティングが開催されなかったから、そのレポートの分減った……というわけではなく、純粋に執筆陣が忙しすぎて2回ほど休載したためです。そろそろ新しい人が欲しい。

RecipeっぽいRecipe

Ubuntu Weekly Recipe」は「 Ubuntuの強力なデスクトップ機能を活用するための、いろいろなレシピをお届けします。 」とあるように、本来はUbuntuの(主としてデスクトップの)ソフトウェアやカスタマイズ方法を紹介する連載でした。今ではデスクトップやサーバーに関係なくUbuntu特有の機能を突っ込んで紹介したり、リリースごとの変更点のまとめ、イベントレポートなど執筆陣が思いついたものを自由に掲載していますが、今でもこのタイプの紹介記事はそれなりに存在します。

水野さんによる第605回の「Samplerでターミナルをダッシュボードにする」や第620回の「Ubuntu 20.04 LTSでU2F/FIDOデバイスを使ったSSHの2要素認証を試す」、第630回の「Ubuntuで天体写真のスタッキングに挑戦する」、それに村田さんによる第633回の「字幕ファイルを作成し,動画に焼き込む」やいくやさんによる第640回の「gioコマンドを使ってコマンドラインからリモートのファイルを制御する」なんかは、「Ubuntu便利に使う」という点で、まさにRecipeらしいRecipeと言えるでしょう。

デスクトップLinuxのキラーアプリと言えばオフィススイートです。LibreOfficeの記事では、おなじみのいくやさんが今年は第608回の「LibreOfficeの墨消し機能」を書いてくれています。これは実は時事ネタだったりするのですが、記事単体で読んでも(特にお役所系の人にとっては)参考になる記事です。いくやさんは他にも第612回の「LibreOffice 6.4をインストールする」や第623回の「LibreOffice 6.4 CalcとMicrosoft Excel 365の関数比較」などのLibreOfficeネタを供給してくれています。

LibreOffice/Microsoft Officeで使っているのはCalc/ExcelかImpress/PowerPointだけって人は多いかもしれません。ただ個人的にプレゼンテーションの資料はBeamerで作ることが多いため、第644回ではPowerPointの代替として「ノート表示にも対応したプレゼンテーションツールPympress」を紹介してみました。PDF化さえしておけば、こんな感じでプラットフォームを問わず使えるデータになるので便利ですよね。

PDFと双璧をなす「電子書籍フォーマット」がEPUBです。技術書典で頒布する場合もPDFかEPUBもしくはその両方というのが大半だと思います。Ubuntuでも動くEPUBリーダーは、これまでにもいくつも登場してはいつの間にかメンテナンスされなくなっているというのが大半でした。そんな中、編集の高橋さんによる第634回では「クロスプラットフォームで動作するEPUBリーダー『Thorium Reader』」として、本命とも言えるEPUBリーダーを紹介してくれています。そう、書いたのは本連載の編集さんです。時期的に執筆陣が忙しくて手が回らなかったときに、ひとつネタがあるのでと登板してくれたのです。その節は本当にお世話になりました。

コンテナ全盛の時代とは言え、一般の利用者向け・デスクトップ向け・Linux以外のOSユーザー向けにはまだまだ仮想マシンを利用しています。特にWindows上でUbuntuを使ったり、Ubuntu上でさまざまなディストリビューション・リリースを併用したい際に、仮想マシンにお世話になっている人も多いことでしょう。いくやさんによる恒例の第604回の「VirtualBox 6.1の新機能」にはお世話になっている人も多いはず。

Linuxデスクトップが普及する障害のひとつとしてよくあげられているのが「ゲームの不足」です。1から13までの番号が書かれたカードを並べるやつとか、地面に埋められた爆弾を探すやつとか、人気のゲームの一部は昔からUbuntuでも動くものの、3Dバリバリのメジャーなゲームについてはプラットフォームの差異もあってなかなか難しいものがありました。そんな状況を大きく変えつつあるのが、SteamとProton/Wineです。PCゲームのプラットフォームとしてSteamが地位を確立した結果、「ゲームの頒布・インストール方法」が標準化されました。結果、Steamの流儀に従えばプラットフォームの差異を吸収できるようになったのです。またWindows APIの互換レイヤーとして実装されているWineは、バージョンがあがるにつれてどんどんその機能を充実させてきました。SteamはこのWineをゲーム向けに特化したProtonとして拡張し、Steamの中に組み込みました。結果、「多くのWindowsゲーム」がそのままLinux上でも動くようになったのです。

第626回の「UbuntuでもSteamのWindowsゲームを!」と第627回の「コンテナの中でもWindowsのゲームを!」では、Steamで提供されているWindows用の3DゲームをLinuxでプレイする様子を紹介しています。さらに後者では、Steamとゲームをコンテナの中に閉じ込めて、なおかつゲームコントローラーも動くような設定を説明しています。単にリトルウィッチノベタをプレイしたいという純粋な気持ちから書いた記事です。ノベタかわいい。

分類が難しいのですが、いくやさんによる第618回の「Ubuntu Cinnamon Remixを使用する」もここに入るでしょう。Ubuntuにはさまざまなフレーバーが存在し、フレーバーごとに熱烈なファンがいます。他のフレーバーも「こんなところが良いんだよ」って感じで紹介したいですね。

Ubuntuを使っていく上で、トラブルは避けられません。常日頃からトラブル発生に備えて「こんなときはどうする?」ってのを意識しておくといざというときに役に立ちます。いくやさんによる第645回の「より大きな容量のSSDにデータ移行する」や、第638回の「Ubuntuに『普通に』ログインするいろいろな方法」、第639回の「Ubuntuに『トラブル時に』ログインするいろいろな方法」なんかは、「何かあったときに備えて」読んでおくといいかもしれません。

買ってみた・インストールしてみた

Recipeの定番記事の一つが「新しいデバイスを買ってみた・Ubuntuをインストールしてみた」です。今年は「おうち活動」が多かった結果として、ガジェットや家具を購入した人が多かったんじゃないでしょうか。

AMD大好きいくやさんは、第631回の「AMD Ryzen 7 PRO 4750Gを使用する[前編]」と第632回の「AMD Ryzen 7 PRO 4750Gを使用する[後編]」を書いてくれています。なんかここ数年は毎年のようにAMDの記事を書いてますね。

PCを買ったときにやるべきことってのはそれなりに定型化しています。いくやさんによる第628回の「PCの初期動作を確認する」は、新しいPCを調達したときに参考になるでしょう。あと最近の自作PCはやたらとLEDを載せたがる風潮があります。そんなLEDを活用したいなら、同じくいくやさんによる第635回の「Ubuntuでパソコンを光らせよう」が参考になるはずです。

最初にも説明したように、20.10では念願の「デスクトップ版UbuntuのRaspberry Piの公式サポート」が行われました。この前段階として、第624回にて「Raspberry Pi 4にデスクトップ版Ubuntuをインストール」として手動でデスクトップ化する方法を紹介しました。その後無事にリリースされたので改めていくやさんが、第643回の「Raspberry Pi 4でデスクトップ版Ubuntu 20.10を使用する」を書いてくれています。

昨年出たデバイスというつながりで、いくやさんは第637回の「GPD MicroPCにUbuntu 20.04 LTS版をインストールする」も書いていました。

ちょっと変わったところだと、第606回の「オープンソースな多機能測定器Pocket Science LabをUbuntuで使う」もあります。こういう測定ツールはソフトウェアがWindowsオンリーなことが多いので、こんな感じでLinuxでも使えるデバイスが増えて欲しいところ。

サーバーとしてのUbuntu

Ubuntuが一躍人気ディストリビューションの一角を占めるようになったのは、紛れもなくデスクトップ版のUbuntuの使いやすさによるものです。しかしながらサーバー版のUbuntuも現在はCentOSやDebianと肩を並べる勢いで利用されています。そんなUbuntuサーバーのノウハウの紹介も、反応が良いカテゴリーの記事です。

「仮想化と言えばコンテナ型」な風潮はずっと続いています。猫も杓子もDockerという時代から少しずつ、やれ「クラウドネイティブ」だ「マイクロサービス」だ「サービスメッシュ」だなどと、Kubernetes(とかそれに類いするもの)やIstioなどのツールをより活用して何かを作る方向に移行しています。

特にKubernetesと機械学習プラットフォームの相性は良いようです。というわけでmicrok8sなKubernetes環境からGPUを使えるようにするためにセットアップする方法を紹介したのが第642回の「仮想マシン上のmicrok8sからGPUを利用する」でした。仮想マシンに限定したのは、LXDの仮想マシンインスタンス上にmicrok8sをインストールしたかったからです。microk8sでGPUを有効化するだけだったら、コマンド一発で完了します。

UbuntuだけでなくWindowsやmacOSでも使えるCLIの仮想マシン管理システムとして「multipass」が存在します。このmultipassの使い方のひとつとして、第611回では「Packerでmultipass用の仮想マシンイメージを作る」を紹介しています。

IFTTTっぽいサービスをオンプレミスでやりたいなら、水野さんによる第607回の「n8nでWebサービスを繋いだワークフローを自動化する」も参考になるでしょう。最近はいろんなサーバーアプリケーションがFLOSSで実装されていますよね。個人的にはNextcloudに大変お世話になっています。そのNextcloudでオンラインオフィスを実現する機能がLibreOffice Onlineを利用したCollabora OnlineとCODEです。第625回では「Nextcloudでオフィスファイルを編集する」と題して、オンラインオフィス環境を構築しました。

OpenStackと双璧をなすプライベートクラウドのプラットフォームにOpenNebulaが存在します。本連載でも何度か紹介してきました。第629回の「数分でオールインワンなプライベートクラウドを構築できるminiONE」にて紹介したminiONEは、そんなOpenNebulaを簡単に構築できるツールです。

さらに今年はLTSの年でしたが、サーバー版のLTSで個人的に待望の機能だったのが自動インストールです。さっそく第615回の「サーバー版インストーラーに導入された自動インストール機能」でその使い方を紹介しました。

テーマ特化な連載記事

Recipeの記事は、おおよそ一回あたり数千から一万文字ぐらいの分量になっています。技術的な記事を書いた方ならわかると思いますが、これくらいの文字数だとちょっと丁寧に説明するだけであっという間に超えてしまいがちです。雑誌や書籍といった物理的な制約が存在する記事の場合、レイアウトやデザインにあわせて内容の取捨選択を行うことになります。しかしながらRecipeの場合は物理的な制約の少ないウェブ記事なので、著者が書きたいだけ書けるというメリットがあるのです。

とは言え、たくさん書いたからと言って原稿料が増えるわけでもありませんし、制約がないせいで内容が薄くなったり、発散してしまいがちです。読者としても一回の分量が長くなると読む気力が削られることでしょう。そもそも週刊連載で一回のボリュームを大きくすると執筆者・編集者への負担が大きくなります。つまり誰も幸せにならない可能性が高いのです。しかしながら特定のテーマに対して、一回では語りきれない量の話題が存在することもよくある話です。そんな事情を反映してか、最近のRecipeには「特定のテーマ」を複数回にわけて掲載する記事も存在します。

2020年は特定の誰かがまとめて紹介するというよりも、社会情勢の結果、奇しくも複数の著者が似たようなテーマで記事を書くという状況になりました。そう「リモートワーク関連」です。

まず新型コロナウィルスの流行で一気に普及したのが「リモートミーティング」ですね。ZoomやTeamsなど、さまざまなミーティングツールが一気に利用されるようになりました。これらのツールの大半はウェブブラウザーからもアクセスできるものの、専用クライアントのほうが便利なことが多いです。さらにブラウザで動くようになっている結果、専用ツールもバックエンドはブラウザのエンジンと共用だったりして、比較的簡単にクロスプラットフォームなクライアントを構築できます。結果として、Ubuntuでも利用可能なクライアントが多い印象です。

しかしながら、どうせならサーバー側もUbuntu上のFLOSSなツールで構築したいと思う人もいるでしょう。特にNextcloudとJitsi Meetはこの目的で比較的よく使われているようです。仕組み上Nextcloudはどちらかと言うと特定の少人数でのコラボレーション、Jitsi Meetは不特定の多数とのミーティングを目指しているように見えます。本連載でも第610回の「Nextcloud Talkでリモートミーティング」にて、Nextcloud Talkを紹介しました。いずれJitsi Meetもと思っていたのですが、少し時期を逃してしまいましたね。誰か代わりにやってくれるとうれしいのですが。

Zoomをはじめとするリモートミーティングが流行するにつれ、次に流行りだしたのが「カメラ映りの向上」です。いかに狭く・散らかった部屋をカメラに映らないようにするか、ずっと部屋の中に居る状況で顔をキレイに映すか、上半身しかスーツを着ていない状況を隠し通せるか、なんてことに腐心していた人も多いでしょう。結局のところ「ウェブカメラ」と「配信ツール」の間にひとつフィルタリングをかますのが簡単・確実です。第619回の「HDMIキャプチャーボードでZoomへの配信映像を加工する」では、HDMIキャプチャーボードで外部からのHDMI出力をウェブカメラ化し、さらにOBSで加工してZoomに流すという方法を紹介しています。ミーティング中に共同編集するホワイトボードが欲しいなら、第622回の「Spacedeckでホワイトボードを共有する」が参考になるかもしれません。

リモートワークのもうひとつの重要なツールが「VPN」です。VPN自体は古来よりいろいろな仕組みが幅広く使われていました。第617回の「SOCKSを利用してSSHのみで簡易VPNを構築する」なんてその最たる例ですし、最近だと水野さんによる第614回の「WireGuardでVPNサーバーを構築する」で紹介されたWireGuardは、Linuxカーネルに取り込まれたので今後利用が増えていくかもしれません。VPNで何がしたいかというと、社内PCを含むリソースへのアクセスです。ターゲットでX Window Systemが動いているなら、いくやさんによる第621回の「Ubuntu 20.04 LTSでxrdpを使用する」が参考になるでしょう。ターゲットがWindowsで手元にウェブブラウザーしかないなら、小林さんによる第613回の「Apache Guacamoleを使ってWebブラウザからWindows 10にリモート接続する」という手もあります。

昨年から引き続きLXD系の記事も書いていました。Ubuntu 20.04 LTSに合わせてLXD 4.0が出たので、そこで追加された機能・4.x機能など状況に応じて織り交ぜながら紹介しています。ただ、LXD 3.0の頃の新機能もまだ紹介しきれていないんですよね……。

個人的な理由で、最近は「組み込み向けの用途としてのUbuntuをもう少し宣伝できないか」というテーマに取り組んでいます。その前段階として次のような記事を執筆しました。

今後年が明けてからも、Ubuntu Coreの使い方を紹介する記事を書く予定です。そういえばUbuntu 20.04 LTSから念願のRISC-V対応が入るようになりました。第603回の「RISC-VのDebianイメージをQEMUで動かす」で紹介したRISC-V環境をUbuntuでも実現できるようになっているはずなので、Ubuntu Coreと絡めて何かやりたいですね。

リリースごとの紹介記事

Ubuntuは半年毎にリリースしているので、半年毎に「 今回のUbuntuリリース! 」みたいな記事が書けるわけです。今年は2年ぶりのLTSリリースである20.04がリリースされたものの、「大きな変更」はほとんどありませんでした。いつものようにいくやさんが第616回にて「Ubuntu 20.04 LTSの変更点」を書いてきていますが、20.10についてはありませんでしたね。

来年はおそらくDebianのリリースが行われるはずですので、Debian 11の新機能の記事に期待しましょう。

今年のUbuntu Monthly Report一覧

Ubuntu Japanese TeamとしてはSoftware Designにも「Ubuntu Monthly Report」と題した連載を持っています。そこで発行日が2020年になっている記事タイトルについても一覧として残しておきましょう。

実はMonthly Reportは3月に一旦閉じて、5月から隔月で「Ubuntu Newsletter」となる予定でした。ただ5月号はUbuntu 20.04 LTSの特集があったので、結果的に新連載は7月号からのスタートとなっています。

しかしながら、さまざまな大人の事情でリニューアル後は3回で連載終了と相成りました。Ubuntu Monthly Reportの開始が2010年5月号からなので、10年以上にわたる長期連載でした。ご愛読ありがとうございました。

2010年の頃は、ようやくUbuntuが日本でもLinuxの選択肢として広く選ばれるようになってきた時期だったと記憶しています。前年の2009年はUbuntu Magazine Japanの創刊やNetWalkerの発売、はじめてのオフラインミーティングの開催など、エポックメイキングなイベントがたくさんありましたし、「Ubuntuいいんじゃない?」という雰囲気が広まっていくのをたしかに感じられるある意味幸せな時期でした。

当時とはUbuntuも周囲の状況も大きく様変わりしていますが、Ubuntuが道半ばなのには変わりはありません。再び連載でも単発でも呼んでもらえるように、今後もRecipeにしろ他の形にしろ、アピールを続けていきたいですね。

今年のRecipe一覧

今年掲載された47回のうちUbuntu Japanese Teamの投稿が46回、ゲスト投稿が1回でした。チーム内の担当回数としては、柴田が23回、いくやさんが16回、水野さんが5回、小林さんと村田さんがそれぞれ1回という内訳です。水野さんはこの調子で増えていってくれるとうれしい。

まとめ

今年のUbuntu Weekly Recipeはいかがでしたでしょうか。読んだ記事・読んでない記事・書いた記事の振り返りとして参考になれば幸いです。

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