概要
MacOSでRubyの開発を快適に行う環境構築をまとめた記事です。
RubyMine を利用します。
対象読者
- MacOSを所持している方
- Linuxコマンドの基礎を理解しMacのターミナル操作が出来る方
前提条件
- Homebrew がインストールされている
- 構築済のRubyプロジェクトがGitHub上などに存在する事
筆者の実行環境
MacOS Big Sur
CPU 2 GHz クアッドコアIntel Core i5
メモリ 32GB
Rubyの実行環境をMac上に構築
MacではデフォルトでRubyがインストールされていますが、標準でインストールされているRubyをあまり触りたくないのでRubyの実行環境を構築します。
anyenvをインストール
Rubyはマイナーバージョンアップでも互換性のないバージョンアップを行う事があります。
その為、複数のRubyバージョンをローカルで利用出来るようにしておくと便利です。
rbenv というツールが一番メジャーだと思います。
rbenv 単独で利用しても良いのですが、筆者は様々な言語で開発を行うので他の○○envも同時に利用出来る anyenv を利用してインストールを行います。
最初に brew update を実行してpackageを最新の状態にします。
以下のコマンドを実行します。
brew install anyenv
anyenv init
anyenv install --init
これで anyenv
コマンドが実行出来るようになるハズですが、もしパスが通っていない場合は以下を参考にパスを通して下さい。
For bash:
$ echo 'export PATH="$HOME/.anyenv/bin:$PATH"' >> ~/.bash_profile
For Ubuntu Desktop:
$ echo 'export PATH="$HOME/.anyenv/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc
For Zsh:
$ echo 'export PATH="$HOME/.anyenv/bin:$PATH"' >> ~/.zshrc
For Fish shell:
$ set -Ux fish_user_paths $HOME/.anyenv/bin $fish_user_paths
rbenvをインストール
anyenv install rbenv
を実行します。
またこれは必要になってからでも良いですが、rbenv
や nodenv
などの○○env自体のアップデートを行う為に以下のように anyenv-update
プラグインをインストールしておくと良いです。
mkdir -p $(anyenv root)/plugins
git clone https://github.com/znz/anyenv-update.git $(anyenv root)/plugins/anyenv-update
こうしておくと anyenv update
で各○○envを最新状態に更新出来ます。
exec $SHELL -l
を実行すると rbenv
が実行可能になります。
Rubyをインストール
rbenv install -l
でインストール可能なバージョンを確認します。
ここに表示されているバージョンがインストール可能なバージョンになります。
もしも目的のバージョンが一覧にない場合は anyenv update
で rbenv
を最新化してみて下さい。
例えば 2.6.6
をインストールするには以下のように実行します。
rbenv install 2.6.6
rbenv versions
を実行すると以下のようにインストール済のバージョンが全て確認出来ます。
* system
2.6.6
Rubyバージョンの切り替え
例えば 2.6.6
に切り替えるには rbenv local 2.6.6
もしくは rbenv global 2.6.6
を実行します。
名前から何となく想像出来ると思いますが local
と global
の違いは影響範囲です。
global
は全対でそのバージョンを利用するように変更しますが local
は実行したディレクトリ配下のみそのバージョンを利用するようになります。
バージョンが異なる複数のRubyプロジェクトを運用する場合は local
を利用するのが良いでしょう。
ruby -v
を実行して目的のバージョンに切り替わっていたら成功です。
# ruby -v の実行結果
ruby 2.6.6p146 (2020-03-31 revision 67876) [x86_64-darwin19]
RubyMineのインストール
公式サイト からダウンロードします。
インストーラーの指示に従ってインストールします。
特に難しいところはないので、詳細な手順は省略します。
RubyMineの設定
エディタの設定
好みもありますが、私が最低限行っておくべきだと思う設定を紹介します。
Preferences → Editor → General
以下の設定にチェックを入れます。
-
Remove trailing blank lines at the end of saved files
「行末の不要なスペースやタブを保存時に削除する」 -
Ensure every saved file ends with a line break
「保存されたファイルの最後が改行で終わるようにする」
Preferences Editor → General → Appearance
以下の設定にチェックを入れます。
- Show line number - ON「行番号の表示」
- Show method separators - ON「メソッドの区切り線」
- Show whitespaces - ON「空白の表示」
なお設定後は APPLY
をクリックしないと反映されないのでご注意下さい。
RubyMineにRubyを認識させる
Languages & Freameworks Ruby SDK and Gems より設定を行います。
rbenv local
を使っている場合、.ruby-version
というファイルが生成されており、最初からRubyが認識されている状態になっています。
もし認識されていない場合は which ruby
を実行して表示される絶対パスを +
ボタンから追加して下さい。
bundle install
を実行すればRubyMineのコード補完などが可能になります。
おまけ目に優しいTheme(Solarized Theme)をインストールする
PCに向かう時間が長いとブルーライトで目に悪影響があるので、一番目に優しいと言われているカラーテーマであるSolarized Themeをインストールし設定します。
内容的には以前私が書いた こちら と同じですので参考にして頂ければと思います。
おわり
Rubyの開発は久しぶりだったので記事にさせて頂きました。
かなり前にRuby開発を行った際は IntelliJ IDEAのRubyPluginを使って開発環境を整える手順 を書きました。
All Products Pack のライセンスを購入したので、今回はRuby専用IDEであるRubyMineを使ってみました。
今後も開発を進めていく中で得た情報を記事にしていこうと思います。
以上になります。最後まで読んで頂きありがとうございました。