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App::Greple チュートリアルAdvent Calendar 2021

Day 11

greple #11 拡張モジュールの使用法

Last updated at Posted at 2021-12-11

拡張モジュールを使う

greple の特徴の一つは、モジュールによって拡張可能なことです。今回は、モジュールの使い方について紹介します。

利用可能なモジュールを表示する

モジュールは -M オプションで指定します。単独で使用すると、利用できるモジュールを表示します。この中には、greple に標準で含まれるものと、別パッケージからインストールしたもの、プライベートに作成したものが含まれます。

$ greple -M
Use -M option at the beginning with module name.
Available modules:
	dig
	find
	line
	perl
	pgp
	select
	subst
	autocolor
	i18n
	termcolor

greple の拡張モジュールは、App::Greple の下にある小文字ではじまる Perl モジュールです。大文字ではじまるものは greple そのものを実装するためのものです。

greple の拡張モジュール機能は Getopt::EX モジュールで実現されており、App::Greple に加えて Getopt::EX の下にある汎用のモジュールを使うこともできます。i18n, termcolor などは Getopt::EX のモジュールです。

モジュールを呼び出す

-M オプションにモジュール名を指定することで、そのモジュールを呼び出すことができます。次の例は App::Greple::find モジュールを使うことを指示していますが、greple の拡張モジュールとして使用する場合には、単に -Mfind と指示します。

greple -Mfind

マニュアルを表示する

モジュールオプションに続いて --man オプションを指定することで、そのモジュールのマニュアルを表示することができます。

$ greple -Mfind --man
NAME
    find - Greple module to use find command

SYNOPSIS
    greple -Mfind find-options -- greple-options ...

DESCRIPTION
    Provide find command option with ending '--'.

    Greple will invoke find command with provided options and read its output
    from STDIN, with option --readlist. So

        greple -Mfind . -type f -- pattern

    is equivalent to:

        find . -type f | greple --readlist pattern

    If the first argument start with `!', it is taken as a command name and
    executed in place of find. You can search git managed files like this:

        greple -Mfind !git ls-files -- pattern

ただ、実装上の都合で、別のモジュールのマニュアルが表示されてしまうことがあります。その場合は、man コマンドや perldocApp::Greple に続いてモジュール名を指定します。

man App::Greple::find
perldoc App::Greple::find

ちなみに、--man の代わりに --show を使うと、モジュールの内容を見ることができます。perldoc -m としても同じです。

モジュールを使う

モジュールの使い方について finddig モジュールを例に説明します。

greple には grep -r のようにディレクトリの下を再起的に検索するオプションはありません。その代わりに --readlist というオプションがあって、標準入力から読んだファイル名を検索対象とします。find コマンドの出力を --readlist オプションで読み込めば再起的な検索が可能です。

find . -type f | greple --readlist Copyright

find モジュールを使うと、greple コマンドのオプションとして find オプションを指定することができるようになります。-Mfind から -- までの間の引数を find コマンドのオプションとして処理します。

greple -Mfind . -type f -- Copyright

find コマンドのオプションは非常に詳細な指定が可能ですが、使いこなすのにはちょっとコツが必要です。たとえば .git ディレクトリを検索対象から外すためには次のように指定します。あまり直感的ではなくて、-prune オプションの使い方はいつもわからなくなります。

find . -name .git -prune -o -type f

git だけではなく様々なケースに対応しようとすると、オプションはさらに複雑化してきます。dig モジュールは find モジュールの面倒なオプションを自動的に設定して、必要のないリポジトリや画像ファイルなどをスキップするためのモジュールです。次のように使うことができます。

greple -Mdig Copyright --dig .

このコマンドは、実際には次のようなオプションに展開されて実行されます。

greple -Mfind . 
( ( ( -name .git -o -name .svn -o -name RCS -o -name CVS ) -o ( -name .vscode ) -o ( -name .build -o -name _build ) ) -prune -o -type f ) 
! -name .* ! -name *,v ! ( -name *~ -o -name *.swp ) 
! ( -iname *.jpg -o -iname *.jpeg -o -iname *.gif -o -iname *.png -o -iname *.ico -o -iname *.heic -o -iname *.heif -o -iname *.svg ) 
! ( -iname *.tar -o -iname *.tar.gz -o -iname *.tbz -o -iname *.tgz -o -name *.a -o -name *.zip ) 
! -iname *.pdf ! ( -name *.db -o -iname *.bdb ) 
! ( -name *.bundle -o -name *.dylib -o -name *.o -o -name *.fits ) 
-print --

これを手で入力することを考えると気が遠くなりそうです。というか、絶対に無理です。

dig モジュールには --git というオプションも定義されていて、git ls-files の結果に対して検索をかけることができます。

まとめ

今回は greple のモジュール機能について、その使い方を紹介しました。greple には、これまで紹介していないオプションが数多くありますが、モジュールを使うことで、複雑なオプション指定を組み合わせてシンプルなインタフェースを提供することが可能になります。モジュールの作り方については、機会を改めて説明します。

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