3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

Vega1 解説記事です。今回作成する図はサンプルの以下のグラフ(リンク)です。
詳細ビュー(上)と全体ビュー(下)に分かれており、全体ビューをマウスで範囲選択(赤線枠内)すると、詳細ビューに選択された範囲が表示されます。今までのグラフと比べると急に複雑になっていますので、6ステップに分けて説明します。

image.png

他の解説記事は以下になります。

ステップ1:複数グラフを描画

Online Editor で開く

まず、複数グラフを表示する様にします。
marks にgroupを2つ定義し、x軸は同じだがy軸の高さがちがう2つのグラフを表示します。

image.png

上が詳細下が全体グラフとし、それぞれのグラフにmarks, signals を指定できます。
後の工程で上記に定義を加え機能を追加していきます。

なお、データは、vega のgithub上にあるデータ data/sp500.csv を利用します。これを使うことでオンラインエディタでも確認が可能です。
VSCode のvega pluginで表示する場合は、上記データをダウンロードしてspecファイルで指定しているパスに置いておきます。

ステップ2:詳細グラフの表示範囲を変えてみる

差分
Online Editor で開く

詳細グラフ(上)のx軸に適用するスケール xDetaildomainRaw を設定します。
domainRaw が設定されている場合、その値がnullでない場合、domain より優先されて利用されます。

ここでは、domainRaw に signalの detailDomain を指定しておきます。値を設定しておかなければ全体が表示されますが、値があればその指定された範囲でグラフが表示されます。

画像は、わかりやすい様に初期値を設定してあります。

image.png

ステップ3:全体グラフのアクションで詳細グラフの表示範囲を変えてみる

差分
Online Editor で開く

全体グラフ(下)に範囲枠を追加します。

まずは、固定した領域を表示し、この領域をクリックすると先ほど追加した detailDomain の値を更新し、それにより詳細グラフの表示領域を変更する様にします。

固定した領域のために 全体グラフのsignal に brush を定義します。 全体グラフのmarksに brush の値に従って、表示する四角を表示する様にします。

また、全体グラフのsignal に detailDomain を定義します。ここで、push を指定することで、トップで定義した signal のdetailDomain にもデータを反映できる様にします。さらに、brushの四角のマウスダウンイベントを契機にデータが更新されるようにイベント設定を追加します。

image.png

ステップ4:マウスで範囲を指定できるようにする

差分

Online Editor で開く

全体グラフに、mousedownした地点のデータを設定するイベントと、mousedownしてから、mouseupするまでの動きで brush のデータを設定するイベントを追加します。
また、brushにイベントが発生したときに、detailDomain を更新するイベントも追加します。
これにより、全体グラフで発生したイベントを詳細グラフに伝えています。
また、範囲の幅がなくなった時(span(brunsh): brushの最初の要素と最後の要素の差が0)に詳細グラフが消えないように、detailDomain を null にします。

chrome-capture.gif

ステップ5:範囲箱をドラッグして動かせるようにする

差分
Online Editor で開く

全体グラフの灰色の四角(brush) にmousedownされたときに、brushのコピー(anchor)とmousedownした位置(xdown) を記録します。さらに、mousedownしてからmouseupするまで動かした時にその動かした距離(delta)を記録します。
brush のイベントに、上記の delta が更新された時に、brushのデータを更新するイベントも追加します。その際に、brushがグラフの外に出ないようにします(clampRange([anchor[0] + delta, anchor[1] + delta], 0, width)

chrome-capture (1).gif

ステップ6:範囲箱を目立たせる

差分
Online Editor で開く

全体グラフの灰色の四角の開始と終了の地点に赤い枠をつけ、brushの初期値を0にしておくと完成です。

image.png

  1. Vega はjsonでデータや描画の設定を記述することで、視覚化できるツール。いろんなグラフを表現できます。

3
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?