LatexでPDF化したときに日本語が表示されない
複雑な数式を使った日本語論文をoverLeafで作成しました.overLeafのビジュアルエディタでは全て正しく表示されるのですがPDF化すると日本語が全ての抜け落ちています.overLeafでのコンパイラはLuaLatexを設定しています.
同じファイルをコマンドプロンプトで,ファイルがあるフォルダーに移動→コマンド:"lualatex サンプル.tex"を実行すると同じように日本語が抜けおちます.
PDF化できない原因がわかません.解決方法をご教示いただければ幸いです.
なおプリアンブルはchtGpt4に「Latexで高度な数式を多用する日本語の論文のおすすめのプリアンブルを教えて下さい」と質問して得た回答をそのまま貼り付けました.
環境:wiondows11 Home 22H2 OSビルド 22621.3447,TeXworkx バージョン0.6.9です.
ところでtexファイルとPDF化したファイルを添付しようとしましたが画像アイコンをクリックしてファイルを指定してもアップロードされません.”somehing is wrong” といわれます.これらのファイルを添付する方法はないのでしょうか?
\documentclass[a4paper, 11pt, twoside]{article}
% パッケージの読み込み
\usepackage{amsmath, amssymb, amsthm} % 数式関連のパッケージ
\usepackage{bm} % 太字の数式用
\usepackage{graphicx} % 画像挿入用
\usepackage{hyperref} % ハイパーリンク用
\usepackage{cite} % 参考文献の引用用
% ページレイアウトの設定
\usepackage[top=30truemm,bottom=30truemm,left=25truemm,right=25truemm]{geometry}
% 日本語フォントと文字化け対策
\usepackage[T1]{fontenc}
\usepackage{lmodern}
\usepackage[utf8]{inputenc}
\usepackage[english, japanese]{babel}
% 数式番号の設定
\renewcommand{\theequation}{\thesection.\arabic{equation}} % 章番号とセクション番号を含む数式番号
% 論文のタイトル、著者、日付の設定
\title{論文のタイトル}
\author{著者名}
\date{\today}
% 文書の開始
\begin{document}
\begin{abstract}
ここは要約です.
\end{abstract}
\section{凡例}
ベクトルは全て縦(列)ベクトルである.横(行)ベクトルは転置記号 ${a}'$ を使う.ベクトルとスカラー変数は小文字イタリックを用いる.ベクトル $x$ の第 $i$ 要素は $x_i$ の様に下添え字で区別する. $x$ の第 $i$ 要素から第 $j$ 要素は $x_{i:j}$ の様に下添え字 $i:j$ で表す.
行列は大文字太字イタリックを用いる.行列のサイズを下添え字で表すことがある.行列 ${{\boldsymbol{X}}_{N\times T}}$ は行列 $\boldsymbol{X}$ が $N$ × $T$ 型の行列であることを表す.行列 $\boldsymbol{X}$ の第 $j$ 列は ${{x}_{\left( j \right)}}$ のように同じ記号の小文字に()つきの下添え字で表す.第 $i$ 行は ${{x}_{\left[ i \right]}}$ のように同じ記号の小文字に[]つきの下添え字で表す.行列 $\boldsymbol{X}$ の $\left(i,j\right)$ 要素は $x_{i,\left( j \right)}$ または ${{x}_{ij}}$ の様に表す\footnote{列ベクトル ${x}_{\left( j \right)}$ の第 $i$ 要素だから本来は ${x}_{\left( j \right)i}$ であるが,普及している表記法 $x_{i j}$ を尊重した. }
.
0 行列,0 ベクトルのみ例外的に小文字非イタリックで表す.
同じ記号を使った複数のベクトルを区別するために ${{x}_{I}},{{x}_{II}}$ のように下添え字のローマ数字を使う. ${{x}_{1}}$ はベクトル $x$ の第1要素を示し ${{x}_{I}}$ とは意味が異なる.
2つのベクトル $x$ , $y$ で $x\geqq y$ は全ての $i$ で ${{x}_{i}}\geqq {{y}_{i}}$ , $x\ge y$ は $x\geqq y$ かつ少なくとも1つの $i$ で ${{x}_{i}}>{{y}_{i}}$ , $x>y$ は全ての $i$ で ${{x}_{i}}>{{y}_{i}}$ を意味する.スカラー $x$ , $y$ では $x\geqq y$ と $x\ge y$ は同じ意味で特に区別せずに使う.
文字1と $e$ を使ったベクトルは特別な意味を持つ.全ての要素が1である $K$ 次元の列ベクトルを ${{1}_{K}}$ で表し,最初に登場するときに,スカラーの1と区別するために次元を表す下添え字 $K$ をつける.意味が明確になりスカラーと混同する可能性がなくなれば下添え字が省略されることがある. $K$ 次元の列ベクトルで第 $i$ 要素だけが1で他の要素が0であるベクトルを ${{e}_{i}}$ で表す.ベクトル $e$ の 第 $i$ 要素との混同を避けるために,特に断らない限り,文字 $e$ はこの特別なベクトル以外に用いない.
$K$ 次元ユーグリッド空間 ${{E}^{K}}$ の部分集合で全ての要素が正である点の全体を $E_{++}^{K}$ で表し強正象限と呼ぶ.
\[
E_{++}^{K}:=\left\{ x\ |\ x>0,x\in {{E}^{K}} \right\}\tag{2.1.1}
\]
${{E}^{K}}$ の部分集合で全ての要素が非負である点の全体を $E_{+}^{K}$ で表し非負象限と呼ぶ.
\[
E_{+}^{K}:=\left\{ x\ |\ x\geqq 0,x\in {{E}^{K}} \right\}\tag{2.1.2}
\]
2つの集合 $P$ , $Q$ に対して $P\supset Q$ は $P$ が $Q$ を含むこと, $P\backslash Q$ は $P\cap {{Q}^{c}}$ , $P\varsupsetneq Q$ は $P\supset Q,\ P\ne Q$ を意味する.
\section{1. 基本的な変数と仮定}
\subsection{1.1. 変数}
国際経済は $M$ 個の国, $N$ 種類の財, $T$ 個の技術で特徴づけられる.記号の節約のために国番号の集合,財番号の集合,技術番号の集合も同じ記号 $M$ , $N$ , $T$ で表す.
財と労働をあわせて商品と呼ぶ3.各技術は $M$ 次元の労働投入ベクトル $l$ , $N$ 次元の財の投入ベクトル $a$ と産出ベクトル $b$ の組で表される.生産は $l$ と $b$ を投入し $a$ を産出する活動である.ここで $l\ge 0,\ a\ge 0,\ b\ge 0$ である.
1つの技術は1種類の財だけを生産すると仮定する(単一生産の仮定).この仮定により $b$ は生産する財の要素だけが正で他は0である.
財の純生産ベクトルを
\[
g=b-a\tag{1.1.1}
\]
で表す.
技術が生産する財の番号が $n$ のとき
\begin{align}
& {{g}_{n}}={{b}_{n}}-{{a}_{n}}, \\
& {{g}_{i}}=-{{a}_{i}}\ i\ne n\ \tag{1.1.2}
\end{align}
純生産ベクトル $g$ と労働投入ベクトル $-l$ の組をまとめたベクトル $c$ で1つの技術を表す.
\[
c=\left( \begin{matrix}
g \\
-l \\
\end{matrix} \right)\tag{1.1.3}
\]
$c$ と $g$ の投入要素は負である.
$c$ が財 $n$ を生産するとき, $g$ の第 $n$ 要素は正で他の要素は0または負である. $c$ が国 $m$ に属するとき $l$ の第 $m$ 要素が正で他の要素は0である.
技術は $T$ 個あり各技術を下添え字 $τ$ で区別する. ${{\boldsymbol{c}}_{\left( \tau \right)}}$ を $T$ 個横に並べた行列 $\boldsymbol{C}$ で国際経済の技術状況を表す. $\boldsymbol{C}$ はN+M× $T$ 型の行列である.同様に ${{a}_{\left( \tau \right)}},{{b}_{\left( \tau \right)}},{{l}_{\left( \tau \right)}},{{g}_{\left( \tau \right)}}$ を $T$ 個横に並べた行列をそれぞれ $A$ , $B$ , $L$ , $G$ で表す. $\boldsymbol{C}$ , $A$ , $B$ , $L$ , $G$ をそれぞれ技術行列,投入行列,産出行列,労働投入行列,純生産行列と呼ぶ.
技術 $τ$ が生産する財を $\gamma \left( \tau \right)$ ,技術 $τ$ が所属する国を $\chi \left( \tau \right)$ で表す. $\gamma \left( \tau \right)$ のことを技術 $τ$ の財や生産物, $\chi \left( \tau \right)$ のことを技術 $τ$ の所属国や国と呼ぶ.逆に $τ$ のことを国 $\chi \left( \tau \right)$ の技術と呼ぶ.
各国の労働賦存料をベクトル $\hat{l}$ で表す.
$N$ 次元ベクトル $p$ の第 $n$ 要素は財 $n$ の価格を表す. $p$ を価格ベクトルあるいは単に価格と呼ぶ. $M$ 次元ベクトル $w$ の第 $m$ 要素は国 $m$ の名目賃金を表す. $w$ を賃金ベクトルあるいは単に賃金と呼ぶ. $p$ と $w$ の組 ${q}':=\left( {p}'\ {w}' \right)$ を価値ベクトルあるいは単に価値と呼ぶ.
正のマークアップ率で価格が設定される国際価値分析するために技術行列の修正版を定義し修正技術行列と呼ぶ.国 $\chi \left( \tau \right)$ が生産する財 $\gamma \left( \tau \right)$ のマークアップ率を ${{\alpha }_{\tau }}$ で表す.価格設定が次式で決まるときに価格がマークアップ原理で設定される,マークアップ原理による価格設定,などと呼ぶ.マークアップ原理による価格は次式で決まる.
\[
{{p}_{\gamma \left( \tau \right)}}{{b}_{\gamma \left( \tau \right)\,\left( \tau \right)}}=\left( 1+{{\alpha }_{\tau }} \right)\left( {p}'{{a}_{\left( \tau \right)}}+{{w}_{\chi \left( \tau \right)}}{{l}_{\chi \left( \tau \right)\,\left( \tau \right)}} \right)\tag{1.1.4}.
\]
両辺を $\left( 1+{{\alpha }_{\tau }} \right)$ で割るとこの式は
\[
{{p}_{\gamma \left( \tau \right)}}\frac{{{b}_{\gamma \left( \tau \right)\,\left( \tau \right)}}}{1+{{\alpha }_{\tau }}}=\left( 1+{{\alpha }_{\tau }} \right)\left( {p}'{{a}_{\left( \tau \right)}}+{{w}_{\chi \left( \tau \right)}}{{l}_{\chi \left( \tau \right)\,\left( \tau \right)}} \right).\tag{1.1.5}
\]
修正産出ベクトルを
\[
\frac{{{b}_{\gamma \left( \tau \right)\,\left( \tau \right)}}}{1+{{\alpha }_{\tau }}}\tag{1.1.6}
\]
で定義し,技術行列 $\boldsymbol{C}$ をこの修正産出ベクトルで再定義するとマークアップ率が0である場合の分析に還元することができて表記が簡単になる.今後は特に断らない限り修正技術行列ベースで変数が定義されているものとする.修正前の純生産行列は $\mathbf{\tilde{G}}$ で表す4.
\end{document}