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【Java入門】第3章 プログラムの基本の形

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Last updated at Posted at 2026-10-29

第2章で動かした Hello.java には、Java のプログラムの基本の形がすべて入っています。この章では、その1行1行の意味を学び、画面に文字や数を表示する書き方と、コメントの書き方を身に付けます。あわせて、入力を楽にする Eclipse の補完の使い方も覚えます。

この章で学ぶこと

  • クラスと main メソッドの役割
  • 文と ;、ブロックと { }
  • System.out.println と System.out.print で画面に表示する
  • コメントの3つの書き方
  • インデント、補完(Ctrl + Space)、フォーマット

3.1 この章で作るもの

この章では、ch03 パッケージを作り、その中に練習用のクラス Basic を作ります。章の最後には、実行するとコンソールに次のように表示されるようになります。

コンソール
Hello, Java!
社員管理アプリ
社員の数は3人です
1 + 2 = 3
ファイル 作業 内容
ch03/Basic.java 新規 プログラムの基本の形を確かめる練習用のクラス

3.2 Basic.java を作る

第2章と同じ手順で、パッケージとクラスを作ります。

  1. src を右クリックし、新規 → パッケージ を選びます。「名前」に ch03 と入力し、「完了」をクリックします(第2章「パッケージを作る」)。

  2. 作った ch03 パッケージを右クリックし、新規 → クラス を選びます。「名前」に Basic と入力し、「public static void main(String[] args)」に チェックを入れて、「完了」をクリックします(第2章「クラスを作る」)。

  3. // TODO の行を消して、緑の行を入力します。

    ch03/Basic.java
    package ch03;
    
    public class Basic {
    
        public static void main(String[] args) {
            System.out.println("Hello, Java!");
        }
    
    }
    
  4. 保存ボタンか Ctrl + S で保存し、タブの「●」が消えたことを確認します。

  5. Basic.java を右クリックし、実行 → Java アプリケーション を選びます。コンソールに次のように表示されることを確認します。

    コンソール
    Hello, Java!
    

【再確認】クラスは、入れるパッケージを右クリックして作る

クラスを作るときは、必ず 入れるパッケージ(この章では ch03)を右クリックして「新規 → クラス」を選んでください。src やプロジェクトを右クリックすると、「パッケージ」の欄が空のままになり、パッケージに入らないクラスができてしまいます。

3.3 クラスと main メソッド

Basic.java の全体を見てみましょう。Java のプログラムは、次の3つが入れ子になった形をしています。

package ch03; の下に、public class Basic の囲みがあり、その中に public static void main の囲みがあり、その中に System.out.println の文がある
図3-1 Java のプログラムの基本の形

行 意味
package ch03; このクラスが ch03 パッケージに入っていることを表す。ファイルの先頭に書く。Eclipse が自動で書いてくれる
public class Basic { … } クラス の定義。Java のプログラムは、必ずクラスの中に書く。クラス名はファイル名(Basic.java)と同じにする
public static void main(String[] args) { … } main メソッド。プログラムを実行すると、JVM はまずこのメソッドを探して、中に書かれた処理を上から順に実行する。プログラムの入り口
System.out.println("Hello, Java!"); 画面(コンソール)に Hello, Java! と表示する 文

public・static・void・String[] args の意味は、第6章・第7章・第9章で学びます。今は、「main メソッドの行は、この形で決まっている」と覚えてください。クラスを作るときに「public static void main(String[] args)」にチェックを入れると、Eclipse がこの形を書いてくれます。

【知識メモ】main メソッドの無いクラス

main メソッドが必要なのは、実行の入り口になるクラスだけです。第8章からは、main メソッドの無いクラス(社員を表すクラスなど)も作ります。そのようなクラスは、単独では実行せず、main メソッドのあるクラスから使います。

3.4 文とブロック

文と ;

プログラムの中の1つ1つの処理を 文 といいます。文の終わりには、必ず ;(セミコロン)を付けます。System.out.println("Hello, Java!"); は1つの文です。

文は、main メソッドの { と } の間に、上から順に書きます。文を2つにしてみましょう。

  1. Basic.java に緑の行を書き足します。

    ch03/Basic.java
    package ch03;
    
    public class Basic {
    
        public static void main(String[] args) {
            System.out.println("Hello, Java!");
            System.out.println("社員管理アプリ");
        }
    
    }
    
  2. 保存して実行します。コンソールに2行表示されます。

    コンソール
    Hello, Java!
    社員管理アプリ
    

文は、書いた順に実行されます。2つの行を入れ替えると、表示の順も入れ替わります。

ブロックと { }

{ と } で囲んだ範囲を ブロック といいます。クラスの中身も、main メソッドの中身もブロックです。{ と } は必ず対にします。Eclipse では { を入力して Enter キーを押すと、対になる } が自動で入ります。

【ご注意】; と } の付け忘れ

Java で最も多い間違いは、文の終わりの ; と、ブロックを閉じる } の付け忘れです。付け忘れると、Eclipse がその行の左に赤い「×」を付けて教えてくれます。「×」にマウスを合わせると、「構文エラーがあります。";" を挿入して…」のような理由が表示されます(付録A「コンパイルエラーの読み方」)。

3.5 画面に表示する

println と print

System.out.println(…) は、( と ) の間に書いたものをコンソールに表示して、最後に改行する 文です。似たものに System.out.print(…) があり、こちらは 改行しません。

  1. Basic.java に緑の行を書き足します。

    ch03/Basic.java
    package ch03;
    
    public class Basic {
    
        public static void main(String[] args) {
            System.out.println("Hello, Java!");
            System.out.println("社員管理アプリ");
            System.out.print("社員の数は");
            System.out.print(3);
            System.out.println("人です");
        }
    
    }
    
  2. 保存して実行します。print で表示した2つは改行されず、1行につながります。

    コンソール
    Hello, Java!
    社員管理アプリ
    社員の数は3人です
    

文字列と数

"社員の数は" のように、"(ダブルクォーテーション)で囲んだ文字の並びを 文字列 といいます。一方、3 のように " で囲まない数字は 数 として扱われます。どちらも println や print で表示できます。

文字列は + でつなげられます。数も + でつなげると、文字列の一部になります。

  1. print の3行を、+ でつないだ1行に書き換え、さらに1行書き足します。

    ch03/Basic.java
    package ch03;
    
    public class Basic {
    
        public static void main(String[] args) {
            System.out.println("Hello, Java!");
            System.out.println("社員管理アプリ");
            System.out.println("社員の数は" + 3 + "人です");
            System.out.println("1 + 2 = " + (1 + 2));
        }
    
    }
    
  2. 保存して実行します。

    コンソール
    Hello, Java!
    社員管理アプリ
    社員の数は3人です
    1 + 2 = 3
    

最後の行の (1 + 2) は、( ) で囲んだので、先に数の足し算が行われて 3 になり、その後で文字列につながります。( ) を付けずに "1 + 2 = " + 1 + 2 と書くと、左から順に文字列につながって 1 + 2 = 12 と表示されます。数の計算は第4章で詳しく学びます。

【知識メモ】System.out.println の読み方

System.out.println は、「System クラスの out(標準の出力先。Eclipse ではコンソール)の println メソッド」という意味です。.(ドット)は、「〜の」と読みます。メソッドは第7章で学びます。今は、この形をそのまま覚えてください。

3.6 コメント

コメント は、プログラムの中に書くメモです。コンパイルのときに無視されるので、プログラムの動きには影響しません。Java のコメントには、3つの書き方があります。

書き方 範囲 使いどころ
// … // から行末まで 1行のメモ。文の上や、文の後ろに書く
/* … */ /* から */ まで(複数行もよい) 数行にわたるメモ。コードを一時的に無効にするときにも使う
/** … */ /** から */ まで Javadoc コメント。クラスやメソッドの説明。第7章で書き方を学ぶ
  1. Basic.java にコメントを書き足します。

    ch03/Basic.java
    package ch03;
    
    /** プログラムの基本の形を確かめる練習用のクラス */
    public class Basic {
    
        public static void main(String[] args) {
            // 文字列をそのまま表示する
            System.out.println("Hello, Java!");
            System.out.println("社員管理アプリ");
            // 文字列と数を + でつなぐ
            System.out.println("社員の数は" + 3 + "人です");
            System.out.println("1 + 2 = " + (1 + 2));
            /*
            System.out.println("この行は実行されない");
            */
        }
    
    }
    
  2. 保存して実行します。表示は前と変わりません。コメントの中の println は実行されていません。

    コンソール
    Hello, Java!
    社員管理アプリ
    社員の数は3人です
    1 + 2 = 3
    

【便利な使い方】コメントには「何のために」を書く

何をしているかはコードを読めば分かるので、コメントには「どんな時に」「何のために」行う処理なのかを書くようにしましょう。たとえば // 3 を表示する ではなく // 社員の数を表示する と書きます。Spring入門のコードも、この考え方で書かれています。

Eclipse では、行を選んで Ctrl + / キーを押すと、その行の先頭に // が付きます。もう一度押すと外れます。

3.7 読みやすく、楽に書く

空白とインデント

Java では、文の途中の空白や改行は自由です。System.out.println("Hello, Java!"); を2行に分けて書いても動きます。ただし、読みやすさのために、1つの文は1行に書き、ブロックの中の行は インデント(行の先頭の空白で右にずらすこと)で1段下げるのが決まりです。

この教材のコードは、半角スペース4つでインデントしています。Eclipse のエディターでは、Enter キーで改行すると、次の行のインデントが自動で付きます。Tab キーを押すとタブという文字が入りますが、表示も動きも変わりません。

【便利な使い方】フォーマットでインデントを整える

エディターの中をクリックしてから、Ctrl キーと Shift キーを押しながら F キーを押すと、ファイル全体のインデントや空白が自動で整えられます(フォーマット)。既定の設定ではタブでインデントするので、教材のコードとは見た目が少し変わりますが、動きは同じです。メニューの ソース → フォーマット からも実行できます。

補完で入力する

Eclipse には、名前の一部を入力して Ctrl + Space キーを押すと、続きの候補を表示してくれる 補完 の機能があります。打ち間違いが減り、入力も速くなるので、この教材では補完を使って入力することをおすすめします。

入力して Ctrl + Space 入るもの
sysout System.out.println();(カーソルは ( ) の間に置かれる)
main public static void main(String[] args) { }
Emp など、自分で作ったクラス名の先頭 Employee などの候補(第8章から)。↑ ↓ キーで選んで Enter キー
Arr など、Java に用意されたクラス名の先頭 ArrayList などの候補(第11章から)。import の行も自動で書き足される
変数名のあとに .(例:e1.) name、print() など、その変数で使えるフィールドやメソッドの候補(第8章から)

sys と入力して Ctrl + Space を押したときの候補の一覧。sysout が選ばれている
図3-2 sys と入力して Ctrl + Space(赤枠の sysout を選ぶ)

候補が1つしかないときは、Ctrl + Space を押すだけで入ります。第9章からは、import という行が必要になるクラスも使います。補完で入力すると、import の行も自動で書き足されます。

同じ名前のクラスがいくつも候補に出たときは、右に表示されるパッケージ名を確かめて選びます。たとえば、第11章で使う Date は java.util.Date を選びます。

【ご注意】Javaの自動有効化トリガー

最近の開発環境(IDE)では、補完のキーを押さなくても、入力の途中で候補が自動で表示されるものが多くあります。Eclipse でも同じように使うための方法として、設定の ウィンドウ → 設定 → Java → エディター → コンテンツ・アシスト にある「Java の自動有効化トリガー」に .abcdefghijklmnopqrstuvwxyzABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ_ を入れる、という紹介を見かけることがあります。

この設定はしないでください。Eclipse は、文字を1つ入力するたびに候補を出す使い方を想定していないため、候補の一覧が入力の邪魔になります。実際に、この設定を試した人の多くが、最終的に元に戻しています。

Eclipse では、既定の設定のまま、. を入力したときに自動で表示される候補と、Ctrl + Space キーで出す候補を使ってください。

Eclipse でよく使うショートカットは、付録B「Eclipse 操作早見表」 にまとめています。

大文字と小文字、全角と半角

Java は大文字と小文字を区別します。System を system と書くとエラーになります。また、"・;・(・空白などの記号は、すべて 半角 で入力します。全角の記号や空白が混ざると、見た目では分かりにくいエラーになります。文字列の中(" と " の間)とコメントの中だけは、全角の文字を自由に書けます。

3.8 うまくいかないときは

症状 考えられる原因と対処
行の左に赤い「×」が付いて、「構文エラーがあります。";" を挿入して…」と表示される 文の終わりの ; が無いか、全角になっています。半角の ; を付けてください。
「構文エラーがあります。"}" を挿入して…」と表示される ブロックを閉じる } が足りません。{ と } の数を合わせてください。
「system を解決できません」 System の S が小文字です。大文字に直してください。
「文字列リテラルがダブル・クォートによって正しく閉じられていません」 " が片方しかないか、全角の ” になっています。半角の " で囲んでください。
実行しようとすると「選択にはメイン型が含まれていません」と表示される main の行の形が変わっています。public static void main(String[] args) と、1文字も違わずに書いてください。
実行しても前の結果のまま変わらない 保存していません。タブの「●」が消えているかを確認してください。

ほかのコンパイルエラーは、付録A「よくあるコンパイルエラー」 も参考にしてください。

3.9 まとめと確認問題

まとめ

  • Java のプログラムは、クラス の中の main メソッド に書く。実行すると、main メソッドの中の文が上から順に実行される
  • 1つの処理を 文 といい、終わりに ; を付ける。{ } で囲んだ範囲を ブロック という
  • System.out.println(…) は表示して改行する。System.out.print(…) は改行しない
  • "…" で囲んだものは 文字列。文字列は + でつなげられる。数も + でつなぐと文字列になる
  • コメントは //、/* */、/** */(Javadoc)の3つ。何のための処理かを書く
  • Java は大文字と小文字を区別する。記号は半角で書く。補完(Ctrl + Space)を使うと打ち間違いが減る

この章で使った書き方は、付録B「文法早見表」の「プログラムの形」 にまとめています。

確認問題

問1 プログラムを実行したとき、最初に実行されるのはどのメソッドですか。

解答を見る

main メソッド(public static void main(String[] args))です。

問2 次の2行を実行すると、コンソールにはどのように表示されますか。
System.out.print("営業部");
System.out.println("総務部");

解答を見る

営業部総務部 と1行に表示されます。print は改行しないためです。

問3 System.out.println("合計は" + 10 + 20); を実行すると、何と表示されますか。

解答を見る

合計は1020 と表示されます。左から順に文字列につながるためです。30 と表示したいときは、"合計は" + (10 + 20) のように ( ) で囲みます。

問4 sysout と入力した後に押すキーと、その結果を答えてください。

解答を見る

Ctrl + Space を押すと、System.out.println(); が入ります。

問5 次のコードの間違いを2つ見つけてください。
system.out.println("Hello")

解答を見る

system の s が小文字(正しくは System)であることと、文の終わりの ; が無いことです。


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第2章 開発環境の構築

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第4章 変数と型

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【Java入門】目次

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