こんばんは。10分で生産的なミーティングができるWebサービス「minmeeting」を開発している伊勢川です。
3月に突入し、もうすぐ新人エンジニアの皆さんも二年目の先輩エンジニアになることでしょう。そこで、余計なお世話ですが、二年目エンジニアが陥りがちな症状と予防法を何回かの連載で紹介しています。
昨日は気が利く頑張りやさんがなりやすい症例を紹介しましたが、本日は一年目にそれなりに優秀だったせいか(または、手がつけられなかったのか)先輩から放置されていた人がなりやすい症状をご紹介します。
放置プレイ依存症
せっかく後輩がついたのに、その後輩が活躍できるような教育もせずに、今年の新人はイマイチだなどと愚痴っている先輩社員を目にしたことがないでしょうか。ぜひそんな人にはならないでください。
自分が新人のときに放置されていたからといって、そういうもんだと思い込まない方がよいです。よほど優秀で自分で道を切り拓きたいという人でない限り、放置した方がよいことは特にありません。負の連鎖は自分で断ち切りましょう。
症例
自分が新人のときは放置されていたから、今年の新人も放置しておこうという考え方に陥ってしまう。
新人に仕事を頼んだ際に、自分が思っていた以上に時間がかかってしまい、プロジェクトを遅延させてしまう。遅延の原因は、新人のスキル不足だと考え、次から自分でやることで問題を回避しようとする。
新人を手厚く指導をしたが半年経ってもなかなか独り立ちしてくれない。自主的に勉強しようという姿勢もなく、会社に居る時間に言われたことだけ消化しようとする新人に苛立ち、こいつはもうダメだと見限ってしまう。
予防法
プログラミングができれば自分は仕事ができると思ったら大間違いです。教育はエンジニアの重要な仕事の1つだと認識してください。
自分が新しい道を切り拓くことができるエンジニアであったとしても、ずっとひとりでやっているとスケールアウトもスピードアップもできません。新しい道を切り拓いたら、そのノウハウを誰かに伝えて仲間を増やし、自分はさらに先に進まなければなりません。
ソフトウェアは放っておいたら死んでしまいます。メンテナンスを続けたとしても、同じところでとどまり続けると腐ってしまいます。立ち止まったら終わりです。前に進むためには教育して仲間を増やすのも重要な手段の一つです。
また、人に仕事を頼む時は、自分ができると思った時間の2倍〜3倍かかると思っておけばちょうどよいでしょう。2年目くらいのときはタスクの全体像を把握していなかったり、リスクの積み方や係数の経験則がないため、見積もりが甘くなりがちだからです。また、要件の伝達の仕方もこなれていないため、一回でスムーズにタスクが終わる可能性は低いです。よって、自分の見積もりの3倍以内で完了したら、頼んだ相手は優秀だと思った方がよいでしょう。
最後に、半年くらいうだつが上がらないからと言って、大事な後輩を見限るのは時期尚早です。サラリーマンの場合、エンジニア人生は40年くらいあります。最初の2〜3年の成績が悪かったからといって、40年ずっとそうだという訳ではありません。5年目〜10年目くらいでようやく花開く人もいます。私も昔、できの悪い後輩を3年目くらいでとっくに見限っていましたが、私の先輩が根気強く指導を続けた結果、5年目を過ぎた頃にほんとに頼れるエンジニアになっていたのを目の当たりにして、自分は間違っていたと気付かされたことがあります。ぜひ読者の皆様は私と同じ間違いを犯さないようにしてください。