0.はじめに
大学で線形代数の講義を受講している者です。
ざっくりと計算方法を個人的な備忘録としてまとめております。
関連学習
【線形代数】ベクトル
【線形代数】行列
【線形代数】連立方程式
【線形代数】線形空間・線形写像
【線形代数】座標
【線形代数】固有値・固有ベクトル
ベクトルとは
大きさと向きを持つ量のこと
ベクトルを利用することにより力の強さ、向き、座標における計算などが可能
データ分析の分野でも使用される
n個の数値をタテに並べたものとして表現も可能
大きさは比例する
ベクトルα(1,1),ベクトルβ(2.2)・・・①
ベクトルα(3,3),ベクトルβ(6.6)・・・②
②は①の行列の大きさに比例している
このように比例変化するケースもある
\begin{pmatrix}
1 & 2\\
1 & 2\\
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
3 & 6\\
3 & 6\\
\end{pmatrix}
ノルム
ベクトルの長さを測る指標の事
ベクトルa( a₁,a₂)に対してその大きさ||a||は以下で計算が可能
ベクトルaに対してノルム||a||は√成分a₁² + 成分a₁²
||\boldsymbol{a}|| = \sqrt{1^2+1^2}
成分を二乗した和の平方根で求められる
単位ベクトル
長さ(大きさ)が1のベクトルのこと
ノルムを算出しノルムを分母としたa / ||a||を用いて成分ごとに掛け合わせる
a/||a|| = 大きさ/ノルム(成分a,成分b)
||\boldsymbol{a}|| = \sqrt{4^2+3^2} = 5
ベクトルaの大きさ||a||は5
aと同じ向きの単位ベクトルは以下のようになる
\frac{a}{||\boldsymbol{a}||} = \frac{1}{5}(4,3)\
= (\frac{4}{5},\frac{3}{5})
内積
2つのベクトルのなす角を求めたい場合
aベクトルの大きさ(ノルム) ×\; bベクトルの大きさ(ノルム) × \cos\Theta
a・bが2√3、||a|| ||b||同士が2だとすると
2√3 = 4 × cosΘ
2√3 ÷ 4 = √3 / 2
これはcos30°のことであり解はcos30°となる
・成分aと成分bの内積を求めたい場合
a・b = a^1b^1 + a^2b^2
成分同士の積の総和となる
cos90°の時の内積は0
||\boldsymbol{a}|| ×\, ||\boldsymbol{b}|| ×\, \cos\Theta= 0
外積
たすき掛けを行い求める
次ベクトルa,bに対して外積を求める
a=\begin{pmatrix}
-1\\
2\\
1\\
\end{pmatrix}
,b=\begin{pmatrix}
2\\
0\\
-1\\
\end{pmatrix}
\begin{align}
a×b = \begin{pmatrix}
(2×(-1))-(1×0)\\
(1×2)-((-1)×(-1))\\
((-1)×0) - (2×2)\\
\end{pmatrix}
= \begin{pmatrix}
-2-0\\
2-1\\
0-4\\
\end{pmatrix}
&= \begin{pmatrix}
-2\\
1\\
4\\
\end{pmatrix}
\end{align}
正射影
斜辺||b||の正射影b' = a×b / ||a||² × a
\begin{align}
b' = (||\boldsymbol{b}||\cos\Theta)\frac{a}{||\boldsymbol{a}||}\
= \frac{(||\boldsymbol{a}||||\boldsymbol{b}||\cos\Theta)}{||\boldsymbol{a}||^2}a\
= \frac{a・b}{||\boldsymbol{a}||^2}a
\end{align}
方向ベクトル
ベクトル空間内の点から原点へのベクトルのこと
直線状に方向を指し示すベクトル
ベクトル方程式
ベクトルを用いた方程式
平面上と空間上それぞれ求め方が異なる
直線l、ベクトルa、ベクトルd、ベクトルpにおいて
点pまでの方程式p = aベクトル + dを実数tを用いた場合の方程式は以下となる
p a + td
平面上の方程式
平行な直線
点A(X₀,Y₀)を通り d= (a,b)に平行な直線の方程式
\frac{x - x_0}{a} = \frac{y - y_0}{b}
垂直な直線
cos90°の場合は0から垂直な直線lの解は0となる
この特性を変形、直線を通り点a,bに垂直な直線に
関する方程式が以下のように成り立つ
点A(X₀,Y₀)を通り n= (a,b)に垂直な直線の方程式
a(x - x_0) = b(y - y_0) = 0
補足
平面上に2点A,Bが与えられていたとする
2点A,Bを通る直線lの方向ベクトルは\vec{AB}である
\vec{OA} = a, \vec{OB}= bである場合、\vec{AB} = b-aとなる
空間上の方程式
次元が増えたため項がその分増える
平行な直線
点A(X₀,Y₀,Z₀)を通り d= (a,b,c)に平行な直線の方程式
\frac{x - x_0}{a} = \frac{y - y_0}{b} = \frac{z - z_0}{c}\, (a,b,c≠0)
垂直な直線
点A(X₀,Y₀,Z₀)を通り n= (a,b,c)に垂直な直線の方程式
a(x - x_0) + b(y - y_0) + c(z - z_0) = 0
実ベクトル
成分が実数のベクトル
n個の成分が実数(a₁、a₂...an ∈ ℝ
)
であるときのベクトルをaをn次元実ベクトルという
n次元実ベクトルの全体集合
ℝ^n = \left\{
\begin{array}{}
\begin{pmatrix}
a_1\\
a_2\\
:\\
a_n\\
\end{pmatrix}
a_1 \
a_2 \
… \
a_n \
\in W
\end{array}
\right.
n乗を使うことによってn次元ベクトルの全体の集合を表す
a₁~an
は全て実数に属していると解釈できる