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PowerVS IBM i 日記(92): 【重要・要確認】「IBM i の最小 PTF レベル」更新の続報.安定利用中でもライセンス期限切れの可能性

Last updated at Posted at 2025-10-14

(91): 「IBM i の最小 PTF レベル」が更新されています.PTFが適用されてないとLPMやCapture/Deployでキーが無効になります.【続報あり.それ以外でも発生.要確認】 の続報です。

ここでは、LPMやCapture/Deployでホスト移動があり、新たなライセンスキーが必要になるケースを想定しましたが、影響範囲はもっと大きい可能性が出てきました。
同一ホスト上で安定利用中でもライセンス期限切れの可能性があります。

何が起こっているか

状況を整理しましょう。

まず、IBM i の追加ライセンスの多くにライセンスキーが不要になりました。

その結果、「(86): ライセンス管理 PTF を適用しよう - 2025/09/01」でお知らせしたライセンスキーが不要になった LPP へのキーがインジェクションされなくなっています。

そして「(91): 「IBM i の最小 PTF レベル」が更新されています.PTFが適用されてないとLPMやCapture/Deployでキーが無効になります.【続報あり.それ以外でも発生.要確認】」でお知らせしたように、ライセンスキーが不要になった LPP のチェックを行わないようにする PTF が「最小PTFレベル」に追加されていたことが判明しました。

IBM i の最小 PTF レベル」が適用されていない区画には、期限付きのキーがインジェクションされているはずです。
期限が満了すると、それらのライセンスが作動しなくなると考えられます。

つまり、以前から PowerVS IBM i を安定利用していた場合でも、ある日、オプションライセンスが利用できなくなる可能性があるという事です。

「IBM i の最小 PTF レベル」の適用確認

IBM i の最小 PTF レベル」が適用されているか確認してください。
適用済みであれば、これ以降は、読む必要はありません。

対応が必要な期限の確認

IBM i の最小 PTF レベル」が適用されていない場合、 各ライセンスの有効期限を確認してください。

WRKLICINFでも確認できるのですが、「Mustgather for PowerVS license key issues」に含まれる「QMGTOOLS/DSPLICKEY」で下記の通り一覧表示が出来るので、これを使ってもいいかもしれません。

image.png

これは、7.4 の例ですが「2026-01-26」と「2027-01-31」が混じっています。
「2027-01-31」が表示されるライセンスは継続してキーが必要なもので、自動的にインジェクションされたものです。
一方「2026-01-26」で表示されるものは、以前にインジェクションされたキーを使い続けているもので、新たなキーはインジェクションされません。
このままでは、PT1、QU1、ST1、XW1 が「2026-01-26」に利用できなくなるのが分かります。
そして、キーが不要になったライセンスのため、新しいキーのインジェクションは実施されません。

なお、LPM や Capture/Deploy でシリアル番号が変わって猶予期間のカウントダウンが開始した期限は、ここには表示されません。WRKLICINF やここに表示される有効期限は、あくまでも登録されたキーに対するものです。
猶予期間の期限切れは、QSYSOPR 内のメッセージを確認してください。

期限までに「IBM i の最小 PTF レベル」(の最新の置き換え)を適用してください。

「IBM i の最小 PTF レベル」はあくまでも「最小」です。
その時点の最新の置き換えを、業務が継続できるように、期限までに適用してください。

最小 PTF 適用後の表示 (2025/10/15 追加)

最小 PTF を適用すると対象のライセンスのキーのチェックが不要になります。
その結果「WRKLICINF」や「QMGTOOLS/DSPLICKEY」に対象ライセンスがリストされなくなります。

下記は、PTF 適用後の「QMGTOOLS/DSPLICKEY」の結果です。以前は「5770WDS」の後にあった「5770XW1」がなくなっています。

image.png

IBM からテクニカルフラッシュが発行 (2025/10/15 追加)

IBM からテクニカルフラッシュが発行されました。


当日記のIndexはこちらです。


許可の無い転載を禁じます。
この記事は筆者の個人的な責任で無保証で提供しています。
当記事に関してIBMやビジネスパートナーに問い合わせることは、固くお断りします。

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