「(86): ライセンス管理 PTF を適用しよう - 2025/09/01」の続報です。
IBM i でライセンス・キーが不要になった LPP にインジェクションが行われていない状況を確認しました。
該当のお客様は、記事のPTFを適用して、状況を回避できました。
その後、一か月以上、継続調査をしたところ「IBM i の最小 PTF レベル」が「最終更新日時 (Last updated) 2025-01-17」で、更新されていることに気が付きました。
「IBM i の最小 PTF レベル」が更新
「IBM i の最小 PTF レベル」を確認しましょう。
「最終更新日時 (Last updated) 2025-01-17」で、更新されています。
今回は、7.4 の環境で調査しているのですが、「Mustgather for PowerVS license key issues」で確認するべき PTF 以外のものが追加されています。
キーインジェクションの状況を確認する「QMGTOOLS/CHKKEYINJ」を実行すると今日現在も、7.4 に対しては下記の通り「IBM i 7.4- MF99301 ( TR1 ) と SI77411, SI77202」です。
PowerVS/Cloud License Key Injection Report
Fixes required for key injection:
MF99301 - Applied
SI77411 - Applied
SI77202 - Applied
>> All required injection fixes are applied.
License Key Injection Attempts:
>> Injection failed, or not attempted since IPL
The system was down (IPLing) during the following times:
****** END OF DATA ******
一方、Docsの「IBM i の最小 PTF レベル」では「SJ02854」が追加されています。
「SJ02854」は、「ライセンス管理 PTF を適用しよう - 2025/09/01」でご案内した PTF の置き換え元になります。
最新 PTF の適用を強くお願いします。
どんな時に影響が出るか
この影響が出るのは、もちろん、新しいライセンス・キーが必要になった時です。
Live Partition Mobility(LPM) で別筐体に移動して認識できるシリアルが変わった場合や、インスタンスを Capture して そこから Deploy して、別ホストにプロビジョニングされた場合です。
WRKLICINF の期限の表示は、幻想
なお、上記の場合、WRKLICINF の期限の表示は古いシリアルに対するキーの期限が表示されます。
その期限で安心するのではなく、LPP の利用時に QSYSOPR に表示される期限をモニターして、適切な対応を行って下さい。
どの PTF を適用する?
サポートチームは、最新の PTF を前提として対応します。
お手数ですが、その時点の最新置きかえ PTF(今日時点はこれ「(86): ライセンス管理 PTF を適用しよう - 2025/09/01」)と適用してください。
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