3
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

PowerVS IBM i 日記(91): 「IBM i の最小 PTF レベル」が更新されています.PTFが適用されてないとLPMやCapture/Deployでキーが無効になります.【続報あり.それ以外でも発生.要確認】

Last updated at Posted at 2025-10-07

2025/10/14
LPMやCapture/Deployをしなくても、ライセンスキーが切れる可能性があります。
「(92):【重要・要確認】「IBM i の最小 PTF レベル」更新の続報.安定利用中でもライセンス期限切れの可能性」を確認してください。

「(86): ライセンス管理 PTF を適用しよう - 2025/09/01」の続報です。
IBM i でライセンス・キーが不要になった LPP にインジェクションが行われていない状況を確認しました。
該当のお客様は、記事のPTFを適用して、状況を回避できました。
その後、一か月以上、継続調査をしたところ「IBM i の最小 PTF レベル」が「最終更新日時 (Last updated) 2025-01-17」で、更新されていることに気が付きました。

「IBM i の最小 PTF レベル」が更新

IBM i の最小 PTF レベル」を確認しましょう。

最終更新日時 (Last updated) 2025-01-17」で、更新されています。

image.png

今回は、7.4 の環境で調査しているのですが、「Mustgather for PowerVS license key issues」で確認するべき PTF 以外のものが追加されています。

キーインジェクションの状況を確認する「QMGTOOLS/CHKKEYINJ」を実行すると今日現在も、7.4 に対しては下記の通り「IBM i 7.4- MF99301 ( TR1 ) と SI77411, SI77202」です。


                   PowerVS/Cloud License Key Injection Report   
                                                                
 Fixes required for key injection:                              
     MF99301  -  Applied                                        
     SI77411  -  Applied                                        
     SI77202  -  Applied                                        
                                                                
   >>  All required injection fixes are applied.                
                                                                
 License Key Injection Attempts:                                
                                                                
   >>  Injection failed, or not attempted since IPL             
                                                                
 The system was down (IPLing) during the following times:       
                           ****** END OF DATA ******            

一方、Docsの「IBM i の最小 PTF レベル」では「SJ02854」が追加されています。

SJ02854」は、「ライセンス管理 PTF を適用しよう - 2025/09/01」でご案内した PTF の置き換え元になります。

この PTF を適用したところ、キーが不要になった LPP が WRKLICINF からリストさせず、チェック対象外になりました。

なお、最新 PTF の適用を強くお願いします。

2025/10/20 追記

「QMGTOOLS/CHKKEYINJ」では最小 PTF に追加された SJxxxxx の PTF 適用が確認できないと、IBM サポートに問い合わせたところ、「QMGTOOLS/CHKKEYINJ」の PTF チェックはあくまでもキーインジェクションに対する PTF をチェックするものであり、最小 PTF レベルを確認するものではないと回答がありました。
追加された SJxxxx は、キーチェックをしなくする PTF であり、インジェクションの機能とは関係ないという位置付けのようです。

2025/10/21 追記

Mustgather for PowerVS license key issues」にも、追加 PTF 情報が記載されていました。

*Note2: After license keys are installed, older License Management PTFs may still log Grace period, 5770SS1 5052 license errors, etc. The following License Management PTFs or their newer superseded PTFs should be applied:
V7R5 - SJ02853
V7R4 - SJ02854
V7R3 - SJ02851
V7R2 - SJ02850

どんな影響が出るのか

「(86): ライセンス管理 PTF を適用しよう - 2025/09/01」でお知らせしたライセンスキーが不要になった LPP へのキーがインジェクションされなくなっています。
PTF が適用されていないと 70 日の猶予期間後に、対象の LPP が使えなくなります。

どんな時に影響が出るか

この影響が出るのは、もちろん、新しいライセンス・キーが必要になった時です。
Live Partition Mobility(LPM) で別筐体に移動して認識できるシリアルが変わった場合や、インスタンスを Capture して そこから Deploy して、別ホストにプロビジョニングされた場合です。

なお、LPM の影響を少なくするため、P05/P20 Tier が不要であっても仮想シリアル番号(VSN)を使うべきだと思います。

WRKLICINF の期限の表示は、幻想

なお、上記の場合、WRKLICINF の期限の表示は古いシリアルに対するキーの期限が表示されます。
その期限で安心するのではなく、LPP の利用時に QSYSOPR に表示される期限をモニターして、適切な対応を行って下さい。

2025/10/21 追記

IBM から、この表示は仕様であると言う回答が来ました。
WRKLICINF はあくまでライセンスキーに設定された満了日を表示するものであり、以前のホストで有効なキーが設定された場合、その情報が継続して表示されるそうです。

どの PTF を適用する?

サポートチームは、最新の PTF を前提として対応します。
お手数ですが、その時点の最新置きかえ PTF(今日時点はこれ「(86): ライセンス管理 PTF を適用しよう - 2025/09/01」)を適用してください。


当日記のIndexはこちらです。


許可の無い転載を禁じます。
この記事は筆者の個人的な責任で無保証で提供しています。
当記事に関してIBMやビジネスパートナーに問い合わせることは、固くお断りします。

3
0
1

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?