TGW で VPC と接続する
PER 対応の PowerVS 環境が出来たので、VPC と接続していきます。
接続には Transit Gateway(TGW) というサービスを利用します。TGW では、DL、Classic、VPC、PowerVS といった異なる環境を接続するサービスです。異なる DC/ リージョン間や、異なるアカウント間の接続も可能にします。
PowerVS 環境
前回作った下記を利用します。PER 環境として構成済みです。
項目 | データ |
---|---|
DC | TOK04 |
WS名 | onoda-tok04-2 |
サブネット | 192.168.100.0/24 |
VSI IP アドレス | 192.168.100.10 |
VPC 環境
PowerVS のある東京に VPC 環境を用意しました。
名前は「onoda-tok-vpc-2」です。
サブネット構成は、下記のようになっています。
サブネット名 | ロケーション | サブネット |
---|---|---|
sn-20250208-01 | jp-tok-1 (TOK02) | 10.244.0.0/24 |
sn-20250208-02 | jp-tok-2 (TOK04) | 10.244.64.0/24 |
sn-20250208-03 | jp-tok-3 (TOK05) | 10.244.128.0/24 |
この VPC のデフォルト・セキュリティ・グループでは、作成時に SSH/ping が許可してあります。
jp-tok-1 (つまり TOK02) に Linux の VSI を用意しました。
別の DC でもいいか確認するために、PowerVS のある TOK04 とは異なる DC への配置を選んでいます。
IPアドレスは「10.244.0.4」です。
Transit Gateway(TGW) の構成
下記から TGW を作成します。
現在は東京の中だけで接続できればいいので「ローカル・ルーティング」で「東京(jp-tok)」を選びました。
「接続適用範囲」は、自分が持っているリソースの内、この範囲が現時点でカバーされるという意味です。
TOK02 や TOK05 に直接 Classic 資源を持っていないので、現在は表示されていません。
何をこのTGWに接続するのか指定します。
もちろん、後から接続することもできます。
「ネットワーク接続」で種類を選択すると、対象の Location、対象がリストされます。
ここでは、対象の PowerVS WS を指定します。
VPC は TGW の作成後に、接続しましょう。
「接続の追加」を行います。
TGW 作成時と同様な方法で、接続を追加します。
「経路」タブでレポートを確認すると、ルート先と競合があるか確認できます。問題ないようです。
「BGP」タブでは AS パスが確認できます。
接続の確認
IBM i から、VPC Linux に ping を打ちます。疎通が確認できました。
このように PER 環境であれば、TGW に接続するだけで PowerVS-VPC 間の接続が可能になります。
逆方向の確認をします。こちらも疎通が確認できました。
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