Power11が利用可能になりました
DAL14 で Power11 が利用可能になりました。
2025/07 中に US でもう 1 データセンター、EU で 2 データセンターの展開が決まっていると聞いています。
- Starting on 25 July 2025, you can deploy Power Virtual Server instances running the AIX, IBM i, RHEL, and SLES operating systems on IBM Power11 (subject to capacity availability). Refer to the supported operating system levels for Power11.
AIX/LINUXなら Power11 が選択可能
AIX/LINUX を導入 OS として選ぶと、確かに Power11 s1122 が選択可能です。
IBM i ストックイメージでは Power11 が選べない
一方、IBM i ストックイメージからデプロイしようとすると Power11 は選択できません。
これは、現在のストックイメージが Power11 に対応していないので、選択できないようになっているためです。
IBM i の Power11 対応の前提
IBM i の Power11 対応の前提はこちらに情報がありました。
IBM i 7.6 Power11 GA PTF Group, IBM i 7.5 TR 6, and IBM i 7.4 TR 12 all have the necessary Licensed Internal Code to support the new Power servers with Power11 technology-based processor cores.
Group PTF の情報はこちらにあります。
例えば 7.6 用の Power11 GA PTF Group は「SF99411」です。
カスタムイメージを作ろう
現在のストックイメージ では、Power11 に対応していないので、いったん Power 10 でインスタンスを作成し、対応に必要な PTF を適用して、そこからカスタムイメージを作成します。
今回は、IBM i 7.6 で試します。
まず「SF99411」を適用します。
カスタムイメージには Flash 内にイメージを作成する「キャプチャー」と ICOS にイメージを展開する「エクスポート」があります。
今回確認したところ、単純な「キャプチャー」のイメージでは、Power11 s1122 は選択できませんでした。
PowerVS のインスタンスには、どのブート・イメージから作成されたのかの情報が残っていて、「キャプチャー」では、その情報が削除されずに、まだ Power11 非対応と認識されたようです。
そこで、ICOS に「エクスポート」し、「インポート」しました。これで、どのブート・イメージから作成されたのかの情報は消滅します。下記は、「キャプチャー」と「エクスポート」を一緒にするオプションですが、もちろん、別々のステップで実行しても構いません。
COSに「エクスポート」します。
その後、COSからインポートします。
そのイメージをブート・イメージに指定したところ Power11 s1122 が選択できました。
「DSPHDWRSC TYPE(*PRC)」で確認すると「9824-22A」で稼働しています。
これは、下記の通り Power11 s1122 の型番になります。
US 2 DC、EU 2 DC 利用可能 (2025/08/18 追記)
US は、 DAL14 に加えて WDC06 で、EU では MAD02 と FRA04(eu-de-1) で Power11 が利用可能になりました。
各々の DC 間で、Global Replication Service(GRS)も利用可能になっています。
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