Azureと繋がるネットワーク
はじめに
ネットワークアレルギーをなくし、
大まかに理解してもらいたいという意図で書いていきます。
part4では回線の話とAzureだとどんなサービスがあるのか解説します。
ゆるふわ解説シリーズ
ゆるふわ解説シリーズ第4回目になります。
初心者向けにAzureとネットワークをゆるくふわっと説明するシリーズになります。
※全て分かりやすさ追求のため非IT業界の友人に確認してもらっています。
part | サブタイトルとリンク | 公開日 |
---|---|---|
1 | 【ゆるふわ解説】AzureとIPアドレス | 2025/3/11 |
2 | 【ゆるふわ解説】Azureとサブネット | 2025/4/2 |
3 | 【ゆるふわ解説】AzureとVNetとVNet | 2025/5/29 |
4 | 【ゆるふわ解説】Azureと繋がるネットワーク | 2025/7/6 |
・ ・ ・ |
・ ・ ・ |
・ ・ ・ |
x | 【ゆるふわ解説】~~~ | coming soon |
1.振り返り
前回はプライベートネットワークどうしを合体させる方法についてでした。
IPアドレスの被りなくして合体させました。
Azureでは1例として”VNet Peering”で合体させることができることを学びました。
今回はプライベートネットワークどうしを合体させる別な方法について解説します。
2.回線
回線・・・とは?
「通信回線」です。
データの通り道が「通信回線」と呼ばれています。一般的には光回線なんかを指す単語として使われることが多いです。
よく賃貸を契約する際「WiFiついてます!」という表記があると思うのですが、WiFiを提供するには「回線」が必要です。
ので、インターネット用の回線として知らぬ間に回線を使用していることがほとんどです。
次に大きく2種類のネットワーク用語をご紹介します。
スマートフォンがWiFiボタンなしでインターネットに接続するのはまた別な仕組みです
2-1.LAN(Local Area Network)
LAN(ラン)はせまいエリアで使用するネットワークというイメージです。
LANケーブルやWiFiルータを使用したネットワーク構築がメインになります。
ゆるふわ回線part3はどちらかと言えばLANどうしをケーブルで拡張するようなイメージの合体方法です。

普段家庭にあるWiFiルータで構築されたネットワークもLANです。
2-2.WAN(Wide Area Network)
もともと企業や組織は、オフィス内で使うLANを使ってネットワークを構築していました。
しかし、支店や工場などが別の都市や国にある場合、LANだけではカバーできません。
そこで登場したのがWAN(ワン)です。

LANどうしを繋ぐ時に使用します。
LANケーブル等を用いて拡張
今回のものは遠く離れたLANどうしを接続する際にWANを使用します。

WANが開発された主な理由は(恐らく)以下のようなものです。
-
遠隔地との通信を可能にするため → 東京本社と大阪支店のように、物理的に離れた場所でもデータをやり取りしたいというニーズ。
-
業務の効率化と意思決定の迅速化 → 拠点間で情報を共有することで、全体の業務スピードが向上。
WANというものがあります
3.Azureと繋がる
今回はAzureと今私たちがいる場所とを繋ぐことを考えます。
この時合体させるのにWANを使用しますが、その際に使う接続方法を2つ紹介します。
- S2S
- ExpressRoute
3-1.S2S(Site to Site)
S2S(Site to Site)とは「拠点と拠点を結ぶ」という意味です。
インターネット経由で暗号化を駆使して接続する方法です。
3-2.ExpressRoute
ExpressRoute というサービスを使って接続することが可能です。
こちらは専用線(拠点間を物理的な線で接続するような仕組み)という扱いになります。
安定した通信が可能ですが、S2Sを使用したパターンと比較してコストが高くなってしまいます。
4.最後に
「回線、LAN、WANとは何か、Azureと繋ぐにはどのサービスを使うのか」
なんとなくイメージがつきましたでしょうか。少しでも参考になれば嬉しいです。
まとめリンクはこちら
以下、より理解を深めるためにQ&A、参考文献を記載しています。
余裕のあるかたは是非ご一読ください。
5.Q&A
Q:回線?LAN?WAN?何?
A:簡単に書くとこんな感じです。
- 回線=LAN、WAN
- LAN=身近な環境で使用するクローズドなネットワーク
- WAN=遠く離れたLANどうしを繋げるもの
Q: ExpressRouteとS2Sって何が違うの?
A: ExpressRouteは専用線、S2SはVPNを使用しています。
- 専用線:ユーザ専用の回線というイメージです。VPNと比較すると高額です。
- VPN:インターネット回線を使用します。外部の人からは「暗号化された通信」は見えてしまう可能性があります。該当者達は暗号を復元して中身を確認できます。よってあたかもユーザ専用の回線かのように使用できます。専用線と比較すると安価に利用できます。
コストや要件によって選択します。
Q:ExpressRouteとS2S使わなくてもAzure使えるのでは?
A:はい、使用できます。
その場合はインターネット回線を使用していることになります。
しかし、直接AzureのVNetに接続しているわけではありません。
以下のようなイメージです。
あくまでインターネットを使用してアクセスしているのはAzure portal等のサービスになります。
参考文献
ExpressRouteの公式ドキュメントになります。
以下のように「顧客のネットワーク」≒ユーザの拠点からAzureへ接続している図があります。