Azureとサブネット
はじめに
「サブネットとは何か、それらはAzureのどこに使われているのか」解説します。
ネットワークアレルギーをなくし、
大まかに理解してもらいたいという意図で書いていきます。
ゆるふわ解説シリーズ
ゆるふわ解説シリーズ第2回目になります。
初心者向けにAzureとネットワークをゆるくふわっと説明するシリーズになります。
※全て分かりやすさ追求のため非IT業界の友人に確認してもらっています。
番号 | サブタイトルとリンク | 公開日 |
---|---|---|
1 | 【ゆるふわ解説】AzureとIPアドレス | 2025/3/11 |
2 | 【ゆるふわ解説】Azureとサブネット | 2025/4/2 |
3 | 【ゆるふわ解説】~~~ | coming soon |
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x | 【ゆるふわ解説】~~~ | coming soon |
1. サブネットって何?
1.1 サブネットの概念
サブネットは「Sub(下位の)+ Network(ネットワーク)」の略です。
大きなネットワークを小さく区切ったものです。

1.2 サブネットが生まれた理由
プライベートIPアドレスにはクラスがあります。
クラスごとに「使用できるIPアドレスの個数」が決まっています。
※「IPアドレスってなんだっけ?」というかたはこちら
名前 | アドレス範囲 | 例 | IPアドレスの個数 |
---|---|---|---|
クラスA | 10.xx.xx.xx | 10.10.10.10 | 16,777,214個 |
クラスB | 172.16~31.xx.xx | 172.20.20.20 | 65,534個 |
クラスC | 192.168.xx.xx | 192.168.30.30 | 256個 |
クラスを選択してIPアドレスを使用するのですが、個数があまりに極端です。
例えば300個IPアドレスが必要になった場合
クラスCでは足りません。
クラスBを使うと65234個余ります。
なんだかもったいないですよね。
そこで登場したのがサブネットです。
1.3 サブネットの大きさの決め方
サブネットの大きさはサイダー表記で表します。
ジュースのサイダーではありません。
CIDR(サイダー)と書き、「スラッシュ表記」で表します。
表記例 | 利用可能なIPアドレス数 | 使用例 |
---|---|---|
/16 | 65,534個 | 大規模オフィス |
/23 | 510個 | 中規模オフィス |
/24 | 254個 | 小規模オフィス |
/28 | 14個 | 少数の機器用 |
300個必要な場合は「/23」を選択すればよいことがわかります。
1.4 IPアドレスの個数の決め方
本来は計算によって個数を算出するのですが、覚える必要はありません。
こちらで/xxで何を指定すれば何個のIPアドレスを用意したことになるのか確認できます。
例えば「/32」でIPアドレス1個であることがわかります。
2. Azureでサブネットを作成するには
2.1 Azure仮想ネットワーク(VNet)とサブネット
AzureでIPを扱うにはVNetを使用します。
この時VNetで使用するIPアドレスの空間を「アドレス空間」と言います。
このアドレス空間の中に「サブネット」を配置していくことができます。
以下のようなイメージになります。

サブネットは 大きなネットワークを小さく区切ったものです。
今回の例ではアドレス空間に/16 (65,534個) を用意しています。
その中にサブネットとして /24(254個) を2つ用意していることになります。
2.2 サブネット作成
以下、実際にAzure仮想ネットワーク(VNet)作成時の画面です。
読み取れること
- アドレス空間を
/16
とすることで、最大65,536個のIPアドレスを利用可能
- defaultという名前のサブネットを
/24
とすることで、最大256個のIPアドレスを利用可能
2.3 「/20」に変えてみる
このように/xxを適切に設定することでIPアドレスの個数を変更することができます。
最後に
「サブネットとは何か、Azureのどこで使用されているか」
なんとなくイメージがつきましたでしょうか。少しでも参考になれば嬉しいです。
次回の記事は未完成です。
ストックしていただけると更新時に通知がいきますので是非よろしくお願いいたします。
以下、より理解を深めるためにQ&A、参考文献を記載しています。
余裕のあるかたは是非ご一読ください。
Q&A
Q1: サブネットの数はいくつ必要?
A: 組織の規模や用途によって異なります。必要に応じて準備します。
例えばこんな感じです。
会社のネットワーク全体(例:10.0.0.0/16)
├── 1Fの社員用(10.0.1.0/24)
├── 2Fの社員用(10.0.2.0/24)
├── 3Fの社員用(10.0.3.0/24)
└── 4Fの社員用(10.0.4.0/24)
会社のネットワーク全体である「10.0.0.0/16」は左から2個目の「.」より後の「0.0」を自由に使えます。
よって、各フロアのネットワークは左から2個目の「.」より後を変更した「10.0.1.0/24」のような値でサブネットを作成します。
Q2:どこの数字を自由に使えるの?
「10.0.0.0/8」は左から1個目の「.」より後の「0.0.0」を自由に使えます。
「10.0.0.0/16」は左から2個目の「.」より後の「0.0」を自由に使えます。
「10.0.0.0/24」は左から3個目の「.」より後の「0」を自由に使えます。
さらに詳しくはこちらが参考になります。
Q3: サブネットを後から変更できる?
A: WiFiルータのような機器の設定をいじることで変更は可能です。
Azureでも設定を変えることで比較的容易に変更できます。
しかしどちらもなるべく事前に決定しておくことをおすすめします。
Q4: IPアドレスの個数を求める計算方法は?
A: 以下の通りです。
計算式: 利用可能なIPアドレス数 = 2^(32-サブネット値) - 2
Q5: サブネットどうしは通信できる?
普通はできません。WiFiルータのような機器がいい感じに処理することで通信可能です。ただし、Azure VNetにおいてはVNet内であれば通信可能です。
参考文献
◆CIDRを確認
以下のサイトが確認するのにとても便利です。よければ覗いてみてください。
◆Azure Virtual Network (VNet)にサブネットを追加する際の公式ドキュメント
今回までで使用した単語が、少しでてきます。
気力のある方はチラ見してみてください。
参考(CIDRと個数)
CIDR | アドレス個数 |
---|---|
/1 | 2,147,483,648 |
/2 | 1,073,741,824 |
/3 | 536,870,912 |
/4 | 268,435,456 |
/5 | 134,217,728 |
/6 | 67,108,864 |
/7 | 33,554,432 |
/8 | 16,777,216 |
/9 | 8,388,608 |
/10 | 4,194,304 |
/11 | 2,097,152 |
/12 | 1,048,576 |
/13 | 524,288 |
/14 | 262,144 |
/15 | 131,072 |
/16 | 65,536 |
/17 | 32,768 |
/18 | 16,384 |
/19 | 8,192 |
/20 | 4,096 |
/21 | 2,048 |
/22 | 1,024 |
/23 | 512 |
/24 | 256 |
/25 | 128 |
/26 | 64 |
/27 | 32 |
/28 | 16 |
/29 | 8 |
/30 | 4 |
/31 | 2 |
/32 | 1 |