AzureとIPアドレス
はじめに
ネットワークアレルギーをなくし、
大まかに理解してもらいたいという意図で書いていきます。
part1ではプライベートIP、パブリックIPとは何か、それらはAzureのどこに使われているのか解説します。
ゆるふわ解説シリーズ
ゆるふわ解説シリーズ第1回目になります。
初心者向けにAzureとネットワークをゆるくふわっと説明するシリーズになります。
※全て分かりやすさ追求のため非IT業界の友人に確認してもらっています。
part | サブタイトルとリンク | 公開日 |
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1 | 【ゆるふわ解説】AzureとIPアドレス | 2025/3/11 |
2 | 【ゆるふわ解説】Azureとサブネット | 2025/4/2 |
3 | 【ゆるふわ解説】~~~ | coming soon |
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x | 【ゆるふわ解説】~~~ | coming soon |
1.IPアドレス
IPアドレスはインターネットやネットワーク上のデバイスを識別する番号です。
よく住所とも例えられます。
例えばPCが2台あってそれぞれのIPアドレスが下記だとします
PC:「192.168.10.10」
PC:「192.168.10.11」
PC(192.168.10.10)からPC(192.168.10.11)へデータを送信する場合
このIPアドレス「192.168.10.11」に向かってデータを投げつけています。
ではこうするとどうなるでしょうか
PC:「192.168.10.10」
PC:「192.168.10.11」
PC:「192.168.10.11」
「192.168.10.11」にデータを送信すると2台同じアドレスを持つPCがあるのでどちらかわからなくなってしまいます。
「IPアドレスは重複してはならない。」というのが大前提のお約束です。
2.プライベートネットワーク
全世界の人々が通信をしたいので、途方もない数のIPアドレスが必要です。
数を用意するのは限界があるということで、利用されるようになったのが「プライベートネットワーク」です。ある程度被りをゆるされたIPアドレスがプライベートIPです。プライベートIPを使用できる枠・範囲をプライベートネットワークと言います。
2.1 IPアドレスの種類
IPアドレスには2種類あります
-
パブリックIPアドレス
⇒被りが全く許されないIPアドレス
⇒世界中からアクセス可能 -
プライベートIPアドレス
⇒被りがある程度許されたIPアドレス
⇒組織内部だけで使用される
⇒組織内部では被ってはいけない
2.2 プライベートIPの範囲
プライベートIPアドレスで使用可能なIPアドレスには名前がついています。
名前 | アドレス範囲 | 例 |
---|---|---|
クラスA | 10.xx.xx.xx | 10.10.10.10 |
クラスB | 172.16~31.xx.xx | 172.20.20.20 |
クラスC | 192.168.xx.xx | 192.168.30.30 |
10.xx.xx.xx、172.xx.xx.xx、192.168.xx.xx(xxの数字は任意の数字)であればプライベートIPアドレスとして使用できるということです。
xxには1~255を入れます。
2.3 まとめ
パブリックIPアドレスは全世界で一意でなければならないですが、プライベートIPはクラスA~Cから選択し、決められた範囲で自由に使ってよい仕組みがあります。
プライベートIPはルータなどの機械が、いい感じに変換してくれるので世界中で重複しないようになっています。ルータなどを境界とすることでプライベートネットワークが成り立っています。
3.Azureでプライベートネットワークを作るには
Azureでは、Azure Virtual Network (通称”VNet”) を利用することで、プライベートネットワークを作成することができます。
Azure portalという下図のサイトから作成することができます。
VNetを作成する際に、使用するIPアドレスを指定できます。
この時クラスA~C(10.xx.xx.xx、172.xx.xx.xx、192.168.xx.xx)を使用することになります。
3.1 AzureでパブリックIPアドレスが登場するのはどこ?
VNet以外の場所はパブリックIPアドレスが使用されています。
4.最後に
「プライベートIP、パブリックIPとは何か、それらはAzureのどこに使われているのか」
なんとなくイメージがつきましたでしょうか。少しでも参考になれば嬉しいです。
次回はこちらです。
以下、より理解を深めるためにQ&A、参考文献を記載しています。
余裕のあるかたは是非ご一読ください。
5.Q&A
Q: 家のWi-Fiもプライベートネットワーク?
A: はい、家庭用Wi-Fiルーターは自動的にプライベートネットワークを作成し、接続されたすべてのデバイスにプライベートIPアドレスを割り当てています。この時、Wi-Fiルータが自動でプライベートネットワーク内のIPを重複させないようにしてくれています。
Q:プライベートネットワークどうしが通信するには?
A: IPアドレスが被りないようにプライベートネットワークを拡張してくっつけてあげる必要があります。
Q:VNetがほかのVNetと通信するには?
A: IPアドレスが被りないようにVNetをくっつけてあげる必要があります。
Q:家でインターネット使う時はどうなっているの?
A: 家庭で例えるとWi-Fiルータなどがいい感じに処理してくれています。
Q:VNetからインターネット使う時はどうなっているの?
A: WiFiルータのような役割のサービスがいい感じに処理してくれます。
参考文献
Azure Virtual Network (VNet)の公式Q&Aです。
ちょっと見え方が違いますが、下記のようにクラスA~Cの記載があります。
該当箇所だけでもぜひチラ見してみてください。
仮想ネットワークで使用できるアドレス範囲は何ですか?
10.0.0.0 - 10.255.255.255 (10/8 プレフィックス)
172.16.0.0 - 172.31.255.255 (172.16/12 プレフィックス)
192.168.0.0 - 192.168.255.255 (192.168/16 プレフィックス)