Power BI Advent Calendar 2023 のオオトリです
Happy Holidays and Merry Christmas🎄🎊🎉🚀👍
この記事は Power BI Advent Calendar 2023 のシリーズ1 - 25日目の記事です。
これが Power BI Advent Calendar 2023 シリーズ1 の最後の記事です。
今年も去年に続き、石川さん が Advent Calendar のホストを務めてくださいました。まずは石川さん、ありがとうございました🙇
さて、2023年は皆さんにとって、どんな年になりましたか?
そして、どんな Power BI Year になりましたか?
- 会社で Power BI が使えるようになった人
- 個人的に興味を持って Power BI Desktop をインストールした人
- Excel で業務をしていて、なんか違う、コレジャナイ感を感じつつ、横目で Power BI を試した人
- 既に Power BI のみならず、Microsoft Fabric をガンガン試しながら、組織でどうやって使おうか、考えている人
様々なステージの方がいらっしゃるでしょう。今どのステージにいても、いいのです。それは他人と比較するものではなく、1年前の自分と比較するものだからです。そして、組織の中で必要なことができているか?ということになります。BI は Business Intelligence ですからね。ビジネス上(業務上)の知見をデータとして、今から先の未来に生かすものなのです。
誰しも過去の失敗を繰り返したくはない。"Intelligence" という言葉は、流行りの AI (Artificial Intelligence) にも使われていますが、過去から学ぶという意味があるように感じています。共通項は「データ」だからです。データになっている時点でそれは過去ですからね。
なので、Power BI のスキルも他人と比較するのではなく、過去の自分と比較して、ひとつでもできることが増えたり、わからなかったことがわかるようになったりしていれば、それでいいのではないでしょうか。
そんな風に皆さん個々人がそれぞれの進化をしている中、Power BI も進化を続けております。今年はどんな進化を遂げ、来年はどうなるのか?
Microsoft MVP を受賞しているワタクシが勝手に自由に語らせていただきましょう。
Microsoft MVP は Microsoft 社の社員ではありません。社員以外の外の人を対象にしたアワード制度です。詳細は MVP Communities をご覧ください。
故に、この記事はワタクシ個人の勝手な見解を多分に含んでおりますこと、ご承知おきください。
[投稿者の皆様へ] お疲れ様でした🫡
本文を始める前にこれは言っておかなければなりません。
投稿者の皆様、お疲れ様でした。そして、大変為になる素晴らしい記事、ありがとうございました!
年末の忙しい時期に、仕事をしながら、ご自身の知見をまとめ、発信する。これだけで、十分大変なことです。Advent Calendar への投稿が初めてという方のみならず、ブログ記事を書くのが初めてという方もいらっしゃいました。とても素敵なトライです👍
そんな素敵なトライをしていただいたすべての人に感謝をしながら、間違いなくそのトライは来年に生きてくることでしょう。これを機に、ぜひともご自身のペースで発信を続けてみてはいかがでしょうか?
過去のオオトリな記事
ここ数年、Power BI Advent Calendar の最後の記事を担当しております。
おかげさまで、未だに過去の記事にアクセスがあります。今年は、2022年の記事を見て、社内勉強会を始めました!なんていう方もいらっしゃいました。多少なりとも、お役に立っていれば、この上ない幸せでございます。
(その勢いでお仕事のご依頼お待ちしております🫡各種 SNS まで)
- Power BI の今後、2020年に向けてちょっと未来のお話
- Power BI の今後、2021年に向けてちょっと未来のお話
- Power BI の今年を多めに振り返りつつ、2022年に向けてこうしたらいいんじゃないってお話
- Power BI の今年、2023年に向けてちょっと未来のお話
それでは、本題に入っていきましょう🙌
私から見える範囲の2023年の日本における Power BI
私は普段のお仕事で、Power BI のレクチャーやコンサルティングを個人事業主の立場でやっております。クライアントさんは上場企業から中小企業、あるいは個人の方まで、様々です。
今年は企業さんの中で、Power BI を内製で進めていこうという取り組みによく出会いました。中には社内コミュニティを形成するという取り組みも見られました。そしてその中心に、Power BI 勉強会 の常連さん(=愉快な仲間たち)がいらっしゃいました。
それぞれの企業で事情や文化が異なるので、一概に同じやり方とは言えませんが、
- 日本を代表するメーカーのグループ企業で社内コミュニティを育成中の人
- 地方の伝統的な企業で社員の平均年齢も高齢化する中で DX という文脈に Power BI のみならず、Power Platform を利用し、DX大賞 UX部門 を受賞しちゃった人
- 日本を代表するサブカルチャーのコンテンツを発信し続ける出版社の情シスとして Power BI のみならず、Microsoft 365 から Azure まで利用して、強力に推進していたら、なぜだか AWS re:Invent 2023 に現地参加していた人
など、やはり愉快な仲間たちのやることは愉快です。
大事な共通項は、
その中心に Power BI を使い倒してわかっている人がいる
ということです。
内製化の中心には人に教えられる社員が必要だ📢
「内製化を進めたいんです」
というお話はよく聞くようになりました。
少子高齢化、労働人口の減少、物価高、ビジネススピードの増加などを鑑みると、内製化という選択肢は当然上がってくることでしょう。ただ、内製化を進めるには「わかっている人」が必要になります。社内全員がわからない状態で、社内の中心で内製化を叫んでも、誰も助けてくれません。
ではわかっている人をいかに創るか(育てるか)?
愉快な仲間たちの例を見ていると、ここが個人の興味・趣味と圧倒的熱意でクリアしてしまっています。こういった方が自然発生的に既にいらっしゃる場合は、経営陣にとって、とても幸せなことでしょう。
なので、もし社内にそういう方がいらっしゃいましたら、給料を大幅アップして差し上げてください。
多くの企業がそういう人がいなくて困っているのですから。採用活動で外から連れてくるなんて、人材不足の今、まず無理です。
会社として、経営陣がやるべきこと
会社として、経営陣としてできることは、興味・趣味や好奇心に火を付けることなのではないでしょうか?
データや業務改善に興味がある人は必ずいらっしゃるはずです。潜在的に「いまのままでは未来はない」と思っている人は必ずいらっしゃいます。ですが、社内の諸々の事情によって、たぶん自分の声なんて届かないよなと思っています。こういった方を放っておくと、数年以内に転職してしまいます。とてももったいないですよね。
経営陣に求められるのは、役職に関係なく、そういった方の声に耳を傾けてあげることです。また、そういった方の潜在的興味に火を付けるために、経営陣自らが、社内コミュニティを形成するのも有効でしょう。コミュニティですから、役職は関係なく、全員フラットな関係です。フラットな関係を作るために、互いを「さん付け」で呼び合うことをルールにするのはとても効果的です。
中心となる候補者を発見したら...
そして、そういった方を見つけたら、社長勅命のチームおよびプロジェクトを発足しましょう。社内を縦横無尽に走り回れる権限を付与して、担当役員を付けましょう。はやる気持ちを抑えつつ、数か年計画で自社が理想とするデータプラットフォームを描きましょう。全体の絵としては数か年計画ですが、1年毎に達成すべき目標を、定量的なもの と 定性的なもの の両方を用意しましょう。
1年経って、もし目標に届いていなくてもいいのです。状況をきちんと見て、進むべき方向が間違っていないのであれば、ポジティブな評価をしましょう。そうして、なぜ計画が遅れているのかのボトルネックを取り除きましょう。
お気づきの方はいらっしゃると思いますが、このプロセス自体が、BI で実現するべきプロセスです。
データを可視化して、状況を把握。課題があるなら、仮説を立て、解決策を実行する。そうして、その仮説の結果をデータを見て、判断する。もしネガティブな結果が出ているなら、ひとつ仮説が消えたので良しとして、次の仮設を試す。
業務改善のプロセスとは、この連続ですよね。いちいちひとつの失敗について、責任を追及していたら、全く前に進みません。ひとつの失敗に固執して、追及する文化が根付いていると、BI は使いこなせないのではないかと、いろんな企業さんを見て、最近切に思います😇
現場の方へ
ここまで経営陣に向けて書いてきましたが、では、一方で現場の方はどうすればいいのか?
「私、そんな役職ではないので...無関係な話ですよね...?」
いいえ そんなことはありません。
もしあなたが上記で言う「社内コミュニティの中心になりたい」と思うのであれば、まずは Power BI を一生懸命勉強しましょう。Power BI 勉強会 に参加するのもよし。勉強の成果をひとつずつ Qiita に書くのもよし。私に個人レッスンを依頼してもよし。
私は個人レッスンも承っております。Power BI の基本をゆっくりお話しています。英会話の個人レッスンがありますが、それの Power BI 版だと思っていただければ、相違ありません。ご依頼はこのブログへのコメントでも OK ですし、X (旧: Twitter) の 私のアカウント にメンションにて呼びかけていただいても OK です。
そうしてある程度使えるようになったら、社内に対して、アピールしましょう。経営陣にアピールしてもよいです。会社において、新しいツールを使えるようにするには、それなりのエネルギーを使います。ただ稟議を申請すればよいという話ではありません。ツールが使えるようになったところで、コミュニティはできません。積極的に臨む必要があります。何より、組織としてのゴールが必要です。故に社内政治も厭わない覚悟が必要です。
そこまで言うと、「えー面倒だ...」という声が聞こえてきそうですね。
であれば、社内政治が得意な人を味方につけてください。経営陣に声が届く人を仲間にしてください。そう、求められるのはコミュニケーションスキルです。これは Power BI に限りませんが、社内で IT 系サービス(SaaS) を広めたいと思ったら、必要なのはコミュニケーションなのです。これは、今も昔も変わりません。IT システムの導入失敗の例は枚挙に暇がありませんが、失敗の原因をひとつに絞れと言われたら、コミュニケーション不足です。技術力不足でも IT リテラシー不足でもありません。
ですから、組織何か新しいことをやるのに、コミュニケーションを億劫に思う人は、難しいかもしれませんね。特に情報システム部門やDX推進室などの方にもっとも必要なのは、コミュニケーションスキルだと思います。社内のあらゆる部署とお話をする必要があるのですから、当然ですよね。
トライをした結果...
【現場の方へ】
ただし、トライをした結果、全然うまくいかない、これ以上可能性を感じられないとなったら、転職を考えてもよいでしょう。個人的に学習した内容は決して失われません。
オススメはそれまでに各種コミュニティに参加しておいて、他の参加者と仲良くなって、コネクションを利用して、転職することです。特に30代後半以降の方は、転職するなら、コネクション作りから始めてみてはいかがでしょうか。
面接では企業側も応募者も多くを分かり合うことはほぼ無理です。30代後半になってくると、人生のステージとしても、お仕事やお給料、その待遇はとても重要な意味を持ちますよね。そんな時に上辺だけの情報で転職するのはオススメできません。であれば、コミュニティ等で「人となり」がわかっている人に紹介してもらうのことが近道です。
【経営層の方へ】
上記のように、社員の方が思わないように、積極的に社内勉強会やコミュニティを推進してあげてください。別に Power BI の勉強会を実施する必要はありません。テレビやラジオ、新聞などがあまり見られなくなってきている現在、実は今一番ホットなあのニュースを知らないなんてことは多々あります。これは経営層も現場の方も同様にです。であれば、時事ネタ、業界で今何が言われているか、など、自社のビジネスを進めるうえで、知っておこうぜ!という内容の勉強会・コミュニティから始めてみてはいかがでしょうか?
ようやくここから Power BI の話
さてさて、Power BI Advent Calendar だということを忘れるくらい、ここまで長く書いてしまいました。が、個人的にとても大事な内容だと思っているので、先に ↑ の内容を書かせていただきました🙇
ここからは 2023 年の振り返りと 2024 年の推測(期待)でございます。
2023 年の Power BI
これはもう Microsoft Fabric の一言に尽きるでしょう。2023年の Microsoft Build にて発表されて以降、Power BI の開発チームはおそらく Fabric に全振りだったのではないでしょうか?
Microsoft Fabric はもともとあった以下のサービスをまとめて、SaaS (Software as a Service) として、新たに統一的に提供するサービスです。
- Power BI
- Azure Synapse Analytics
- Azure Data Factory
- Azure Notebook
- Azure Machine Learning
- など
なお、上記の Power BI 以外のオリジナルのサービスは、引き続き Azure にて PaaS (Platform as a Service) として提供されています。要は、もともとあった既存のサービスを再利用して、新たに SaaS として提供するようにしたのが Microsoft Fabric です。SaaS ですから、自社利用がその目的になります。SIer (システムインテグレーター) のような企業が、クライアントに使ってもらうことは想定にありません。
また、Fabric として提供する当たってに新たに追加されたサービスもあります。
- OneLake
- Data Activator
これらはオリジナルのサービスが存在するわけではなく、Fabric にのみ存在するサービス(機能)です。
より正確に Fabric 内の言葉を使って、ワークロード(サービス or 機能)を挙げると
- Data Engineering
- Data Integration
- Data Warehousing
- Data Science
- Real Time Analytics
- Business Intelligence
ということになります。
Fabric では上記のそれぞれのサービス的な機能を ワークロード や エクスペリエンス などと呼んでいますが、わかりづらいので、この記事ではサービスと言っておきます。
Fabric 内における Power BI の位置付けは...🤔⁉️
既に利用されている方は見たことがあるかもしれませんが、
これまで
Power BI 管理者
だったのが
Fabric 管理者
に変わっていたり、
https://app.powerbi.com/home?experience=power-bi
↓
https://app.fabric.microsoft.com/home?experience=power-bi
と URL のドメインが変わっていたり(今のところどちらでもアクセスできます)
と、変化を感じているかもしれません。
そして、もちろん Power BI は単独で SaaS として、サービス提供がされていますので、必ずしも Fabric のライセンスが必要だということではありません。
Fabric は Microsoft Azure にて、そのライセンスを購入することが可能です。従量課金のキャパシティーライセンスなので、使用していないときは止めることも可能です。例えば、国内でのみ営業している企業では 24 時間有効にする必要はないわけです。9 - 17 時の営業時間のみ使えればよい、ということであれば、その時間のみ有効にしておいて、あとは停止しておけば、コストの無駄を省くこともできます。
ただ、夜間バッチ的に Data Factory を動かしたいと言った場合は、当然その時刻に動いていないと、Fabric の機能は使用できません。この辺りは、現在試用版が使える状態ですので、自社の業務に合わせて、試してみてください。
そして、ライセンスの料金を見ると( 公式より引用 )
ということになります。
公式ページ を見ると、さらに OneLake のストレージ料金もかかります。
料金から判断するに、エンタープライズ向けの設定になっていることは明らかです。
Microsoft と言えば、今年は ChatGPT を利用して、各サービスにて使用できるようにした Microsoft Copilot も無視できませんが、Copilot for Power BI または Copilot for Fabric も用意されています。そしてこれらの Copilot for Power BI を使用したいという場合は、上記ライセンスの F64 以上 か Power BI Premium per Capacity が必要です。
✅Copilot for Power BI を利用するには以下が必要
- Microsoft Fabric F64 以上
- Power BI Premium per Capacity
F64 はひと月まるっと動かすと、
従量課金制:1,450,880 円/月
予約(1年分前払い):862,830 円/月
ですから、うむ、やはり、エンタープライズ向けの料金設定ですよね。
従量課金制にして、F64 だと約 2,000 円/時間 ですから
8時間/日で止めるようにすると 16,000 円/日。
30日間をひと月とすると、480,000 円。
20日間をひと月とすると、320,000 円。
ざっくりこれくらいのオーダーで Fabric と Copilot が使えますよーという感じです
自社組織に導入する場合は、自己責任での算出をお願いします🙇
↑ はざっくり計算ですから、私は責任を持ちませんよ🙇
もとい、時を戻そう。
ということで、Microsft Fabric が出てきても、とりあえず Power BI をこれまで通り使いたいのです!という方は、安心してそのままお使いください。Power BI は確かに Fabric の一員にはなりましたが、単独のサービスがなくなるなんていう発表はひとこと言われておりませんので。そして、Power BI のライセンスがあれば、これまで通り使用できます(2023年12月現在)。
(Power BI Desktop のみ使用されている組織は、今ここで対象にはしておりません。同じく何も変わらないわけですが、そもそも Power BI Desktop のみ使用されている企業は Power BI Pro も購入されていないとおもうので、これまで通り、ご自由にどうぞということですね、はい)
2024 年の Power BI
xxx「さぁーて、来年の Power BI さんはぁー?」
王子「王子です。ここからは来年の Power BI で注目するものをひとつ取り上げましょう」
皆さんご存知の通り、Power BI は release wave が公開されていますので、詳細は各自でご覧ください。
✅Microsoft Learn - 2023 Release Wave 2
✅Dynamics 365 and Microsoft Power Platform - Release planner
中でもこれが来たら、いい意味でも悪い意味でもインパクトが大きいだろうなと個人的に思っているのが
です。
機能名では「ビジュアル計算(Visual calculations / Visual Calc)」といったところでしょうか。
解像度が低いですが、なにやら画像が付いています。
文章を抜粋すると
ビジュアル計算により、ユーザーは Excel のグリッドのようなインターフェイスを使用して、Power BI 内の任意のビジュアルから新しい計算を作成できます。 これらにより、ユーザーはグリッドを使用して新しい数式を表現したり、計算を導き出すために参照でセルを貼り付けることができます。 現在、ほとんどのユーザーは、この種の DAX 計算 (累計など) を記述および作成するのに苦労しています。 Excel では、ユーザーはセルから前の値を参照するだけです。 これらの新しいビジュアル計算機能を使用すると、ユーザーは以前の値を利用して、非常に複雑な数式を簡単かつ迅速に構築できるようになります。
なんだとぉ!?
Excel のグリッドのような画面で任意のビジュアルから新しい計算を作成できるだとっ!?
- 計算を導き出すために参照でセルを貼り付けることができる
- Excel では、ユーザーはセルから前の値を参照するだけです。これらの新しいビジュアル計算機能を使用すると、ユーザーは以前の値を利用して、非常に複雑な数式を簡単かつ迅速に構築できる
つまり、文章からイメージすると、Excel では、数式を入力する際、マウスでセルを選択して、この値が欲しいと操作しますが、それと同じ操作で、DAX のような汎用的な計算式を作ってくれるのかしら...🤔⁉️ と読めますね。
また、開発チームは、「ほとんどのユーザーはこの種の DAX 計算(累計など)を記述および作成するのに苦労しています」と、ユーザーニーズが高いが、簡単にできていないことを把握しているように読めます。
故に、それを解決する機能として、みんな大好きで慣れている Excel の操作に近い機能 Visual Calculations を予定しているということですね。
これが来たら、どうなるのでしょうか?
もちろんすべてが解決するとは思いませんが、これまでやりたいことが簡単にできずに、Excel に戻っていったユーザーにアプローチできる可能性がありますよね。また、既存ユーザーで DAX がある程度かける人にとってしてみたら、どっちを使うべきか?というシナリオの選定が必要になります。
この場合は、DAX を書いた方がいい、こっちの場合は Visual Calc でやった方がいい、など。
少なくとも、そういった選択 / 判断が求められることになるでしょう。
そして、私のようにユーザー層にレクチャーをしている人は、シナリオを整理しておく必要がでてきます。もちろん使えるようになったら、いち早く触っておいて、自分の中で解を出しておくことが求められます。
冒頭でお伝えした企業の中で社内コミュニティの中心人物になる人も、同様に自分の中の解を出しておく必要があるでしょう。
今のところ 2024 年 3 月にパブリックプレビューが予定されているようなので、楽しみに待ちましょうね。
(といっても、3か月後って、割とすぐですね...gkbr)
もちろん見逃せないのが...
Copilot と Fabric はより進化してくるでしょう。特に Copilot は Power BI については、まだ触れていない人が多いはずです。他の Microsoft のサービスでは Copilot が既に使えているものもありますが、Power BI については、まだプレビューでも触れていない人が多いはずです。
(環境によるかもしれません)
また日本語対応はもう少しかかるという話もちらほら聞かれます。ですので、2024 年になって、徐々に触れるようになると思われますので、楽しみに待ちましょう。
既に述べたように Copilot for Power BI を使用するには Fabric の F64 以上のライセンス または Power BI Premium per Capacity が必要です。Fabric の試用版だけでは使えないとのことですので、試してみたい方は F64 を従量課金制で ON にしてみてください。その際は、自身の組織アカウントで Azure にサインインして、ライセンスを購入する必要があります。組織の場合は、管理者にご相談するのがよいかもしれません。
ご利用は計画的に📢
おわりに
というわけで、2023年の Power BI Advent Calendar は以上です。
2024年はどういう年になるでしょうかね?しばらく Copilot に対する期待は冷めないでしょう。普通に使えるようになってきたら、ユーザーはより悩む可能性があります。
「どうやって使えばいいんだ...」
「利活用してないと、世の中から遅れていくのでは...」
特別焦る必要はないと思っています。
自身の業務に必要なら使う。
自身の業務で利活用できそうなら、使ってみる。
それくらいでいいのではないでしょうか?
それよりも、この記事を読んでいらっしゃる方は BI に興味があるはずですから、まずは社内のデータを見直すことから始めてみてはいかがでしょうか?
- Power BI にデータを読み込ませるために、毎回手作業を必要としていませんか?
- Excel で下ごしらえしてから、データ更新をしていませんか?
- データ準備の段階ですべて自動化できていますか?
- 読み込んだデータは、セマンティックモデルになっていますか?
- スタースキーマになっていますか?
- 日付テーブルはきちんと用意されていますか?
- ビジュアルはテーブルやマトリックスだらけになっていませんか?
- マトリックス(クロス集計)になっている Excel をデータソースにしていませんか?
- 使っていない列が大量にモデルに存在していませんか?
上記にひとつでも当てはまるようであれば、見直しが必要です。ぜひとも、ご自身だけでなく、社内で相談できる人を捕まえて、協力を仰いでください。コミュニケーションは必要なのです。
情シスさんにしかできないことがあります。
役員の方にしかできないことがあります。
それらはユーザーさんが頑張ることではないのです。ましてや Power Query でなんとかすることではないのです。
真面目に考え、楽できるところは任せる。
この姿勢は、常に大事なのだと思います。
それではこのあたりで失礼いたします。
最後にひとこと。
皆様の来年がよりよい Power BI Year になることを心より願っています
Yugo でした🫡
(おまけ) ド派手に宣伝📢🎉🙌
毎週日曜日20時より Power BI Weekly News を 石川さん と一緒にライブでお届けしています。以下のチャンネルを登録しておいていただき、通知を ON にしておいていただけると、配信が始まる際に通知が行き、忘れることが少なくなります。アーカイブでもご覧になれますので、お気軽にご覧くださいませー