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Power BI の今年を多めに振り返りつつ、2022年に向けてこうしたらいいんじゃないってお話

Last updated at Posted at 2021-12-24

Power BI Advent Calendar 2021 のオオトリです

Happy Holidays🎄🎊🎉🚀👍 (最近は Merry Christmas って言わないこともあるそうです😇

いよいよ Power BI Advent Calendar 2021 もこれで最後です。
昨年まで私がホストをさせていただいておりましたが、今年はどうしてもモチベーションが上がらず、どうしようかなーって思ってたところ、 石川さん @ishiayaya が挙手🙋‍♂️してくださいました。結果、バトンタッチして、大成功でした🤗 石川さん、ありがとうございました🙇

さて、今年は皆さんにとってどんな Power BI Year でしたか?
依然として、コロナ禍が続いているという現状で、それぞれ影響があったと思います。加えて、2020年で大きく変わった、働き方や価値観が真価を発揮した方もおられるのではないでしょうか?

まずは再び1年を無事に終えようとしていることに心から感謝したいと思います。

ということで、冒頭のご挨拶はこれくらいにして、Power BI Advent Calendar 2021 の最後に相応しく、Power BI のこの1年を振り返りながら、2021年の Power BI を考えてみましょう。

【記事を投稿してくださった皆様へ】ご参加ありがとうございました!

本文を始める前にこれも言っておかなければなりません。投稿してくださった皆様、ありがとうございました。今年はカレンダーが2つになるほど、多くの記事が投稿されました。すべて読ませていただきましたが、「やってみた」から、「とてもディープなネタ」、「基本に立ち返ったお話」、「勉強するならここからやろう」という情報など、とてもバラエティーに富んで、本当に素晴らしい Advent Calendar になったと思います。

日本で Power BI に関わっている者として、心より御礼申し上げます。ありがとうございました🤗👍
投稿してくださった皆様も含め、まだ読んでない記事がある方、この記事で Advent Calendar は最後ですが、ぜひとも冬休みに順に読んでみてはいかがでしょうか。そして、願わくば、LGTM (= Looks Good To Me:いいね) を、「投稿してくれてありがとね!」という気持ちを込めて、ポチっとしてあげてください‼

2019年版と2020年版のお知らせ

未だに毎日読んで頂いているようなので、過去2年分の Advent Calendar のオオトリな記事を載せておきますね

お時間がある方は、過去2年分を振り返ってから、以下を読み進めていただけると、読みやすくなるかもしれません😜

2021年の日本での Power BI コミュニティ界隈を振り返ってみたときの本音

日本における Power BI コミュニティ の運営に携わっている者として、2021年を振り返ってみると、良い意味で各自が基本に立ち返り、興味に応じて細分化した年になったのではないかと思います。

実は飽き始めてた 2020 年

個人的なことですが、実は昨年 2020 年に Power BI のコミュニティ活動に飽き始めていました。コロナ禍のせいなのかはわかりませんが、コミュニティイベントがオンラインのみとなり、参加者の皆さんの熱意ややる気を感じられなくなったからです。これは「参加者の皆さんにやる気がなくなった」と言っているのではありません。そうではなくて、運営側のいちメンバー、そしていち登壇者として、参加者の皆さんのエネルギーを感じにくくなったということです。

私はオーディエンスの顔を見て、気持ちを感じて、状況に合わせて話をするタイプの登壇者です。なので、聞いてくださっている方の反応が見えないというのは、五感のひとつを封じられたようなものなので、とてもやりづらいのです。

オンラインになったことが原因のひとつなのは、明白だと思っています。やはり、オフラインで人と人が顔を合わせて、お話をするということにはとてつもない意味があるのだなと、気付かされました。同時に、運営側は、参加者の皆さんから、知らないうちにおっきなエネルギーをもらっていたのだなとも、感じました。

そんな中で始まった分科会 - Power Query 虎の穴と DAX Boot Camp

そんな中で Power BI 勉強会発起人の加賀田さん @PowerBIxyz が2つの分科会を月イチ開催にしてくださいました。Power Query 秘密特訓「虎の穴」DAX Boot Camp です。

connpass の Power BI 勉強会のページ を振り返ってみると、Power Query 秘密特訓「虎の穴」 は2018年からやられていました。DAX Boot Camp は2019年10月が第0回でした。コロナ禍前から、不定期でやられていたのですが、これを月イチ開催として定着してくださったのが昨年でした。

おかげで、分科会として継続的かつ定期的に短いサイクルで開催されるルーティンができあがりました。私はすべてに参加できているわけではありませんが、これらの分科会があったおかげで、モチベーションを保つことができたと感じています。

また併せて Power BI Architecture 道場 も立ち上げさせてもらいました
(ここ数カ月はサボってますね。年明けから再開しましょうかね😇

改めて加賀田さん @PowerBIxyz ありがとうございました🙇

分科会が与えた影響

私は Power BI 勉強会 というコミュニティ運営に携わっていますが、日本で行われるすべての Power BI コミュニティ を把握している訳ではありません。もしかしたら、私が知らないコミュニティもあるかもしれない、ということはお伝えしておきます。以降は私が観測できている範囲でのお話です。

分科会が本格化した影響を考えてみました。

  1. 各自が興味のあるところに参加することが可能になった
  2. 各自の興味が浮き彫りになった
  3. 分科会が成立するほど、Power BI はでっかいサービスになっていることにみんな気付いた
  4. 分科会が成立するほど、細分化され、それぞれの分野に上には上がいることがわかった

分科会というのは、Power BI の中のこの部分の話ねと範囲を限定したものです。範囲を限定すると、自ずと深い話になります。横幅を狭め、深さが深くなったということです。同時にインタラクティブなディスカッションができたことも非常に効果的だったと感じています。参加者の方は全員何かしら発表するというレギュレーションは、それが狙いだとも言えます。決して、ハイレベルなことを求めているわけではなく、手を動かした結果を共有してくださいということなのです。手を動かして初めて、困ったことがリアルになるのです。そうすることで、その場にいる全員が「こうしたらいいんじゃない?」「こういうのもあるよね」って言うことができるのです。勉強会ですから、勉強した結果をそこで話して、相互に勉強になる。もしそういう場が、所属している会社や組織にあるのであれば、とても幸せで羨ましいことですが、多くの方が、そういう場を持たれていないのではないでしょうか?

もしそういう場がないのであれば、ぜひ分科会に参加してください。ひとりだと嫌だなっていう人は、友人や同僚の方をお誘いあわせの上、参加して見てはいかがでしょうか?

以下、Power BI 勉強会で開催している分科会です。これまでは土曜日の午後やっていましたが、今後は平日夜開催も視野に入れています。

  • Power Query 虎の穴
  • DAX Boot Camp
  • Power BI Architecture 道場

Power BI に求められる知識

言わずもがな、Power BI は

  1. データ自体の前処理
  2. ETL (Power Query)
  3. モデリング (スタースキーマ、リレーション、メジャー、書式設定、不要な列の削除、非表示、階層作成、日付テーブルの設定など)
  4. ビジュアライズ
  5. Power BI Service へ発行
  6. セキュリティ設定、データセットの設定、共有設定

といった手順が必要になるわけですが、これってね、よく考えるとひとつのアプリケーションを作っているようなもんですよ。求められる知識はそれくらい広範囲なのです。加えて、

  • データソースの仕様
  • Power Query の言語仕様
  • DAX の言語仕様
  • Power BI Service の仕様
  • サービスとしての新機能

など、もはや黎明期の Azure か? Office 365 か?って思うくらい、幅広い知識が求められるものになっています。

ここら辺が 初学者殺し になっていることは事実です。

さらにさらに、データに対する理解データリテラシーともいうべき知識も必要ですし、データはビジネスの結果ですから、対象のビジネス (業務) を知っていることが必須になります。

Power BI がサービスとして、成熟期を迎えていることを意味しているのだと思いますが、これまで Power BI をやって来られた方も、分科会のおかげで、勢いでどうにかなるもんじゃないということに気付いた 2021 年だったのではないかと、思われます。

Power Platform の他のサービスとの比較

Power BI Advent Calendar 2021 第9日目 橋本さん @mayuki1209 が投稿の中でこんなことを書かれています。

image.png
(↑ 橋本さんのブログ記事より引用)

Power AppsPower Automate の経験者の方で、似たようなことをおっしゃる方は多いです。

Power Apps でアプリを作ることはできる。あるいは Power Automate でフローを作ることはできる。そのアプリやフローで保存したデータを Power BI で可視化したい、レポートにしたいとなった時にうまくできない。

これは仕方のないことだと思います。なぜなら、求められる知識がまるで異なるからです。語弊を恐れずに言えば、Power AppsPower Automate は勢いで作れます。やる気さえあって、やり方がひとつわかれば、なんとかなります。が、Power BI はそうはいきません。

ここまでは観測値としてわかるのですが、では「なぜだろう?」って私なりに考えてみました。ひとつ大きな相違点に BI (Business Intelligence) が概念として成熟しているからなのかもしれないと思いました。

それを言ったら Power Apps が司る アプリケーション だって、成熟しているのでは?と思うかもしれません。実際、Power Apps でアプリを作る際、「アプリケーションとは?」を理解してアプリを作成する必要があると、私は思っていますが、それを考えなくてもアプリは作れてしまいます。なぜなら、日常的にスマホや Web でアプリにユーザーとして触れているからです。ユーザーとしての経験が、感覚的にそれを補っているのです。

ですが、残念ながら、BI として作成されたレポートやダッシュボードに日常的に触れている方は、アプリに比べると圧倒的に少ないのです。ユーザーとしての経験が少ないのですから、どんなものを作ればいいのか、具体的イメージがほとんどありません。また、できあがってるレポートやダッシュボードの使い方にも、アプリに比べると、圧倒的に慣れていないのです。

成熟した概念である BI は、それを知らなければ、使いこなすことは難しいのかもしれない。そう感じたということです。
(これについてはどこかでディカッションしてみたいですね)

例えば BI でよく求められる「データ分析」って何よ?

BI はデータを可視化して、一定の傾向を把握し、いまこのタイミングで行うべきアクションは何か?、意思決定をします。意思決定の結果は、ネクストアクションとなり、アクションの結果が再度データに反映され、変化した傾向が推測通りだったのかを評価します。また、一定の傾向から外れた異常値が発見されれば、なぜそうなったのかを考える必要があります。その理由に対して仮説を立て、その仮説が正しいか確かめるためのネクストアクションを取るのです。

これの繰り返しです。このループ自体を BI (Business Intelligence) と呼び、経営手法そのものです。決して可視化までで終わってはいけないのです。
image.png

ところで、BI ではよく「データ分析」が求められます。データ分析とはなんでしょうか?

例えば、
店舗Aでは、昨年の売上 1000 万円が、今年は 1010 万円になりました。
店舗Bでは、昨年の売上 100 万円が、今年は 110 万円になりました。

共に絶対値としては 10 万円の売上増です。では、その意味は同じですか?というと、違いますよね。
売上の成長率で考えると、

店舗A: (1010 万円 - 1000 万円) ÷ 1000 万円 × 100 = 1 % (成長率)
店舗B: (110 万円 - 100 万円) ÷ 100 万円 × 100 = 10 % (成長率)

あるいは時系列データとして売上の数値があった場合、単純に年月で売上を折れ線グラフで表示すると、凸凹になることが多いです。いわゆる季節ごとにさまざまなイベントの影響を受けるからです。(春休み、ゴールデンウィーク、夏休み、お盆、運動会、シルバーウィーク、クリスマス、年末年始、などなど)

こういった季節的な影響を除いて数値を比較するには、特定の期間ごとの移動平均を計算して比較するのが一般的です。そうすることで、季節的な影響を取り除いて、数値を比較することができます。あるいは前年同月差、前年同月比などもよく使われますね。

さて、これらは立派に データ分析手法 なのですが、では、これらで算出された値を表やグラフに表示しただけで、

「データ分析は完了しました!」

と言ったらどうなるでしょうか?

多くの場合、データ分析を依頼したユーザーは、それを見せられただけでは納得しません。必ずこう聞いてきます。

「で、ここから何が言えるの?つまり、売上を上げるにはどうしたらいいの?」と。

そうなんです。「データ分析」といった場合、上記で十分、分析は完了しているのですが、ユーザーはそれでは満足しません。つまり「解」「ネクストアクション」を求めてきます。

本音でいうと、

「いや、それを考えるのは人間の仕事であって、あんたの仕事だろぉぉぉぉぉ!!!!!」
って、夕日に向かって叫びたいです。

ただ、現在令和3年の日本ではそれが求められています。感の良い人はお分かりかと思いますが、「それって、AI じゃね?」ってことです。ただ、この流れはとても正しいのです。ガートナーも2020年のレポートで Analytics and Business Intelligence (ABI) と言っていたように、BI は自動的に解を出してくれる AI 的な機能を搭載していることが求められています。そしてご存知の通り、Power BI で使える AI の機能はますます充実してきているわけです。

ということで、元の Power AppsPower Automate との比較に戻すと、今では BI にここまで求められていますので、Power Platform の兄弟だといっても、まるで色が異なり、その担当範囲もまるで規模が異なるものになっているため、Power Apps が使えるから、Power BI もできるやろ的なノリで使うと、まるで使えないのです。つまり、最低限必要な勉強は必要だよってことです😇

※個人的にはもはや Power Platform という名称で一括りにするのは無理があると思っています。イベントタイトルやブログ記事のタイトルに Power Platform を使うなら、4つのサービスのどれの話か?をきちんと謳うべきでだと考えています。

ちなみに Power BIAI の機能はくっついてるけど、適切に使うには、適切なモデリングが必須で、つまり スタースキーマ とか 日付テーブル とか、きちんと用意してねってことになり、やっぱり適切に機能を使用するには、その前に適切な勉強が必要で、データに対する理解は当然必要なんだぜってことを付け加えておきます。

グローバルではみんなもっと Power BI を使いこなしてんの?

話を変えましょう。

これもよく聞く話ですが、

  • 「海外ではもっと Power BI は活用されている」
  • 「なぜ日本ではそこまで Power BI は盛り上がっていないのか?」
  • 「海外のユーザーはもっと Power Query や DAX を使いこなしている」

本当にそうでしょうか🤔⁉

たしかに、Power BI Service の利用率は日本は高くないと聞いたことはあります。他国に比べると、とても低いらしいです。これはつまり、Power BI Desktop 止まりのユーザーが多いということなんでしょう。組織から、Power BI Pro 以上のライセンスが付与されず、ローカルの PC で Power BI Desktop で頑張ってる。できあがった pbix ファイルを共有しちゃってる。なんならメールで送っちゃうみたいなことが、令和3年 (2021年) の日本で行われているということは、私も観測しています。

ですが、よく考えてください。上記のようなことが言われ、他国と比較されることにいったい何の意味があるのでしょうか?

ぶっちゃけ「知らねーよ」って思いませんか?
そして、その利用率とか盛り上がりとか、それは Microsoft が気にすればいいことであって、我々には何の関係もない事です。

がんばれ!日本マイクロソフト!! って応援はしますし、求められれば、コミュニティとして、また MVP として協力はしますが、こちらから、Micorosoft の数字に関与しようなんてことは全く思いません。私は中の人ではないので😇

海外のユーザーはもっと Power Query や DAX を使いこなしている!?

それから「海外のユーザーはもっと Power Query や DAX を使いこなしている」ですが、必ずしもそうとは言えません。たしかに海外のユーザーの方が英語に抵抗感はないでしょうから、持っている知識は多いかもしれません。日本人は苦手な英語を一生懸命翻訳して読んで、理解しようしていますから、理解度はどうしても落ちることでしょう。ですが、英語がわかれば、理解できるというのも幻想だと思います。事実、英語がわかるユーザー向けにとても基本的なことが英語で発信されていますよね?

みんな大好き SQLBIブログYouTube を見ると、それがわかると思います。DAX について、とても基本的なことを繰り返し、繰り返し英語で発信しているのは、English Speaker でも、理解している人が多くないからだと思います。それくらい、難しい概念なのです。言語の問題だけではなく、それは純粋に Power BI の仕様の難易度を表しているのだと思います。

なので、
安心して悩みましょう。
苦しみましょう。
そして、学習して、試しましょう。

手を動かしましょう。

私も可能な限り、試して、手を動かしています。

「時間がなくて」って言うのはもうやめましょう

時間は作るものです。オススメは朝です。在宅勤務で朝は時間があるはずです。出勤していた時比較したら、絶対に時間があるはずです。通勤時間に使用していた時間を勉強の時間に充てるだけで、時間は確保できます。在宅勤務だから、朝8時まで寝ているのをやめればいいだけです。出勤していた時は午前6時に起きていたのであれば、在宅勤務でも午前6時に起床すればいいだけです。始業が9時なら、3時間もあります。食事や身支度、家事に2時間を使ったって、1時間という時間が確保できます。別に就寝前の1時間でも OK です。

さて、2022年🚀 - Microsoft Power Platform: 2021 release wave 2 plan

このままいくと、日本では年明けにコロナの感染者数が増えることが予想されていますが、どうなるかはわかりません。どうなるのかわからないことを考えても仕方ないので、今のままで行くこと前提で考えましょう。勉強会やコミュニティは基本的にまだまだオンラインです。Power BI 勉強会 は2022年もオンラインのみを前提にしております。

現在 Power BI2021 release wave 2 の真っ只中です。正式には Microsoft Power Platform: 2021 release wave 2 plan と呼ばれ、いわゆるロードマップの事です。これを見ることで、今後の大きな流れと、予定されている機能が把握できます。

Overview (概要) はこんな感じです。大まかな方針が書かれています
image.png

以下、各項目をブラウザの機能で日本語に訳した文章と共に見てみましょう👍

Empower every individual (すべての個人に力を与える)

image.png
これは Power BI で個人が行うことをこれまで以上に誰でも簡単にするよーって言ってます。
ここでいう個人とは、

  • レポートを Power BI Desktop で作成する人 (authors creating reports by using the free Power BI Desktop tool)
  • Power BI service やスマホアプリでレポートを参照する人 (consumers exploring data in the Power BI service and mobile applications)
  • Microsoft 365 で意思決定を行う人 (individuals in Microsoft 365 using data to make better decisions)

を挙げています。
また、文中では研究機関である Microsoft ResearchAI を利用して、Power BI に適用していくことも示唆されているのはとても楽しみですね!

Empower every team (すべてのチームに力を与える)

image.png
これはその名の通り、Microsoft Teams との統合をより進めるよーってことです。TeamsPower BI アプリで既に Power BI service とほぼ同等の機能が使えるようになっているだけでなく、特定のチームへの共有もワンクリックで可能になっています。また、Office 365Microsoft ExcelMicrosoft PowerPoint などとも、より統合を進めていくよと発表がされています。記憶に新しいところだと、PowerPoint の中に Power BI service に発行されたレポートを指定して、PowerPoint のスライド上で Power BI Service 上と同様にレポートが操作できるようになる、という機能もデモがされていましたね。

Empower every organization (すべての組織に力を与える)

image.png
これはエンタープライズの管理系の機能のことです。セキュリティやユーザー管理、Premium 容量の管理など、エンタープライズで必須となる機能をより洗練させていくよーってことです。Microsoft 365Azure の機能をフル活用できるのが、Power BI の強みですから、他のベンダーにはできないことですね。とても Microsoft らしいと言えます。

2021 release wave 2 については、すべて英語ですが、こんな感じでブラウザの機能で日本語に翻訳してしまえば、だいたい意味の分かるものになります。試してみてください!

おわりに

というわけで、2021年の Power BI Advent Calendar は以上です。過去の私の記事と異なって、2021年の振り返り要素を多くしてみました。(正確にはなっちゃったのです。申し訳...😇)

ただ、いよいよ Power BI は成熟期に入っているのは事実だと思います。目新しい、これまでにない機能が追加されるというよりはむしろ、すべてが純粋進化になってきています。つまり、現在の方針の延長線上にすべてがある、ということです。その意味で Release wave はとても重要な意味を持ちます。MicrosoftBI に対して、何を実現したいのかがわかりますからね。大枠を捉えておくことで、今後の新機能は驚くべきことにはならないかもしれません。一方で、基本に立ち返り、Power Query、DAX、モデリング、データ、ビジュアライズ、デザイン、アーキテクチャなど、それぞれの要素に分解して、学びたいところにフォーカスするのも大事なことです。得意なことをさらに磨くでもよいですし、苦手なところを克服するのも大事です。

ご自身がどんな Power BIer になりたいのか。漠然と「Power BI を使えるようになりたい」から、「Power BI の○○をもっとやりたい!」と言えるようになったら、それが 2022 年のスタートラインかもしれません。願わくば、お仕事で必要になるより前に、学んでおきたいですよね。

それでは、ここらへんで失礼します。
最後にひとこと。

皆様の来年が よりよい Power BI Year になることを 心より願っております。
Yugo でした🙇

(おまけ) Microsoft Power BI入門 BI使いになる! Excel脳からの脱却

私事で恐縮ですが、コミュニティの皆さんのご協力もあって、今年翔泳社さんから書籍を出版させていただきました。
この本は、Power BI の初学者の方が、自走できるスタートラインまでお連れすることがゴールになっています。
決して、ハイレベルな内容ではありません。中級でもありません。初級です。

もし購入される方、または購入された方にひとつ有効な活用方法をお伝えしておきます。
目次の最後の次のページで、第一章の章扉の左のページに [読者特典のダウンロード] というページがあります。URL からページを見ていただくと、正誤表と Power BI レポートのサンプルファイルをダウンロードすることが可能です。

この内容をお伝えする場がなかったので、この場を借りて、お伝えしておきます。ぜひ、周囲の方にもお伝えしていただければ幸いです。

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