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Androidアプリ作成時の環境周りについて

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1.Androidアプリ開発においての環境周りについて

先日から行っていたAndroidアプリ開発時に以下を使用しました。(基本無料版でOKでした)

(1)データベースにSupabase、
(2)画像ストレージにFirebase Storage
(3)バックエンドAPIをRenderサーバーでホストする構成

以下、アプリ使用中の画面です。

検索条件画面

料理検索結果一覧画面

料理詳細画面

2.Supabase(DB)

Supabaseは、オープンソースのFirebase代替として注目を集めているBaaS (Backend as a Service) です。PostgreSQLをベースにしており、リアルタイムデータベース、認証、ストレージ、Functions(エッジ関数)など、アプリ開発に必要なバックエンド機能を一通り提供しています。特に、使い慣れたSQLでデータベースを操作できる点が大きな特徴です。

Android Studioからの利用イメージ

JDBCドライバーやPostgreSQLクライアントライブラリ: 直接データベースにアクセスすることも可能ですが、セキュリティやパフォーマンスの観点から、後述のRenderでホストするJava API経由でのアクセスが一般的です。

※無料版(Free Plan)を使う場合の注意点
 Supabaseの無料プランは、個人開発や小規模なプロジェクトには十分な機能を提供しますが、いくつかの制限があります。

・データベースサイズ: 無料枠ではデータベースのストレージ容量に制限があります(例: 500MB)。大量のデータを扱う場合は注意が必要です。

・帯域幅: データ転送量にも制限があります。頻繁なデータ取得や更新がある場合は、無料枠を超過する可能性があります。

・リアルタイム接続数: リアルタイム機能の同時接続数にも制限があります。

・バックアップ: 自動バックアップの保持期間が短い、またはバックアップの復元回数に制限がある場合があります。

・スリープ機能: 一定期間アクティビティがないプロジェクトはスリープ状態になり、初回アクセス時に起動に時間がかかることがあります。

※これらの制限を超過すると、有料プランへのアップグレードが必要になったり、サービスが一時的に停止する可能性があるので、定期的にダッシュボードで利用状況を確認しましょう。

3.Firebase Storage(画像保存用ストレージ)

Firebase Storageは、Google Cloud Storage上に構築された、堅牢でスケーラブルなオブジェクトストレージサービスです。画像、動画、音声ファイルなどの非構造化データを保存・取得するのに特化しています。セキュリティルールによって細かなアクセス制御が可能であり、SDKを通じて簡単にファイルのアップロード・ダウンロード・削除が行えます。

Android Studioからの利用イメージ

Firebase Android SDK: Firebase StorageのAndroid SDKをプロジェクトに追加することで、直感的なAPIで画像のアップロード、ダウンロード、削除、メタデータ管理などが行えます。

キャッシュとオフラインサポート: SDKはオフライン時の一時的なデータ保持や、アップロード・ダウンロードの進行状況を監視する機能も提供します。

※無料版(Free Plan)を使う場合の注意点
 Firebase Storageの無料プラン(Spark Plan)は、多くの個人開発プロジェクトに利用されていますが、以下の点に注意が必要です。

・ストレージ容量: 無料枠では一定のストレージ容量に制限があります(例: 5GB)。大量の画像を保存する場合は注意が必要です。

・ダウンロード帯域幅: データダウンロード量にも制限があります(例: 1GB/日)。ユーザーが多く、頻繁に画像を読み込むアプリでは、この制限を超過する可能性があります。

・アップロード/ダウンロード操作回数: 一定期間内の操作回数に制限がある場合があります。

・Functionsからの呼び出し制限: Firebase FunctionsからStorageを操作する場合、Functions自体の無料枠も考慮する必要があります。

・これらの制限を超過すると、課金が発生するか、サービスが一時的に停止する可能性があります。アプリの利用状況をFirebaseコンソールで定期的に監視し、必要に応じて有料プランへの移行を検討しましょう。

4.Render(APIのデプロイサーバー)

Renderは、Webサービス、データベース、CronジョブなどをデプロイできるモダンなPaaS (Platform as a Service) です。GitHubやGitLabのリポジトリと連携し、コードプッシュをトリガーに自動デプロイを行うCI/CD機能を備えています。Javaアプリケーション(Spring Bootなど)を簡単にデプロイできるため、AndroidアプリとSupabase/Firebase Storageの間のビジネスロジックや複雑な処理を担うAPIサーバーとして最適です。

Android Studioからの利用イメージ

Java APIの構築: Java(例: Spring Boot, Ktor)でRESTful APIを構築します。このAPIは、Supabaseへのデータアクセス、Firebase Storageへの画像URLの保存、その他のビジネスロジックなどを担当します。

Renderへのデプロイ: GitリポジトリにAPIコードをプッシュし、Renderと連携させることで、簡単にデプロイが完了します。Renderは、Dockerfileを使用しない場合でも、言語を自動検出してデプロイプロセスを簡素化してくれます。

AndroidからのAPI呼び出し: Androidアプリからは、OkHttpやRetrofitなどのHTTPクライアントライブラリを使用して、RenderでホストされているJava APIのエンドポイントを呼び出します。

※無料版(Free Tier)を使う場合の注意点
・Renderの無料プランは、開発やテスト目的には非常に便利ですが、本番環境での利用には注意が必要です。
 無料のWebサービスは、一定期間(例: 15分)アクティビティがないとスリープ状態になります。
 初回アクセス時に再起動:数秒~数十秒かかるため、ユーザー体験に影響を与える可能性があります。

・CPU/メモリ制限: 無料プランのサーバーは、CPUとメモリが非常に限られています。高い負荷がかかる処理や、大量の同時接続を捌く必要があるAPIには向いていません。

・Build Minutes: ビルド時間(デプロイに必要な時間)に無料枠がある場合があります。頻繁なデプロイは注意が必要です。

・本番環境で利用する場合や、安定したレスポンスタイムが求められる場合は、有料プランへのアップグレードを検討しましょう。特に、スリープ機能はUXに直結するため、重要です。

5.まとめ

今回ご紹介したSupabase、Firebase Storage、Renderを組み合わせることで、Androidアプリのバックエンドを効率的かつモダンに構築できました。

Supabase: リレーショナルデータベースの柔軟性とBaaSの手軽さを両立。
Firebase Storage: 画像や非構造化データの管理に特化。
Render: Java APIをホストし、複雑なビジネスロジックやSupabase/Firebase Storageとの連携を担う。

それぞれの無料枠は個人開発や学習には非常に有用ですが、開発規模が大きくなる場合や本番でリリースする場合は、セキュリティの見直しや同時接続数などの面で有料プランへの移行を検討する必要があります。サービスの安定稼働とスケーラビリティを確保するためにも、定期的な監視と、必要に応じたプランの見直しをおすすめします。

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