はじめに
ライブストリーミング実施の事前予告があり、それで公式の発表が行われた GPT-5 の話です。
GPT-5 に関する公式情報を確認してみつつ、API からの利用を試してみた、という流れを記事に書いています。
公式からのリリースに関するポスト・記事
ライブストリーミング以外に、公式のポストや記事が複数あります。
●GPT-5 が登場 | OpenAI
https://openai.com/ja-JP/index/introducing-gpt-5/
当初の状況(ChatGPT での利用と API)
今朝方 6時ごろ、ChatGPT では GPT-5 が出てきてなかったのですが(※ API は問題なく使えていました)、7時半ごろに ChatGPT のページを見たら GPT-5 が使える状態になっていました。
※ ただし、同じアカウントでログインしている別マシンだと GTP-5 が出ていない、という状況もありました。
ChatGPT への展開について
ChatGPT への展開について公式のポストを確認してみると、プランによらず全ユーザーを対象に展開がされるようでした(Enterprise と Edu のユーザーへの展開のみ遅れる、というのが書いてあります)。
プランによらず全ユーザーへというのは、上記のポストの「GPT-5 is now the new default in ChatGPT for all users」の部分です。
そのポストの記載の続きを見ると、「PlusプランユーザーはGPT-5 と GPT-5 Thinking が選べたり、Proプランユーザーは legacy models(以前のモデル?)を設定で選べる」というような状況のようです。
あと、自分は Plusプランユーザーなので選択はできない項目ですが、Proプランユーザーは GPT-5 Pro の項目も選んで使えるようでした。
GTP-5関連の公式のポスト
GPT−5関連で個人的に気になった公式のポストを、少しピックアップしてみます。
Codex CLI関連
Codex CLI について、ChatGPT のアカウントを紐付ける利用方法の場合、GPT-5 が利用可能になっているアカウントでは、Codex CLI のデフォルトのモデルが GPT-5 になるようです。
公式サンプル集
以下のポストで、公式サンプル集が紹介されていました。
ポストで紹介されているリンクは、以下になります。
⚫︎ openai/gpt-5-coding-examples: GPT-5 coding examples
https://github.com/openai/gpt-5-coding-examples
API の無料枠
以前、記事にも書いていた「データの提供を交換条件に使える API の無料枠(※ 対象プロジェクトは限定できるもの)」について、さっそく GPT-5関連のモデルも追加されていたようでした!
●OpenAI の API の期間限定での無料枠のオファーが出るかを自己責任で試してみた時のメモ(個人で試した話の一例) - Qiita
https://qiita.com/youtoy/items/2930eaa43082555b5d5f
ちなみに、記事執筆時点での「Settings >Data controls > Sharing」での無償利用に関する説明文は以下となっています。
You're eligible for free daily usage on traffic shared with OpenAI.
Up to 1 million tokens per day across gpt-5, gpt-5-chat-latest, gpt-4.1, gpt-4o, o1 and o3
Up to 10 million tokens per day across gpt-5-mini, gpt-5-nano, gpt-4.1-mini, gpt-4.1-nano, gpt-4o-mini, o1-mini, o3-mini, o4-mini, and codex-mini-latest.
Usage beyond these limits, as well as usage for other models, will be billed at standard rates. Some limitations apply. Learn more.
GPT-5関連では「gpt-5、gpt-5-chat-latest、gpt-5-mini、gpt-5-nano」が一覧に加わっていました。あと、「Learn more」という部分は、以下の記事へのリンクがついています。
●Sharing feedback, evaluation and fine-tuning data, and API inputs and outputs with OpenAI | OpenAI Help Center
https://help.openai.com/en/articles/10306912-sharing-feedback-evaluation-and-fine-tuning-data-and-api-inputs-and-outputs-with-openai
GTP-5 に関する公式情報(API関連)
GPT-5 の API に関する公式情報を見てみます。
●Overview - OpenAI API
https://platform.openai.com/docs/overview
公式サンプル
上記ページを見ると、以下のサンプルコードも出ています。
import OpenAI from "openai";
const client = new OpenAI();
const response = await client.responses.create({
model: "gpt-5",
input: "Write a short bedtime story about a unicorn.",
});
console.log(response.output_text);
モデル情報
出ているモデルの種類は、4つあるようです。
バリエーションとして以下 4つがあり、mini・nano 以外に「Chat」というものもあるようです。
- gpt-5
- gpt-5-nano
- gpt-5-mini
- gpt-5-chat-latest
「gpt-5-chat-latest」は以下に書いてあるように、その時点で ChatGPT で使われているモデルのスナップショット的な位置づけのようなので、実質 3種類のモデルとなる感じでしょうか?
GPT-5 Chat points to the GPT-5 snapshot currently used in ChatGPT. GPT-5 is our next-generation, high-intelligence flagship model. It accepts both text and image inputs, and produces text outputs.
各モデルのページ: GPT-5
●GPT-5
https://platform.openai.com/docs/models/gpt-5
各モデルのページ: GPT-5 mini
●GPT-5 mini
https://platform.openai.com/docs/models/gpt-5-mini
各モデルのページ: GPT-5 nano
●GPT-5 nano
https://platform.openai.com/docs/models/gpt-5-nano
各モデルのページ: GPT-5 Chat
●GPT-5 Chat
https://platform.openai.com/docs/models/gpt-5-chat-latest
簡単に試すならプレイグラウンドで
上記の各モデルのページにもリンクがありますが、簡単に上記モデルを試すなら、公式のプレイグラウンドを使うのが簡単です。
さっそく試す
さっそく、以下のパッケージを使って、Node.js で試します。
●openai - npm
https://www.npmjs.com/package/openai
下準備
Node.js の公式パッケージで API を使うための下準備を行います。
以下のコマンドでパッケージをインストールします。
npm i openai
また、環境変数の OPENAI_API_KEY に、OpenAI の APIキーをセットしておきます。
コードと実行結果
あとはコードを書いて、実行してみるだけです。
コードについて、まずは上でも書いていた公式サンプルの内容で、プロンプトだけ書きかえたものを使って API を試してみます。
import OpenAI from "openai";
const client = new OpenAI();
const response = await client.responses.create({
model: "gpt-5",
input: "空はなぜ青い?",
});
console.log(response.output_text);
API経由で、以下のレスポンスを得られました。
次にストリーミングによる出力も試してみることにします。
お試し 2つ目のコードと実行結果
公式の「Streaming responses」のサンプルをもとにした、ストリーミング出力も試してみます。
コードは以下のとおりで、レスポンスのところの処理を少し変えました。具体的には、回答文のみを取り出すような処理に変えています。
import OpenAI from "openai";
const client = new OpenAI();
const stream = await client.responses.create({
model: "gpt-5",
input: "空はなぜ青い?",
stream: true,
});
for await (const event of stream) {
if (event.type === "response.output_text.delta") {
const chunk = event.delta;
if (chunk && chunk.trim() !== "") {
process.stdout.write(chunk);
}
}
}
出力結果は、以下のとおりです。
3種のモデルのそれぞれの出力を試す
3種のモデルのそれぞれを以下の順番で使っていき、その出力の様子を見てみます。
- gpt-5-mini
- gpt-5-nano
- gpt-5
出力が行われている様子の動画は、以下のとおりです。
【追記】ChatGPT について
API ではなく ChatGPT の話になりますが、当初、ChatGPT が GPT-5 を使える状態に切り替わると、自分が契約している Plusプランでは過去のモデルを使えない状態になっていました。
(Proプランユーザーだと、過去のモデルも使える、という話でした)
その後、公式からアナウンスで見かけたのですが、Plusプランユーザーでも特定の設定を ON にすると、GPT-4o が使えるようにしたとのことでした。
それで試しに、その設定を ON にしてみたところ、自分のアカウントでも GPT-4o も選べる状態にできました。
【追記】その後のお試し
その後、以下のようなものも試して、記事を書いてみました。
●【Node.js】 OpenAI公式の情報をもとに「GPT-5 の API」の従来との違いを少し見てみる(reasoning.effort minimal や verbosity の設定) - Qiita
https://qiita.com/youtoy/items/edf41b9b733769b60cc0
●GPT-5 対応した Codex CLI を ChatGPT のアカウントに紐付けて試す(API を使わない形)【OpenAI】 - Qiita
https://qiita.com/youtoy/items/e8fb00909ab2e6857e44