壊れたPCの活用方法
皆さんは壊れたPCをどうしていますか?大体の方であれば修理に出したり、PCの使用年数が結構経っていれば新しく買う方もいるかと思います。
壊れて使わなくなったPCをモバイルモニターやディスプレイにして再利用する方法を紹介していきたいと思います。
この記事は完成編です。計画編をみたい方はこちらのリンクから、準備編をみたい方はこちらのリンクアクセスできます。
初めて挑戦する方でも確実にできるように一つひとつ確認していきましょう。
〜前回の振り返り〜
LCDコントロール基盤の注文
Panelook.comのページより「ThinkPad X240」を検索しました。
このパソコンの各ステータスは
1.Panel Size (モニターサイズ)"12.5"
2.Resolution (画面解像度)"1366(RGB)×768, WXGA 125PPI"
3.Lamp Type (照明のタイプ)"9S3P WLED , 15K hours , With LED Driver"
4.Signal Interface (接続のピン数)"eDP (1 Lane) , RBR (1.62G/lane) , 30 pins Connector"
LCDコントローラ基盤ですが専用の基盤を入れるケースもあったので、きれいに収納したい方は合わせて注文しても良いかもしれません。私はケースを自作してみたいので買わないことにしました。
電源供給ケーブルの注文
持ち運びできるようにUSBの昇圧ケーブルにしました。
これならモバイルバッテリーがあればどこでも使えるからです。
LCDコントロール基盤の規格に合った電源アダプタを選択しましょう。
昇圧ケーブルとは
昇圧ケーブルには、昇圧型DC-DCコンバータが内蔵されています。この昇圧型DC-DCコンバータに電流が流れている状態からスイッチをOFFにすることで発生する高電圧を利用して昇圧させています。スイッチのONとOFFを高速に切り替えることで、元々流している電圧よりも高い電圧を作り出すことができます。
ここからが完成編です。
パーツ確認
・LCDコントローラーボード
・信号ケーブル
・ケーブル付きキーボート
・リモコン
・電源アダプタ
液晶パネルに接続
PCの液晶に接続する前に、PCに接続されているコネクタを取って今回購入したコネクタを取り付けられるように準備します。
こちらが液晶部を分解したものになります。これからパネルに接続をして、ケースはそのまま利用したいと思います。
※ケースを閉じるときに、突起部分がケースの内側に多くあるのでケーブルが挟まらないよう十分注意しましょう。
コネクタの接続
絶縁処理
ケースに戻す
動作確認
電源を投入してみて、一通りの操作ができるかの確認を行います。ここで動作不良などが見つかったら返品処理などをして替えてもらうようにしましょう。私の購入したパーツは問題ありませんでした。
準備ができたのでこれからLCDコントローラの電源を投入します。
今回は MacBook Air に接続して確認をしました。問題なくHDMI接続もできているので他のデバイスでも問題なく使用できると思います!
リモコンを使ってみようと思いましたが、電池は空輸で規制がかかるみたいなので別売りでした。今度試してみたいと思います。おそらくリモコンを使うことはあまりないかもしれません。
まとめ
壊れたPCを大体の修理や廃棄せずに、モバイルモニターやディスプレイにして再利用する方法を紹介しました。今回の方法であれば誰でも簡単にディスプレイにすることができると思います。もし家に眠っているノートパソコンがあってディスプレイが欲しいけど、何万円も出してまで欲しくはないという方に関してはおすすめです!補足
昇圧ケーブルの仕組み
電圧を昇圧させるにはコイルの性質を利用します。コイルには急激な電流の変化が生じると、変化前の状態を維持しようとする力が働きます。
電気が流れていない状態からコイルに電流を流すと、電流を流させまいとしてエネルギーを蓄積して一定以上の電気は流れない性質があります。逆に電気が流れないようになると、それまで蓄積していたエネルギーを放出して元々入力されていた電気以上の電圧で電気を流す動きをします。これが昇圧ケーブルの仕組みです。
LCDコントローラ基盤とは
LCDコントローラ基盤は、液晶ディスプレイの制御に必要な回路が搭載された基盤です。液晶ディスプレイは、液晶素子に電気信号を与えることで画像を表示するため、LCDコントローラ基盤は液晶素子の電気信号を生成し、表示するための制御回路を含んでいます。 LCDコントローラ基盤には、ディスプレイの解像度、表示色数、表示方法(表示方式)、ディスプレイの種類(TFT、STN、TNなど)に応じたコントローラが使われます。また、LCDコントローラ基盤には、ディスプレイの信号入力(VGA、HDMI、DVIなど)に対応した入力端子が備わっていることが一般的で、液晶ディスプレイの制御に必要な要素が集約された重要な部品であり、様々な電子機器の中で広く利用されています。