この記事では、Ubuntu18.04LTSにインストールしたGit(version 2.17.1)を使用しています。
タグとは
- リポジトリの任意のコミットに名前をつけること
- 開発の区切り(リリース、バージョンアップなど)がわかりやすくなる
タグをつけていない状態で履歴を確認すると、次のように表示されます。
git log
commit 76d180faf45d1da99905f225830a07f7b9c31603 (HEAD -> master)
Author: xxxxxx <xxxxxxxx@gmail.com>
Date: Tue Nov 12 08:30:47 2019 +0900
initial commit
軽量版タグをつける
以下の方法でタグを追加します。
git tag ver.0.0.0
git log
commit 76d180faf45d1da99905f225830a07f7b9c31603 (HEAD -> master, tag: ver.0.0.0)
Author: xxxxxx <xxxxxxxx.2016@gmail.com>
Date: Tue Nov 12 08:30:47 2019 +0900
initial commit
コミットナンバーの後にタグがついたことが確認できました。
なお、この方法では直前のコミットにのみタグをつけることになりますので、注意が必要です。
任意のコミットにタグをつける
いくつかのコミットが進んでいる状態で、任意のコミットにタグをつけたい場合も出てくると思います。
その場合は、git tagコマンドにコミットナンバーを指定する形でタグをつけることができます。
まず以下のようにいくつかコミットを増やしておきました。
git log --oneline
07dc0ac (HEAD -> master) fourth commit
11c93c0 third commit
cd4ce0b second commit
76d180f (tag: ver.0.0.0) initial commit
※コミットが増えると、git logでは長くなるのでonelineオプションをつけます。
2番めのコミットに「ver.0.0.1」とタグをつけてみます。
git tag ver.0.0.1 cd4ce0b
git log --oneline
07dc0ac (HEAD -> master) fourth commit
11c93c0 third commit
cd4ce0b (tag: ver.0.0.1) second commit
76d180f (tag: ver.0.0.0) initial commit
注釈付きタグ
注釈付きのタグには、タグをつけた人の名前・メールアドレス・作成日時・メッセージなどを情報として持たせることができます。
git tag -a <タグ>
# このコマンドの後、エディタが起動して、メッセージを編集できる。
git tag -am <タグ> <メッセージ>
# コマンド内でメッセージを編集できる。
書式01の方法で、third commitにタグver.0.0.2をつけてみます。
git tag -a ver.0.0.2 11c93c0
実行するとエディタが開いて、メッセージの編集ができます。
タグとタグメッセージを確認するには次のようにします。
git tag -n
ver.0.0.0 initial commit
ver.0.0.1 second commit
ver.0.0.2 ver.0.0.2のコミットです。
タグの削除
タグを削除したいときは、-dオプションをつけます。
git tag -d ver.0.0.0
git tag -n
ver.0.0.1 second commit
ver.0.0.2 ver.0.0.2のコミットです。
ver.0.0.0タグが削除されたことが確認されました。
タグの名前を変更
タグ名を変更したい場合は次の2つの手順で行います。
1. 編集したいタグに新しいタグをつける
git tag <新しいタグ> <編集するタグ>
2.古いタグを削除する
git tag -d <編集するタグ>