PDFから業績データを取得
日本時間10月29日未明のカンファレンス「Connect 2021」で社名を「Meta」(メタ)に変更することを発表した米Facebook。
10月25日(現地時間)には第3四半期(7~9月)の決算を発表しています。
売上高は前年同期比33%増の290億1000万ドル、純利益は17%増の91億9400万ドル。
米Appleの4-6月の業績発表の時同様、ウォーターフォール図を作ってみます。
データソースは上記サイトから取得するPDF。
今回は、取り出したデータを別のツールにも使うつもりなので、「Excel」を使います。
「データ」→「データを取得」でPDFへのURLを指定します。
まずプレビューで確認します
取得したいデータが載っているテーブルを選びます。
Power Query エディターで整形
「Power Query エディター」に取り込みます。
PDFの表で使われている列、行だけを残します。
以下のような手順を踏んで、整形(クレンジング)しました。
ウォーターフォール用数値をピックアップ
さらに、ウォーターフォールの作図に使う数字に絞り込みます。
必要な行が上部にあるので、そこの未保持し、下部の行を外します。
外した結果です。
メニュー左上の「閉じて適用」でExcelのワークシートにテーブル形式で反映されます
財務用語確認
この後の加工準備のために、用語の日本語の意味を確認します
※印が出ていくお金(経費、税金)です。
- Revenue : 売上高
- Cost of revenue : 売上原価 ※
- Research and development : 研究開発所 ※
- Marketing and sales ; セールス&マーケティング費用 ※
- General and administrative : 一般管理費 ※
- Total costs and expenses : 売上原価並びに販売費及び一般管理費合計
- Income from operations : 営業利益
- Interest and other income, net : 利子所得およびその他の収益
- Income before provision for income taxes : 税引前利益
- Provision for income taxes : 法人所得税引当額 ※
- Net income : 当期純利益
コストは-1を乗じる
Power Query エディターに戻り、元のテーブルを複製し、フィルタリングして出ていくお金(コストなど)だけのテーブルを作ります。
ウォーターフォール図ではマイナスの数値にしておくので、「-1」をかけます。
元テーブルをもう一度複製し、入ってくるお金だけのテーブルも用意します。
クエリの追加でテーブルを結合
「クエリの追加」で、入ってくるお金のテーブルと、出ていくお金のテーブルを結合します。
追加(下に結合)の設定をすると、
1つのテーブルとなります。
ピボット解除
このままでも使えるのですが、グラフとしたときに扱いやすいように行数を縮め、縦長のスタイルに変えます。
選択した列以外の列を「ピボット解除」します
「閉じて適用」でExcelに反映します。
Power BI Desktopにインポート
ウォーターフォール図は「Power BI Desktop」で作成します。
前述のExcelをインポートします。
ウォーターフォール作画
右パネルから「ウォーターフォール図」を選択します。
フィールドに配置すとウォーターフォール図が出来上がります。
見やすいように目盛りの大きさやデータラベルを追加しました。
「revenue」(売上)の隣に「Cost of revenue」(売上原価)を並べるなど、配置順は変えた方が見やすいのですが、とりあえずこのままにしておきます。
配置順を変えるには、(別の効率的な方法があるかもしれませんが)列名の先頭に「1・・・」「2・・・」と数字を付けるなどします。
Appleのウォーターフォールと比べると、ネット広告が主な売上の企業らしく、売上に対して原価の高さが低いウォーターフォールになります。
了