はじめに
OracleCloudには、非常にたくさんのサービスが提供されています。自分の勉強もかねて、OracleCloudのサービスを一覧化し、サービスの概要を調べて記載します。
前回はIaaS編を調査したため、今回はPaaS編です
2019年1月に調査したときに使用したの情報ソースは、以下の5点です。もし不足しているサービスなどありましたら、ご指摘ください!
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マネージメントコンソールを表示したときのサービス一覧
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IaaSとPaaSのサービス提供リージョンの詳細
https://cloud.oracle.com/ja_JP/data-regions -
Oracle Cloud のメニュー
画面上部にある「アプリケーション」「プラットフォーム」「インフラ」
https://cloud.oracle.com/ja_JP/home -
Oracle Cloud Platformご利用ガイドに添付されている「使ってみようCloudPlatform」の資料
https://community.oracle.com/docs/DOC-1028379 -
OracleCloudでサポートケースをOpenする時に選択するサービスの選択肢
Qiitaページショートカット
注意点
##情報の信ぴょう性について
Oracle公式なまとめではないので、情報に誤りがある可能性があります。また、PublicCloudは日々進化をしているので、アップデートにより情報に誤りがある場合もあります。この点は注意してご活用ください。
また、各サービスは実際に触っていないものも多いため、表現が抽象的になっているものもあります。自分でさわってみて、サービス内容を腹落ちして理解することが出来たら、適宜アップデートしていきます。
Data Management(Database)
Autonomous Transaction Processing
Oracle Autonomous Database が使用されている、フルマネージドなリレーショナルデータベースサービス。トランザクション処理に最適化されている。機械学習により自律的なデータベースサービスとなっているのが非常に特徴的。利用者の運用コストを大幅に削減することが出来ると言われている。機械学習を活用して、以下の自動化が提供されている。
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Self-Driving
Databaseのチューニング、パッチ適用、バックアップ、アップグレードなどを自動化 -
Self-Securing
パッチ適用を自動的、かつ、無停止で実施。データベースで管理する情報はすべて自動的に暗号化され、外部からの攻撃はもちろんのこと、悪意のある内部ユーザからも保護することが出来る -
Self-Repairing
Oracle RAC(Real Application Clusters) や Oracle Active Data Guard を活用し、99.995%の可用性を提供。高度な自己修復機能により、障害発生時の原因の特定から最適な処置まで自動化
Autonomous Transaction Processing は、以下のワークロードに向いているといわれている
- Transaction
- Batch
- Reporting
- IoT
- Application Development
Autonomous Data Warehouse
Oracle Autonomous Database が使用されている、フルマネージドなリレーショナルデータベースサービス。データ分析処理に最適化されている。上記の Autonomous Transaction Processingサービス と同様に運用コスト削減を大幅に削減できる自動化が実装されている。
Autonomous Data Warehouse は、以下のワークロードに向いているといわれている
- Data Warehouse
- Data Mart
- Data Lake
- Machine Learning
Oracle Cloud Infrastructure Database
Oracle Database が使用されている、リレーショナルデータベースサービス。Autonomous DB は使用されていないため、手動による運用作業が必要になる。運用作業を軽減するために、Oracle Cloud 上で提供されている簡略化されたツールを利用可能。もしくは、標準的なツールを使用してチューニング、パッチ適用、アップグレードなどを実施することが可能。
以下の4つの利用形態がある
- Database Cloud - Bare Metal : Oracle Cloud の Bare Metal サーバ上で、Oracle Database を稼働する。物理サーバを専用して利用するためパフォーマンスに優れている
- Database Cloud - Virtual Machines : Oracle Cloud の 仮想インスタンス上で、Oracle Database を稼働する。コスト面で Bare Metal と比べると安い。オプションによって異なるが、約1/50ほどの価格メリットがある。
- Database Cloud - Exadata Cloud Service : Oracle Cloud 上で、Oracle Exadata を稼働する。物理サーバを複数占有するのでコストがかなり高い分、パフォーマンスがものすごい良い
- Oracle Exadata Cloud at Customer : Exadata を オンプレミス環境で利用するためのサービス。元々提供されていた Exadata の機能に加えて、Oracle Cloud として提供されている運用性を組み合わせて提供されている。
NoSQL
Oracle NoSQL Database が使用されている、データベース。Key-value型、document型(JSON)、Table型のデータモデルを扱うことが出来る。
Big Data
Apache Hadoop, Apache Spark を利用した Big Data 環境を提供するサービス。
Data Hub
Apache Cassandra ベースの NoSQLデータベースサービス。key-value型のデータモデルを扱うことが出来る。
MySQL
MySQLのデータベースサービス。運用コストを削減する自動バックアップ、MySQL Replication などの機能が備わっている。
Event Hub
Apache Kafka のマネージドサービス。大量のメッセージを扱うことが出来、メッセージキュー・メトリクス収集・ストリーム処理などの用途で使用できる。
Application Development
Java Cloud Service
WebLogic Server のマネージドサービス。WebLogic Serverのフル機能を利用可能なEnterprise向けのクラウドJava環境。Webブラウザを利用した仮想コンソール、OSへのSSHアクセスなどのフルアクセス環境をオンデマンドで迅速に用意することが可能。運用コストを削減する管理ツールも準備されている (スケーリング/バックアップ/パッチ適用)
Mobile Cloud Enterprise
モバイル、Web、ウェアラブル、チャットボットを開発するときに利用できるプラットフォーム。
Digital Assistant
自然な会話型チャットボット用のアプリケーションを開発するためのプラットフォーム。
Blockchain Platform
ブロックチェーン用のサービス。プライベートモデル、またじゃ、コンソーシアムモデル用にブロックチェーンネットワークを作成するためのプラットフォーム。
Data Science Cloud(COMING SOON)
機会学習用のサービス。2019年1月段階ではまだ提供されていない
Application Container
カンタンにコンテナを稼働するためのマネージドサービス。サービス側で提供されている何種類かのコンテナイメージを簡単にデプロイして稼働することが可能。
Oracle Developer Cloud Service
チーム開発用の開発ツールを提供するサービス。Git, Hudson (Jenkins的なやつ), Bugzillaのような課題管理、wikiといった開発ツールが提供されている。
Visual Builder
GUIを使用して視覚的にWebページのコンポーネントを配置することにより、迅速・簡単にWebサービスを提供することが出来るサービス
API Catalog
Oracle Cloud で提供されているサービスの中で、人気のあるクラウド製品を OpenAPI (旧:Swagger) 形式で公開しているサービス。これらを使用することで、他アプリケーションとの統合を容易にすることが可能
ここで現在のCatalogを確認できる
Messaging
メッセージングサービス。インターネットに接続されたソフトウェアコンポーネント感の信頼性の高い通信を可能にする。
Integration
Integration Cloud
様々なSaaSとSaaS間や、SaaSとオンプレミス間のアプリケーションを連携することのできるマネージドサービス。具体的なユースケースを挙げると、アプリケーション間のデータ同期、商談・見積・注文などを処理するアプリケーション間の統合フロー、リアルタイムな同期メッセージ交換、pub/subメッセージ交換などがあります。
Data Integrator
データの移行・変換のためのサービス。Oracle Cloud, オンプレミスのデータベースなどと統合し、変換ルールを定義したのちに、バッチ処理的にデータ移行・変換を行うことが出来る。
GoldenGate
データの移行・レプリケーションのサービス。リアルタイムでデータ移行を行うことが出来るのが特徴。オンプレミス上に存在するリレーショナルデータベースから、Oracle Cloud 上の、Database へデータ移行を行うことが出来る。
Internet of Things Cloud Enterprise
IoTデバイスから発生するデータの、取得・分析するためのプラットフォームサービス。接続されたデバイスからのデータと情報のストリーミングを使用してエンタープライズアプリケーションを拡張および拡張できます。
###API Platform
Apiaryを使用したAPI Platformサービス。API Platform上で、APIのインターフェース仕様書を記述すると、その記述をもとにドキュメントの生成とAPIのモックサーバを同時に用意してくれるサービス
Self-Service Integration
SaaSとSaaS間で自動化処理を行うためのセルフサービスプラットフォーム。Service上でRecipeを作成することで、特定のトリガー条件が発生したときに、特定のアプリケーション上でアクションを実行することが出来る。
SOA
(Documentを読んでもよくわからなかったため、とりあえず文章をそのままコピペ)
統合プラットフォームをサービスとして提供する(iPaaS)ため、新しいプラットフォームのプロビジョニング、APIおよび統合プロジェクトの開発とデプロイの開始、およびDigital Businessへの移行に伴うリアルタイム分析の提供を可能にします ()
Management
Application Performance Monitoring
アプリケーションのパフォーマンスやログをモニタリングするためのマネージドサービス。APM Java Agent をアプリケーション側に導入することによって、Oracle Cloud 側へMetricを送付することが出来る。
Infrastructure Monitoring
Oracle Cloud、その他Public Cloud、またはオンプレミス上のインフラストラクチャの監視・モニタリングするためのサービス。設定したアラートルールに違反した場合は、通知する機能も備わっている。現時点での通知先は、Email, MobileにPush通知, Webhook, PagerDuty, ServiceNow の5種類がある。
Orchestration
Oracle Cloud 上でスケジュールされた定期実行タスクを実行するためのサービス。cronのように時刻を指定して、Linux環境上でコマンド実行を行うことが出来る。
Content and Experience
Content and Experience
ユーザが作成したファイル共有機能を中心にした、コミュニケーションプラットフォームサービス。社内はもちろんのこと、適切なアクセス権限を付与して社外の関係者にも公開することができ、ディスカッションや編集など、共同作業を行うことが出来る。
WebCenter Portal Cloud
Java Cloud Service 上にサブスクリプションサービスとして、ポータルサイトを提供するためのサービス。
DIVA Cloud
動画を中心としたデジタルメディアを保存・管理・配信するためのプラットフォームサービス
Business Analytics
Analytics Cloud
クラウド分析プラットフォームサービス。機械学習・AI・自動化を組み合わせた分析プラットフォームサービス。可視化・データ作成・レポート作成・分析機能が備えられている。
Security
CASB
Oracleが提供する、Cloud Access Security Broker サービス。企業が利用しているクラウドアプリケーションの可視化や、ガバナンスポリシーを定義しそれに関するレポート、自動アクセス制御機能などが備わっている。
Identity
ID管理サービス。パブリッククラウドとオンプレミスを統合したID管理が可能。OpenID Connect, SAML, OAuth, SCIM などのスタンダードを使用しているため、アプリケーションとの統合が容易。
Configuration and Compliance
オンプレミス・パブリッククラウドの両方を対象にした、コンプライアンス用サービス。業界標準のコンプライアンスルールを使用して、ルールに準拠しているかを定期的に確認することが出来る。