GaussViewを用いた計算ファイルの作成①
量子化学計算ソフト Gaussian を利用する際、最初のハードルとなるのが計算ファイル(Input File)の作成です。Gaussian の入力ファイルはテキスト形式で作成できますが、計算条件や分子構造を一から記述するのは初心者にとって少し難しく感じられるかもしれません。
そこで活躍するのが GaussView です。GaussView を利用すると、分子構造の作成から計算条件の設定までをGUI上で直感的に操作でき、Gaussian の入力ファイルを簡単に作成できます。
本記事では、分子構造の作成から 計算のキーワードの設定までを解説します。これから Gaussian を使い始める方や、入力ファイルの作成方法を基礎から学びたい方はぜひ参考にしてください。
アセトアルデヒドのモデリング
初めにGaussViewを起動します。
続いて、画面上部の赤丸で示したBuilderアイコンをクリックします。
周期表の画面が出てくるので、炭素[C]をクリックし、赤丸で囲ってある部分をクリックし、配置します。

続いて、同様の操作で炭素原子を追加し、水素原子の一つをメチル基(CH₃)にします。
その後、二重結合の先端を酸素原子(O)へ変更することでアセトアルデヒド(CH₃CHO)の構造を作成できます。
Gauss Viewでよく使用する機能
① 結合長・結合次数の変更
2つの原子を選択し、原子間距離や単結合・二重結合・三重結合の変更を行います。
② 結合角の変更
3つの原子を選択し、原子間の結合角を調整します。
③ 二面角の変更
4つの原子を選択し、二面角を調整します。立体配座の作成や遷移状態の初期構造作成時によく使用します。
④ 水素原子の付加
選択した原子に水素原子を自動的に付加します。
⑤ 原子の削除
選択した原子を削除します。
⑥ 立体配置の反転
選択した原子の立体配置を反転します。鏡像体の作成などに利用できます。
⑦ 元に戻す・やり直し
一つ前の操作へ戻す、または戻した操作をやり直します。
⑧ Clean
作成した構造の結合長や結合角を自動調整し、見た目を整えます。
※ ただし、この機能で得られる構造はGaussViewが内部パラメータに基づいて整形した構造であり、量子化学計算で得られる安定構造(最適化構造)ではありません。実際の安定構造を得るためにはGaussianによる構造最適化計算が必要です。
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