工業高校の元教員です。
情報が極めて少ないので、一般的なトラブルシューティングになります。
まず、オペアンプ1段で1000倍の直流増幅回路を安定動作させることは結構大変です。1000倍の増幅度が必要なのか検討してみてください。
オペアンプの選択も重要です。
増幅度が高い場合、使用するオペアンプの入力オフセット電圧や温度ドリフトも影響します。
さて、本題ですが...
まずは、オシロスコープで出力波形を見ることをおすすめします。
ノイズが乗っていないでしょうか?
熱電対の代わりにリード線だけを接続したとのことですが、ある程度の長さがあると周囲の環境によっては電磁誘導や静電誘導の影響を受けます。
リード線の長さや位置、形状(直線にしたりコイル状に巻いたり)を変えてみて影響があるでしょうか?
例えば、手を近づけたまま、反対の手を大きな金属ロッカーやアルミサッシに触れてみてください。
出力電圧が変化するような場合は誘導電圧が原因かもしれません。
(ただし、その場合はアンプの出力電圧が増加するように思います...)
「入力オフセットをかけて,増幅曲線の直線性が・・・」この部分の設計根拠もわからないのですが、入力に接続されている可変抵抗が最小(0Ω)の場合と最大(1kΩ)の場合ではどうでしょう。
影響があれば、入力回りの設計を見直す必要があります。
また、抵抗器にも温度係数がありますので高利得の回路ではトラブルの一因になります。
温度の影響を考える場合は、ドライヤーで温風をあててみる方法もあります。
繰り返しになりますが、出力電圧値と変化の幅、手の距離や、可変抵抗の値、回路設計に関する根拠や、選択したオペアンプ名、熱電対の仕様など、可能な限りの情報を示すことで回答をもらいやすくなります。
さらには、自己解決のきっかけにもなります。
最後に、
冷接点補償に関する記述がないので、0℃で0mVに補償されているプローブを利用すると仮定してみます。
K型(アルメル・クロメル)であれば、100℃で約4mVのセンサ出力です。
どのような温度範囲を想定しているかわかりませんが、1000倍に増幅すると、すでに4Vです。
オペアンプを5V単電源で使用するようですが、かなり無理があるように感じます。
アナログ回路は教科書どおりに動かないことが多いので、経験を積むことが大切です。