omomo17
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ハミルトンの運動方程式の導出

解決したいこと

基礎からのベイズ統計学(豊田秀樹著 朝倉書店)を参照しています。

P.109より

\frac{dK(p(\tau))}{dp(\tau)} \frac{dp(\tau)}{d\tau} = -\frac{dU(\theta(\tau))}{d\theta(\tau)} \frac{d\theta(\tau)}{d\tau}...(5.20)

比例式を解き、定数cを導入し

c\frac{dp(\tau)}{d\tau} = -\frac{dU(\theta(\tau))}{d\theta(\tau)}...(5.21)
c\frac{d\theta(\tau)}{d\tau}= \frac{dK(p(\tau))}{dp(\tau)}...(5.22)

という関係が得られます

とあるのですが、この(5.20)→(5.21),(5.22)がなぜ変形できるのか、説明いただけませんでしょうか。
具体的には、なぜcに置き換えられるかがわかりません。

私の考えとしては、
ハミルトニアンが一定であることはわかりますが、それはポテンシャルエネルギーと運動エネルギーの和が一定なだけであって、各項まで一定になるわけではないと考えています。
なので、cと置き換えた部分がなぜ定数であると断言できるのかがわかりません。

恐縮ですがご回答いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。

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2Answer

「定数cを導入...」という文中での「定数」という単語は、τに依存しない固定値を意味するのではなく、あくまで異なる式を結びつけるためのパラメータを意味していると考えられます。
(当然、数学における円周率や自然対数の底のような「固定値の定数」でもありません)

物理学ではこのようなものでも、説明上「定数」と表現することがあります。

質問中の文脈でいえば、cの実体は固定値というよりもτの関数になります。よって、τが変化すれば、cもそれに応じて当然変化し得ます。

(言葉遊びですが、「あるτにおいては、cは固定の数値(τ以外の変数の影響を受けない)なのだから、cは"定数"だ」と主張することも可能かもしれません)

大事なのは、任意のτに応じてcの値が求められ、その共通のcを用いて式(5.21)と式(5.22)の形に表せるということです。

つまり、cという共通のパラメータを用いて、式(5.20)を分解し、式(5.20)に内在する各項の関係性を別の切り口で表現しているというのが、質問の冒頭にある部分の要旨になります。


補足

(5.20)の両辺を

\frac{d\theta(\tau)}{d\tau}

で割り返し、

\frac{\frac{dK(p(\tau))}{dp(\tau)}}{\frac{d\theta(\tau)}{d\tau}} = c

とすれば、(5.21)が得られます、

(5.22)は

c \frac{d\theta(\tau)}{d\tau}

=\frac{\frac{dK(p(\tau))}{dp(\tau)}}{\frac{d\theta(\tau)}{d\tau}} {\frac{d\theta(\tau)}{d\tau}}

=\frac{dK(p(\tau))}{dp(\tau)}

として得られます。

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Comments

  1. @omomo17

    Questioner

    @Qnoir

    非常にわかりやすい説明、ありがとうございます。
    物理学に疎く、そのような表現があることを知りませんでした。
    勉強になりました。

    (ハミルトニアンが一定(+α)という条件からうまいことcが固定されることになるのだろうかと頭を悩ませておりました。)

比例式を解き、定数cを導入

この表現はプログラマー(私)には理解できません。(数学表現です。このまえもプログラマーは64bit有理数、数学者は無理数の違いが理解できないかたがいました)

深雑な式を定数cに置き換えます。

でしょうか?

5.20の右辺の式 dθ(t) / dt を左辺へ追いやると左辺は複雑な式になります。

でも、右辺は5.21の右辺と一致します。

一方、複雑になった5.20の右辺の式に目を向けると、dp(t) / dt 以外の複雑な式が煩わしくなります。そこで数学学者は定数cを導入するというアンポンタンな用語(魔法の言葉)をもちます。定数cを置き換えた式と5.21の左辺と比べて下さい。

なんとゆうことでしょう。煩わしい式が匠の定数cに置き換わり、今まで躓いていた式が整理整頓されました。

尚、5.22の式はベイズさんが試行錯誤で発見した式であり、プログラマー(私)は素直に受け入れ、証明はしません。
私には左辺のdp(t) と 右辺のdθ(t) を交換できるていどで、後は興味がある方が第3の公式を当てはめ証明して下さい。

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Comments

  1. @omomo17

    Questioner

    ご回答ありがとうございます。
    すみません。
    cで置き換えた煩雑な式が、"なぜ定数であると言えるのか?"という質問です。
    その回答となっている部分がありますでしょうか。

  2. 5.21と5.22の第3の式の証明をへて2者間の定数になります。力及ばず、私は数学者でないので定数の定義を厳格に説明できません。

    ただ、数学者の定数の定義とプログラマーの定数(値)の定義と異なると私は考えています。(虚数に定数があったりします)

    尚、有名な定数にはチャンとした名前が付いています。

    ポテンシャルエネルギーと運動エネルギーの和が一定なだけであって、各項まで一定になるわけではないと考えています。

    5.21と5.22が異なる式、変数である以上、定数cの和が一定でも、各項まで一定にはならないでしょう。

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