0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

Salesforceのレポートをエクスポートするたびに認証を求められる理由 ─ 2026年6〜9月の変更を時系列で整理

0
Last updated at Posted at 2026-09-19

「9月にMFAが必須になったから、エクスポートのたびに認証を求められるようになった」

私も最初そう思ってました。違いました。エクスポートで認証を求められるのは7月に入った別の変更で、9月のMFA必須化とは関係ありません。

ややこしいのは、6月から9月にかけて似たような変更が5つも重なったことです。どれがどれだか分からないまま「とにかく認証が増えた」という話になってます。時系列で分けます。

6月から9月にかけて、立て続けに変わりました

日付は本番組織のものです。Sandboxはこれより早く始まってます。

時期 変更 対象
6月15日提供、7月13日から強制 画面から1万件超をエクスポートすると既定のトランザクションセキュリティポリシーが発動し、認証を求める[2] Event Monitoring・Shield契約組織
7月1日から約30日かけて順に エクスポート時にステップアップ認証(追加のMFA)を求める[3] 有償の本番・Sandboxの全ユーザー
7月27日から 普段と大きく違うレポート操作を検知すると認証を求める[4] 同上(今は主に画面からのダウンロード)
9月1日(日本と韓国) 全従業員ユーザーの画面ログインにMFAを強制[1] 有償の本番・Sandbox組織
7月1日から順に 管理者・特権ユーザーはパスキーなどフィッシング耐性MFAが必須[5] システム管理者プロファイルなど
2027年2月20日 OAuthのユーザー名パスワードフローが廃止[6] この方式で接続している連携

ステップアップ認証は、ログインとは別に、大事な操作の直前でもう一度本人確認をする仕組みです。つまりエクスポートのたびに聞かれるのは7月の方。9月からはログイン時のMFAも乗ったので、同じ日に2回認証することが増えた、という順番です。

手でエクスポートしていると、一日に何回も聞かれます

レポートを開くだけなら何も聞かれません。「エクスポート」を押した瞬間に、前回の認証から設定時間が過ぎていればMFAを求められます。

引っかかりやすいのはこのあたり[3]。

  • 再認証の間隔は管理者が1〜120分で設定。最長でも120分なので、一日中エクスポートする仕事だと何回も聞かれます
  • ログイン時にMFAを通っていても、タイマーはリセットされません
  • SSOでログインしていても、外部のIDプロバイダーには任せられません。Salesforceに登録した認証方法か、メール・SMSのコードで通します
  • 認証方法が未登録の人には、ユーザー詳細のメールアドレスか電話番号にコードが飛びます。連絡先が古いままだと詰みます
  • プロファイルにログインIP制限があってIPが変わってなければ、認証は求められません。隣の人には出ないのに自分には出る、の正体はだいたいこれです

見落としがちなのが、MFAの免除に使われてきた「除外ユーザーの多要素認証を放棄」権限。MFA強制の後は自動で免除してくれません。自動テストなどで免除が要るなら、サポートの承認が要ります[1]。

自動連携は、つなぎ方で止まるものと止まらないものがあります

今回いちばん差が出たのは、ここでした。

使っている方法 2026年9月時点の扱い
レポート購読・スケジュール実行 対象外。人の操作なしで動く自動ジョブは外す、と公式ブログにも記載
Data Loader(コマンドライン版) 対象外。API経由のため
Data Loader(画面版) ログインはOAuthでブラウザを開いてMFAを通す。v64.0.2以降は外部クライアントアプリケーション経由に変更
JWT・クライアントクレデンシャルフローのツール 影響なしと公式に記載。画面ログインがないため
OAuth Webサーバーフローのツール 接続(認可)時の画面ログインでMFAを求められる。取得自体はAPI
ユーザー名・パスワードで繋ぐ自作スクリプト 要移行。「画面ログインを完了する方式」に分類され、MFA強制後に落ちることがある。2027年2月20日に廃止

出典は005321561、005321565、MFA強制後のログイン問題。

ここで気をつけたいのが、OAuthで繋いでるツールでも安心はできないこと。認証の方式ではなく、データを取る経路の問題です。画面のエクスポートと同じ経路で取ってるツールは普通に止まります。

実際、Google純正のSalesforce Connectorで2,000行超のレポートの取り込みが7月から失敗するようになった、という報告がGoogleのコミュニティに出ています[12]。「ツールが壊れた」ように見えますが、壊れてません。

認証が通らないときは、ここを順番に見ます

症状 確かめること
認証を求められすぎて作業が進まない 管理者に「ステップアップ認証期間(分)」を確認。上限は120分
認証のコードが届かない ユーザー詳細のメールアドレスと携帯電話番号。認証アプリかパスキーを登録すると確実
1万件超のときだけ止まる Event Monitoring・Shieldの既定ポリシー。管理者が確認
連携ツールでレポートが途中までしか入らない 本人確認の履歴に、理由「Export and Print Reports」の認証が保留で残っていないか。接続方式と取得経路をベンダーに確認
9月以降、自作スクリプトがログインに失敗 ログイン履歴の「ログインサブタイプ」が OAuth Username-Password・User-Agent・Web-Server、SOAP APIになっていないか
埋め込みダッシュボードがエラーになる 導入当初の不具合。公式ブログで修正済みと説明されている

そもそも毎回エクスポートしない、という手もあります

ここまで書いておいてなんですが、毎回手で出して毎回認証を通す運用を続ける限り、この話は終わりません。認証の間隔は最長120分なので、回数を減らす方向では解決しないんですよね。

人の操作を挟まない経路に移せば、対象から外れます。無料で済むのはこのあたり。

  • レポート購読のファイル添付(1万5千行・30列・3MBまで。ベータ扱い)
  • データエクスポートサービス(オブジェクト単位で週1回か29日ごと)
  • Data Loaderのコマンドライン版、Salesforce CLI(SOQLを書いて定期実行)
  • REST APIやBulk API 2.0を呼ぶ自作スクリプト

連携ツールを選ぶなら、接続方式と取得経路をベンダーに確認してからです。上で書いたとおり、OAuthかどうかだけでは判断できません。

方法ごとの上限や費用の比較は別の記事に、エクスポートが通らないときの切り分けはこちらにまとめました。

ここまで書いておいて言うのもなんですが、上の「連携ツール」の一つは私が作ったものです。ReportZen という Google Workspace Marketplace のアドオンで、SalesforceのレポートをSOQLなしでGoogleスプレッドシートに全件取り込んで、毎朝自動で更新します。取得はAPI経由で、人がエクスポートボタンを押す経路ではありません。

出典(2026-09-18 確認)

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?