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Salesforceのレポートがエクスポートできないときの確認リスト ─ 権限・ステップアップ認証・内部サーバーエラー・行数の上限

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Last updated at Posted at 2026-09-20

Salesforceのレポートを取り込んだスプレッドシートを、何枚か突き合わせて1枚の表にする。毎週やってたやつです。

それがある日、急に壊れました。突合の関数がエラーだらけになって、値が入らない。

え、なんで。

直前に自分でいじってたので、最初から「自分が壊した」しか疑ってませんでした。数式を戻す。直らない。列を戻す。直らない。半日くらい落ち込んでました。

で、シートは壊れてませんでした。取り込んでるデータの方が、途中から2,000件で止まってたんです。

遠回りした理由ははっきりしています。「エクスポートできない」って言葉で、全然別の3つの話が呼ばれてるんですよね。メニューが出ないのか、押した後に止まるのか、出たけど足りないのか。

私が当たったのは3つ目。2026年7月から増えてるのは2つ目です。有償の組織だと、エクスポートのたびに追加の認証(ステップアップ認証)が入るようになりました。検索して出てくる記事も生成AIの答えも、だいたいこの変更より前の前提で書かれてます。それっぽい答えが返ってくるのに解決しない理由がこれです。

なので、権限やレポートの作りを疑う前に、押した後の画面に何が出たか。まずこれだけ聞けば片が付きます。

画面に起きていること 原因 対処
メニューに「エクスポート」が無い 権限「レポートのエクスポート」が無い / モバイルアプリ / 履歴トレンドレポート 管理者に権限を依頼。PCのブラウザで開く
認証コードを求められる、届かない ステップアップ認証(2026年7月〜) 認証アプリかパスキーを登録。連絡先を更新
1万件超のときだけ止まる イベントモニタリングの既定ポリシー 管理者がReportEventのポリシーを確認
10分ほど待たされて失敗 タイムアウト / 同時5件の上限 条件で半分に分けて2回出す
「内部サーバーエラー」 列のグループ化にからむ既知の不具合 「詳細のみ」で出す。行レベルの数式でグループ化
行が切れる、長文や時刻が欠ける 形式ごとの上限 「詳細のみ」の.csvにする
画面で変えた条件が入ってない 未保存の変更を無視する既知の不具合 保存してから出す

以下、引っかかりやすいところだけ。

権限が無いと、選択肢ごと消える

エクスポートにはユーザー権限「レポートのエクスポート」(Export Reports)が要ります[1]。グレーアウトではなく選択肢ごと消えるので、ボタンが壊れてると思っちゃうんですよね。

情報の持ち出しを防ぐためにわざと外してる組織もあります。技術の話じゃなくて社内ルールの話です。

朝にMFAを通っていても、また聞かれる

有償の本番組織は2026年7月1日から約30日かけて順番に(Sandboxは6月17日から)、エクスポートで追加の認証が要るようになりました[4]。

いちばん「は?」ってなるのがここですが、仕様です。管理者が決めた時間(1〜120分)を過ぎてたら、エクスポートのたびに聞かれます。ログインとエクスポートは別の関門、と思っておくと腹落ちします。SSOでログインしていても同じで、外部のIDプロバイダーには任せられません。

コードが届かないときは、ユーザー詳細のメールアドレスと電話番号を見てください。認証方法が未登録の人には、そこにコードが飛びます。古いままだと詰みます。

同じ会社でも出る人と出ない人が分かれるのは、プロファイルのログインIP制限のせいです。IPが変わってなければ認証は求められません。開発者組織やトライアル組織も対象外。

2026年9月のMFA必須化は別の話です。時系列は別の記事に分けました。

件数で挙動が変わるなら、犯人は別

イベントモニタリング(Shieldまたは単体ライセンスで使える操作ログの機能)を契約してる組織では、2026年7月13日から別の仕組みが動いてます[5]。

画面で1万件を超えるエクスポートをすると、既定のトランザクションセキュリティポリシーが発動して認証を求めます。認証方法を設定してない人は、認証すらできずに止められます。API経由(Data Loaderのコマンドライン版を含む)は対象外です。

「内部サーバーエラー」は原因を探すより、形式を変えた方が早い

「内部サーバーエラー」としか出ないので、これを見ても何が悪いのか分かりません。既知の不具合には条件が載っていて、書式設定されたレポートで列のグループ化が2つあり、1つ目が名前項目のときに出ます。2019年登録で、2026年9月13日時点でもまだ修正中(Spring '27予定)[6]。

ただ、この条件に当てはまらなくても出ます。なので原因を当てにいくより、形式を変える→件数を半分にする→列を減らす、の順で試して消えるかどうかを見た方が速いです。それでも消えないなら、正直もうサポートに聞くしかないです。自分はここで粘ってもしょうがないかな、と諦めました。

2,000という数字が、あちこちに出てくる

形式ごとの上限です。

形式 上限
詳細のみ(.csv / .xls) 行・列とも上限なし
詳細のみ(.xlsx) 10万行・100列
書式設定済み(表形式・サマリー) 10万行・100列
書式設定済み(マトリックス) 2,000行・100列
結合レポート 常に書式設定済みで出力。2万行まで

出典はレポートのエクスポートと制限と割り当て。

厄介なのは、レポート画面の表示上限も2,000行だということ。どこの2,000に当たってるのかを先に切り分けないと、私みたいに関係ない場所を直し続けます。画面の2,000行は表示の上限で、エクスポートの上限ではありません。

あと、ロングテキストとリッチテキストは書式設定済みと.xlsxだと255文字で切り捨て、日付/時間項目は時刻が落ちます。どちらも「詳細のみ」の.csvで回避できます。

自分で直せないときは、管理者にここを見てもらいます

  1. ユーザーに「レポートのエクスポート」権限があるか
  2. 設定 → ID検証 の「セッションセキュリティレベルポリシー」で、「レポートおよびダッシュボード」と「ステップアップ認証期間(分)」
  3. ユーザーのメールアドレスと電話番号が今も生きてるか、認証方法が登録されてるか
  4. イベントモニタリングを契約してるなら、ReportEventのトランザクションセキュリティポリシー

5つ目。同じレポートを毎週手で出してるなら、直すべきは手順じゃなくて、手で出してること自体です。 購読(定期配信)とAPIは、どちらもステップアップ認証の対象外[4]。認証を毎回通す担当者を置き続けるより、通らなくていい経路に移した方が静かになります。方法の比較は別の記事に。

この「通らなくていい経路」を通るツールは私も1つ作っていて、ReportZen という Google Workspace Marketplace のアドオンです。Salesforceのレポートを SOQL を書かずに Google スプレッドシートへ全件取り込んで毎朝勝手に更新しておくもので、取得はAPI経由なので人がエクスポートボタンを押す場面がそもそもありません。冒頭の2,000件のところで止まる、みたいなことが起きないように作りました。

出典(2026-09-19 確認)

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