はじめに
前回、こちらの記事「NetApp BlueXPを使って、Cloud Volumes ONTAPのデータをAmazon S3にバックアップ・リストアしてみた」で、Cloud Backupを使ってCloud Volumes ONTAP(CVO)のデータをAmazon S3にバックアップし、またリストアする方法を紹介しました。
今回は、Google Cloud上にあるCVOをGoogle Cloud Storageにバックアップしたり、リストアしたりする方法についてご紹介したいと思います。
Keyword
- NetApp BlueXP
オンプレミスおよびクラウド環境におけるストレージとデータサービスにおいて、シンプルなハイブリッドマルチクラウドを統合管理・運用するためのコントロールプレーンサービスです。 - Cloud Volumes ONTAP (CVO)
VMインスタンスにONTAPを搭載し、重複排除・圧縮・階層化などの効率化機能を提供するクラウドストレージサービスです。CVOはONTAPのオンプレミスと同等の機能を持ち、クラウド上のファイルとブロックのワークロードに対応した高度なデータ管理を実現するSoftware-Defined Storageです。また、データ保護、セキュリティ、コンプライアンスにも対応しています。 - NetApp Cloud Backup
クラウドとオンプレミスの非構造化ONTAPデータ、データベース、仮想マシンの保護やアーカイブに効率的な差分ブロック格納方式のバックアップ・リストアを行うサービスです。
手順
1.BlueXPのConnecorとCVOをGoogle Cloudに作成
2.CVOのデータをGoogle Cloud Storageにバックアップ
3.Google Cloud StorageにあるバックアップをCVOにリストア
1.BlueXPのConnecorとCVOをGoogle Cloudに作成
こちらの記事、また「Google Cloud Platform上にNetApp BlueXP Connectorを作成してみた」を参照して、BlueXPのGUIから作成します。
- NetApp BlueXP Subscription
Cloud Backupを使用するためには、まずGoogle CloudからNetApp BlueXPをサブスクライブする必要があります。Edit Project ->Add Subscription
をクリックします。
ガイドに従ってContinue
をクリックします。詳細な手順はこちら「Launching a single-node system in Google Cloud」を参照できます。
Google Cloudの方に遷移し、確認した上でSUBSCRIBE
を押するとMANAGE ON PROVIDER
になります。
BlueXPに戻ってSubscription
が反映されます。
Apply
すると、Google CloudとBlueXPのGUIにActive
と表示されます。
これで、BlueXPのバックアップがサブスクライブされました。
2.CVOのデータをGoogle Cloud Storageにバックアップ
- バックアップをActivate
Backup and recovery
にアクセスし、CVOのボリュームをい選び、Activate
します。
Deactivate
を選択してSave
をクリックすると、無効に設定できます。
-
Manage Policies
から頻度と世代をカスタマイズ
デフォルトのポリシーでは、毎日ボリュームをバックアップし、各ボリュームの直近の30個のバックアップ コピーを保持します。その他に、1時間ごと、毎日、毎週、毎月、または毎年のバックアップに変更、保持するバックアップコピーの数を変更することもできます。詳細はこちら「Cloud Backup policy configuration settings」を確認します。
- CVOにmountしてテストデータを準備
こちらの方法を参考にして、BlueXPのConnectorにSSHでログインし、CVOにmountした後に検証用のデータを書き込みます。
- アドホックバックアップを実行
BlueXPのGUIからProtection->Backup and recovery->Volumes
にアクセスし、表示されているCVOのボリュームを確認し、Backup Now
をクリックしてアドホックバックアップを実行します。Job Monitoring
からキックされたバックアップジョブの詳細を確認できます。
しばらく待つと、Google Cloud Storageの「netapp-backup-xxxx」というバケットにデータがバックアップされます。
また、BlueXPのGUIにはCVOとGoogle Cloud Storageの間に矢印付きの線が表示されます。
3.Google Cloud StorageにあるバックアップをCVOにリストア
- リストア
CVOにあるテストファイルを削除し、Restores ->Restore Files or Folder
を選びます。
先程取得したSnapshotcbs-snapshot-adhoc-xxxxxx
をクリックして、ファイルを選択します。
ファイルを確認して、Restore
をクリックするとジョブが開始されます。
しばらく待つと、ジョブモニタリングにファイルがレストアされたことが表示され、mountの方でも確認できました。
注意
-
Failed to configure object storage
このようなエラーが起きた場合はこちらの最新「Service account permissions」を確認してください。
まとめ
BlueXPのGUI操作によって、Cloud Backupを使用してCloud Volumes ONTAPのデータをGoogle Cloud Storageにバックアップ・リストアできることを検証しました。
参考リンク
1.Backing up Cloud Volumes ONTAP data to Google Cloud Storage
2.Configure Private Google Access
3.Get started with Cloud Volumes ONTAP for Google Cloud in a few steps
4.NetApp Cloud Backup
5.オフラインもできる?ONTAPデータをObject Storageにバックアップとリストアを検証した
6.NetApp BlueXPを使って、Cloud Volumes ONTAPのデータをAmazon S3にバックアップ・リストアしてみた
7.Launching a single-node system in Google Cloud
8.Create a service account for data tiering and backups
9.Cloud Backup policy configuration settings
10.Service account permissions