NetApp Cloud Backupを利用してONTAPデータをStorageGRID S3 Objectにバックアップ・リストア

この記事では、下記の図の様にインターネットに接続のないアイソレート環境でONTAPデータのバックアップとリストア機能を検証してみたいと思います。

Keyword

ONTAP
NetAppが提供しているストレージOS、FAS（Fabric Attached Storage)、AFF（All-Flash FAS）に搭載され、最⼩限の処理や負荷によって最⼤限の拡張性と管理性を提供し、CIFS（SMB）、NFS、iSCSI、FC、FCoEをサポートしています。
NetApp Cloud Backup
クラウドとオンプレミスの非構造化ONTAPデータ、データベース、仮想マシンの保護、アーカイブするための、効率的な差分ブロック格納方式でONTAPデータをバックアップ・リストアするサービスです。
StorageGRID
NetAppのソフトウェア定義型オブジェクトストレージスイートであり、Amazon S3 APIをネイティブにサポートし、自動化されたライフサイクル管理などテクノロジで非構造化データを長期にわたってコスト効率よく格納、保護、保全します。

検証手順

1.ONTAP Cluster1のデータをボリューム単位でStorageGRID S3 Objectにバックアップ
2.ONTAP Cluster2にバックアップしたデータをボリューム単位でリストア
3.ONTAP Cluster2にバックアップしたデータをファイル単位でリストア

構成イメージ：

1. ONTAPデータをボリューム単位でStorageGRID S3 Objectにバックアップ

下記の図の様にオンプレミスにある二つONTAP clusterをCloud ManagerのCanvasにWorking Environmentとして追加し、それぞれONTAP Cluster BackupをEnableしてStorageGRIDをバックアップ先として設定します。今回インターネットに接続のないアイソレート環境の為、上記の図の様にONTAP オンプレミスと同じデータセンターにStorageGRIDとCloud Backupをインストールする必要があります。

Cloud Manager GUIにより、StorageGRIDをバックアップDestinationとして設定：

Activeになるまで数分かかる場合があります。ONTAP Cluster1のsvm1_videosをad-hocバックアップ実行します。

完了後S3より、バックアップを確認します。

ここまでは、下記の図の様にNetApp Cloud Manager GUI操作により、ONTAP Cluster1のsvm1_videos volumeをStorageGRID S3 Objectにバックアップしました。

2.ONTAP Cluster2にバックアップしたデータをボリューム単位でリストア

GUI Wizardにより、Source Volume(ONTAP Cluster1のsvm1_videos)とDestination(ONTAP Cluster2 svm1_videos_restore)を選択し、新しい独立のボリューム作成の形でリストアします。Job Monitoringにより、詳細を確認できます。ONTAP Cluster2にもStorageGRID credentialの設定が必要です。

ONTAP Cluster2にリストア後、ONTAP System ManagerのGUIにより、リストアのボリュームをEdit Mount PathとAdd Share し、リストア出来たボリュームsvm1_videos_restoreの中のファイルを確認します。

ここまでは、下記の図の様にGUI操作で簡単にStorageGRID S3 objectにバックアップしたONTAP Cluster1のsvm1_videosをONTAP Cluster2に新しいsvm1_videos_restoreとしてリストアしました。

3.ファイル単位でリストア

ファイル単位でのリストアもGUIにより非常にシンプルです。先程のボリュームリストアと同じ様に、Cloud Manager GUIにより、Source側のバックアップファイル、今回はStorageGRID S3 objectにバックアップしたONTAP Cluster1のsvm1_videosの中のMeet NetApp Cloud Volume.mp4ファイルを選択し、Destination側のONTAP Cluster2のsvm2_dataにリストアします。