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[スクラム] 2週間ごとのKPT、1ヶ月のCelebration Grid──スクラムチームでのふりかえり実践メモ

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はじめに

現職では、チームリードとスクラムマスターを兼任しており、1スプリント=1週間での運用を行っています。
しかし「毎週ふりかえりを行うのは少々煩雑かも」という声( ※これもふりかえりの場で出たものです ) があり、現在は 2週間に1度、2スプリントをまとめて振り返る方式にしています。

2週間に1回の実施では過去のスプリントでやったことは忘れてしまっているのでは? という懸念も出るのですが、そこは各スプリントで発生したアレコレを、スプリントボード に記録することで、過去を追跡できるようにしています。

普段は KPT を実施してます

さて、2週間に1度 のふりかえりですが、普段は KPT を実施しています。

01,ふりかえりカタログ#kpt.png

ふりかえりカタログ#KP から転載

KPT を普段使いしているのは...

非常に有名なフレームワークであり、また直感的に利用できるというの大きな理由です。

有名ということはあらためての説明が不要なくらい世に広まっていることでもあるので、 KPT やりましょうといった際に「KPTってなんですか?」という質問はほぼ発生しません。
そこの説明に時間が取られることがない、というのは一つのメリットと考えました。

もう一つ。後者の直感的に利用できる点についてですが、KPT は

  • Keep ( 継続すること )
  • Problem ( 問題・課題 )
  • Try ( 試したいこと )

を話しあいます。
こうした要素は 2週間 の期間でふりかえりを行う際に、その期間で発生した出来事を挙げていくのにとても扱いやすいと感じています。
例えば...

  • このスプリントではこうしたトラブルが発生したなぁ
  • そのトラブルが発生した原因はこうだった → Problem にかける
  • でもリカバリでやったことは今後も有効な施策だったから継続しよう → Keep にかける
  • もっと他に良い方法があるかもしれない、またブラッシュアップできるかもしれない → Try にかける

という感じです。

普段使っている感触

前項で記載のとおり、スプリントで発生した出来事をふりかえる際に、私達のチームでは非常に有効に機能しています。
KPT で出た Problem やそれに対する Try は次のスプリントで対応するべくみんなで意識して取り組んでいますし、次のふりかえりではその Try に対しての成果を確認し合う、といった運用でサイクルを回すことが出来ています。

03.ふりかえりボード#KPT.png

※ 普段のふりかえりで使用しているふりかえりボード#KPT( 自作 )

蛇足ですが...

スクラムチームによっては毎回ふりかえり手法を変えて臨むこともあるのでしょうし、それはそれでいろんな視点での意見がでて有意義なのだと思います。
が、私達のチームでは ( こだわっているわけではないですが ) KPT によるふりかえりと次スプリントでのカイゼンといったサイクルを回しています。

Celebration Grid をやってみました

普段は前傾のとおり KPT を使っているのですが、最近プロジェクトがバタついていてふりかえりを 2回 スキップしたことがありました。
で、先日 約1ヶ月 ぶりにふりかえりを行うことができたのですが、その際は Celebration Grid を使ってみました。

02.ふりかえりカタログ#CelebratonGrid.png

ふりかえりカタログ#Celebration Grid から転載

Celebration Grid を選んだ理由

ふりかえりを行う対象のスプリントが直近を含めて 5回 ほどあることで、それぞれのスプリントに対して KPT では対象が広すぎるかな、と考えたことです。
KPT では対象範囲が広すぎる、でも時系列でものごとを振り返る タイムライン もなんとなくしっくりこない。
といった感じで、良いふりかえり手法はいかな〜と探しているときに Celebration Grid を見かけました。

Celebration Grid は「失敗と成功」x「ミス、実験、プラクティス」の 6分類 で出来事や学びを共有し祝い合うフレームワークです。

1ヶ月強( 5スプリント )の期間をふりかえるにあたり、

  • 過去のスプリントの動きはスプリントボードで追える
  • 広い期間でおきた出来事に対して共有し学びを得る

上記を扱うにはちょうど良いフレームワークなのでは、と思い実施しました。

やってみての感想

6分類 という軸があるおかげで、発生した出来事を客観的に分析することにとても有効だと思いました。
また Celebration Grid では「実験×成功」「実験×失敗」「プラクティス×成功」の3つに学びが多く含まれているとされており、そこに焦点をあてて深堀りできることも良い点でした。
一方で、「ミスx失敗」からも学びがあるのでは? という意見はチームから挙がりまして、そこは確かにそうだよねという感じで「ミスx失敗」も焦点の一つとして会話のポイントに加わっていました。

04.ふりかえりボード#CelebrationGrid.png

※ 今回使用したふりかえりボード#CelebrationGrid( 自作 )

所感

定期的なふりかえりにはKPTが有効であり、対象期間が1ヶ月以上とやや長めの場合には、Celebration Gridのように 分析軸がある形式 が特に有効だと感じました。
スプリント中に発生した出来事を短時間で整理し、次のスプリントでの改善( Kaizen )につなげやすい点が魅力です。

KPT
スプリント中に発生した問題・課題に対するふりかえりがコンパクトに行え、次のスプリントでカイゼンにすぐに着手する、といった運用がしやすい。

Celebration Grid
中・長期的な期間で発生した出来事に対して 6分類 という軸にそって客観的な分析ができる。そのおかげで、チームとして取り組む課題を深堀りしやすい。

というのが、両者に対しての所感です。

謝辞

ふりかえりカタログを作成してくださった @viva_tweet_x(一樹 森) さまに感謝申し上げます。
ふりかえり手法を考える際はいつもカタログに助けられております。本当にありがとうございます。

参考

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