基本的な使い方
Terraformの主要なファイルは、以下の3つです。
1. main.tf
Terraformのコードが記述される主要なファイルです。このファイルには、リソースの定義や変数の設定などが含まれます。main.tfファイルを使用して、Terraformが管理するインフラストラクチャを定義します。
2. variables.tf
変数を定義するためのファイルです。このファイルには、Terraformコード内で使用する変数の名前、型、既定値などが定義されています。変数を使用することで、Terraformコードを柔軟にすることができます。たとえば、同じコードを異なる環境で使用する場合、変数を使用して環境ごとの値を指定することができます。
3. terraform.tfvars
変数の値を設定するためのファイルです。このファイルには、Terraformコード内で定義された変数の値を指定します。terraform.tfvarsファイルを使用することで、変数の値を直接指定することができます。また、terraform.tfvarsファイルは、.tfファイルと同じディレクトリに配置することで、Terraformが自動的に読み込みます。
main.tf
Terraformのコードを記述するファイルです。ここでは、リソース、プロバイダー、変数などが定義されます。
variables.tf: Terraformの変数を定義するファイルです。変数には、アクセスキー、シークレットキーなどの機密情報が含まれることがあります。変数は、main.tfで使用される値を定義するために使用されます。
terraform.tfvars: Terraform変数の値を設定するファイルです。このファイルに値を定義することで、変数の値をmain.tfに渡すことができます。
main.tfファイルの記載方法(基本)
required_version、required_providers、およびproviderブロックを使用することにより、
Terraformコードを実行するために必要なTerraformバージョンとプロバイダーを指定できます。
1.required_version
required_versionブロックは、実行に必要なTerraformバージョンを指定します。Terraformが提供するリソースや機能はバージョンごとに異なるため、必要なバージョンを指定することで、バージョンの不一致による問題を回避することができます。
terraform {
required_version = ">= 0.14.0"
}
この例では、Terraformのバージョンが0.14.0以上である必要があります。
2.required_providers
required_providersブロックは、使用するプロバイダーを指定します。プロバイダーは、Terraformがリソースを作成、更新、削除するために使用するAPIを提供します。required_providersブロックを使用することで、Terraformは指定されたバージョンのプロバイダーが存在することを確認し、必要な場合には自動的にダウンロードします。
terraform {
required_providers {
aws = {
source = "hashicorp/aws"
version = ">= 3.0.0"
}
}
}
この例では、AWSプロバイダーのバージョン3.0.0以上が必要であり、hashicorp/awsから提供されます。
3.provider
providerブロックは、使用するプロバイダーを定義します。required_providersとは異なり、providerブロックはTerraformが使用するプロバイダーを明示的に指定します。複数のプロバイダーを使用する場合、providerブロックを複数定義することができます。
provider "aws" {
region = "us-west-2"
}
この例では、AWSプロバイダーを使用し、リージョンをus-west-2に設定しています。
これらのブロックを使用することで、Terraformは必要なバージョンのTerraformを使用し、必要なバージョンのプロバイダーを使用して、リソースの作成、更新、削除を行うことができます。
AWSプロバイダを設定し、aws_instanceリソースを定義する例
terraform {
required_version = ">= 0.14.0"
required_providers {
aws = {
source = "hashicorp/aws"
version = ">= 3.0.0"
}
}
}
provider "aws" {
region = var.region
}
resource "aws_instance" "example" {
ami = var.ami_id
instance_type = var.instance_type
}
この例では、main.tfにaws_instanceリソースを定義し、variables.tfにregion、ami_id、instance_typeの3つの変数を定義しています。そして、terraform.tfvarsで定義した値をこれらの変数に渡しています。また、required_version、required_providers、providerブロックを使用して、使用するTerraformバージョンとプロバイダーを指定しています。
variables.tfは、Terraformの変数を定義するためのファイルです。このファイルで定義した変数は、main.tfで使用することができます。以下は、variables.tfでregion、ami_id、instance_typeの3つの変数を定義した例です。
variable "region" {
type = string
description = "The AWS region in which to launch the instance."
}
variable "ami_id" {
type = string
description = "The ID of the Amazon Machine Image (AMI) to use for the instance."
}
variable "instance_type" {
type = string
description = "The instance type to use for the instance."
}
これらの変数にはそれぞれ、typeとdescriptionが設定されています。typeは変数の型を指定し、descriptionは変数の説明を記述するために使用されます。
terraform.tfvarsは、変数の実際の値を設定するためのファイルです。このファイルに値を定義することで、main.tfに渡すことができます。以下は、terraform.tfvarsでregion、ami_id、instance_typeの3つの変数に値を渡す例です。
region = "us-west-2"
ami_id = "ami-0123456789abcdef"
instance_type = "t2.micro"
この例では、regionには"us-west-2"、ami_idには"ami-0123456789abcdef"、instance_typeには"t2.micro"という値が渡されます。これらの値は、main.tfで使用される変数の値として参照されます。
Terraformで使用される変数は、環境変数、変数ファイル、コマンドライン引数のいずれかで定義できます。
Terraformでは、以下の方法で変数を渡すことができます。
環境変数
環境変数を使用して、Terraformの変数を渡すことができます。以下は、環境変数を使用してTerraform変数を設定する例です。
$ export TF_VAR_region=us-west-1
$ terraform apply
上記の例では、TF_VAR_region
という環境変数を使用して、region
という名前のTerraform変数を設定しています。
変数ファイル
変数をファイルに保存して、Terraformに渡すこともできます。以下は、変数ファイルを使用してTerraform変数を設定する例です。
# vars.tfvars
region = "us-west-1"
instance_type = "t2.micro"
$ terraform apply -var-file=vars.tfvars
上記の例では、vars.tfvars
という名前のファイルに、Terraformの変数を設定しています。-var-file
オプションを使用して、Terraformに変数ファイルを渡します。
コマンド引数
Terraformコマンドの引数として、直接変数を渡すこともできます。以下は、コマンド引数を使用してTerraform変数を設定する例です。
$ terraform apply -var region=us-west-1
上記の例では、-var
オプションを使用して、region
という名前のTerraform変数を設定しています。
これらの方法を組み合わせて、複数の変数を渡すこともできます。ただし、環境変数、変数ファイル、およびコマンド引数で同じ変数を設定すると、コマンド引数が優先されます。
terraform consoleとは?
terraform console は、Terraformコードの評価や変数の値をテストするために使用される補助ツールです。コマンドラインインターフェース(CLI)を介して利用できます。
terraform console コマンドを実行すると、Terraformが読み込むすべてのモジュール、リソース、および変数が利用可能になります。この環境で、Terraformの組み込み関数や自分で定義した関数を使って、評価を行うことができます。
例えば、以下のようなTerraformコードがあるとします。
variable "region" {
default = "us-west-2"
}
output "instance_type" {
value = "t2.micro"
}
このコードを terraform console で評価すると、以下のようになります。
> var.region
"us-west-2"
> output.instance_type
"t2.micro"
このように、Terraformコードの評価を行うことで、様々な変数の値をテストすることができます。また、リソースやデータソースの定義や、Terraformの組み込み関数の動作を評価することもできます。terraform console は、Terraformコードの開発やテストに役立つ強力なツールです。
TerraformのtfstateファイルからインスタンスのIDを取得する
- Terraformのtfstateファイルをテキストエディタで開きます。
- 検索機能を使用して、インスタンスのIDを含むリソースのセクションを見つけます。例えば、AWSのEC2インスタンスの場合、"aws_instance"リソースが該当します。
- 該当する"aws_instance"リソースのセクション内で、"id"というフィールドがあることを確認します。このフィールドには、インスタンスのIDが格納されています。
- インスタンスのIDをコピーして、必要に応じて別の場所で使用することができます。
例えば、以下のようなtfstateファイルの"aws_instance"リソースセクションを見ることができます。
"aws_instance": { "instance-1": { "type": "aws_instance", "depends_on": [],
"primary": { "id": "i-0123456789abcdef",
"attributes": { "ami": "ami-0123456789abcdef",
"instance_type": "t2.micro", ... } } } }
上記の例では、"id"フィールドにインスタンスのID "i-0123456789abcdef" が格納されています。
※tfstateファイルはTerraformによって生成され、直接変更しないようにしてください。tfstateファイルを変更すると、Terraformが正しく機能しなくなる可能性があります。
AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(1/10)
https://qiita.com/kimuni-i/items/ffde2f8df96fe5d9513f
AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(3/10)
https://qiita.com/kimuni-i/items/4d2f90506eb2dd4ee702
AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(4/10)
https://qiita.com/kimuni-i/items/b97089a820cc06ed2d9c
AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(5/10)
https://qiita.com/kimuni-i/items/11efb60b9a731d212211
AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(6/10)
https://qiita.com/kimuni-i/items/943daf8f4e80af12b70e
AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(7/10)
https://qiita.com/kimuni-i/items/b2cc6e1e4b5d5c1a92cb
AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(8/10)
https://qiita.com/kimuni-i/items/2934372c385ba0561425
AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(9/10)
https://qiita.com/kimuni-i/items/edbdc88f0bca9c0354d2
AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(10/10)
https://qiita.com/kimuni-i/items/2f900d792c38ad93979c