モジュールを利用する方法
目次
1.モジュール化する方法
2.EC2インスタンスのAMIをモジュール化する方法
3.S3をモジュール化する方法
1.モジュール化する方法
1.モジュールの作成
モジュールを作成します。モジュールを作成するためには、
以下のような構成のディレクトリを作成する必要があります。
module-name/
├── main.tf
├── variables.tf
├── outputs.tf
main.tf ファイルには、リソースの定義が含まれます。 variables.tf ファイルには、入力変数が定義されます。outputs.tf ファイルには、出力変数が定義されます。
2.モジュールの呼び出し
次に、作成したモジュールを呼び出します。呼び出しには、以下のようなコードを記述します。
module "module-name" {
source = "./module-name"
variable1 = "value1"
variable2 = "value2"
}
source パラメータには、モジュールのパスを指定します。上記の例では、ローカルの ./module-name ディレクトリにあるモジュールを呼び出しています。
呼び出し時には、入力変数に値を指定する必要があります。上記の例では、 variable1 と variable2 にそれぞれ値を指定しています。
3.モジュールの出力の利用
モジュールから出力変数を利用するには、以下のようなコードを記述します。
output "output1" {
value = module.module-name.output1
}
value パラメータには、出力変数の値を指定します。上記の例では、 module.module-name.output1 という形式でモジュールから出力された output1 変数を参照しています。
モジュールを使うことで、リソースの再利用性を高めることができ、コードの保守性を向上させることができます。
2.EC2インスタンスのAMIをモジュール化する方法
AMIをモジュール化することで、コードの再利用性を高め、共通のAMIを使用する複数のEC2インスタンスを作成することができます。以下は、TerraformでEC2インスタンスのAMIをモジュール化する方法の例です。
1.AMIを選択するためのモジュールを作成します。例えば、ami-selectorという名前のモジュールを作成します。
# ami-selector module
variable "ami_name" {}
data "aws_ami" "selected" {
most_recent = true
filter {
name = "name"
values = [var.ami_name]
}
}
output "ami_id" {
value = data.aws_ami.selected.id
}
上記のコードでは、ami-selectorモジュールを作成し、variableでAMIの名前を受け取り、dataブロックで該当するAMIを検索し、outputでAMI IDを出力しています。
次に、EC2インスタンスを作成するためのコードで、上記で作成したami-selectorモジュールを使用します。
# main.tf
module "my_instance" {
source = "./modules/ec2-instance"
ami_id = module.ami_selector.ami_id
instance_type = "t2.micro"
# 他の必要な引数をここに追加
}
上記のコードでは、moduleブロックでami-selectorモジュールを呼び出し、ami_idを引数として渡しています。
最後に、上記のコードで使用するec2-instanceモジュール内で、EC2インスタンスを作成するコードを書きます。AMI IDの代わりに、ami-selectorモジュールで出力されたAMI IDを使用します。
このようにして、AMIをモジュール化することで、コードの再利用性を高め、共通のAMIを使用する複数のEC2インスタンスを作成することができます。
TerraformでRDSインスタンスを作成する場合
-
variables.tf
ファイルを作成し、モジュールで使用する変数を定義する。例えば、以下のようになります。
variable "rds_name" {
type = string
description = "The name of the RDS instance."
# RDSインスタンスの名前
}
variable "rds_engine" {
type = string
description = "The database engine for the RDS instance."
# RDSインスタンスのデータベースエンジン
}
variable "rds_engine_version" {
type = string
description = "The version of the database engine."
# データベースエンジンのバージョン
}
variable "rds_instance_class" {
type = string
description = "The instance class for the RDS instance."
# RDSインスタンスのインスタンスクラス
}
variable "rds_username" {
type = string
description = "The username for the RDS instance."
# RDSインスタンスのユーザー名
}
variable "rds_password" {
type = string
description = "The password for the RDS instance."
# RDSインスタンスのパスワード
}
variable "rds_subnet_ids" {
type = list(string)
description = "The list of subnet IDs where the RDS instance will be deployed."
# RDSインスタンスを展開するサブネットのIDリスト
}
-
main.tf
ファイルに、aws_db_subnet_group
とaws_db_instance
リソースを定義する。例えば、以下のようになります。
provider "aws" {
region = "us-west-2"
}
resource "aws_db_subnet_group" "rds_subnet_group" {
name = "rds-subnet-group" # RDSサブネットグループの名前
subnet_ids = var.rds_subnet_ids # 使用するサブネットのIDリスト
tags = {
Name = "rds-subnet-group" # タグの名前
}
}
resource "aws_db_instance" "rds_instance" {
identifier = var.rds_name # RDSインスタンスの識別子
engine = var.rds_engine # 使用するデータベースエンジン
engine_version = var.rds_engine_version # 使用するデータベースエンジンのバージョン
instance_class = var.rds_instance_class # インスタンスタイプ
allocated_storage = 20 # 割り当てられるストレージのサイズ
storage_type = "gp2" # ストレージのタイプ
username = var.rds_username # RDSインスタンスのユーザー名
password = var.rds_password # RDSインスタンスのパスワード
db_subnet_group_name = aws_db_subnet_group.rds_subnet_group.name # 使用するRDSサブネットグループの名前
tags = {
Name = var.rds_name # インスタンスのタグの名前
}
}
- モジュールのディレクトリを作成し、
variables.tf
とmain.tf
ファイルを配置する。例えば、以下のようになります。
modules/
└── rds-instance
├── variables.tf
└── main.tf
- モジュールを呼び出す
main.tf
ファイルを作成する。例えば、以下のようになります。
provider "aws" {
region = "us-west-2"
}
module "rds" {
source = "./modules/rds-instance"
rds_name = "my-rds-instance" # RDSインスタンスの名前
rds_engine = "mysql" # RDSインスタンスのデータベースエンジン
rds_engine_version = "8.0" # データベースエンジンのバージョン
rds_instance_class = "db.t2.micro" # RDSインスタンスのインスタンスクラス
rds_username = "myuser" # RDSインスタンスのユーザー名
rds_password = "mypassword" # RDSインスタンスのパスワード
rds_subnet_ids = var.rds_subnet_ids # RDSインスタンスを展開するサブネットのIDリスト
}
-
terraform apply
を実行し、RDSインスタンスを作成する。
上記の手順で RDSインスタンス をモジュール化することができます。これにより、同じ構成の RDSインスタンス を複数回作成する際に、コードの再利用性が高くなり、管理が容易になります。
3.S3をモジュール化する方法
TerraformでAWS S3をモジュール化するには、以下の手順に従います。
TerraformでAWS S3をモジュール化する場合は、以下の手順に従ってください。
- モジュールのディレクトリを作成
モジュールを作成するために、ディレクトリを作成します。この例では、s3_module
という名前のディレクトリを作成します。
- モジュールの変数を定義
variables.tf
ファイルを作成して、モジュールで使用する変数を定義します。この例では、S3バケットの名前を指定するbucket_name
変数を定義しています。
variable "bucket_name" {
type = string
description = "The name of the S3 bucket"
}
- モジュールの設定を定義
main.tf
ファイルを作成して、モジュールの設定を定義します。この例では、S3バケットを作成し、バケットポリシーを設定しています。
resource "aws_s3_bucket" "s3_bucket" {
bucket = var.bucket_name
policy = jsonencode({
Version = "2012-10-17"
Statement = [
{
Sid = "Allow public read access"
Effect = "Allow"
Principal = "*"
Action = [
"s3:GetObject"
]
Resource = [
"${aws_s3_bucket.s3_bucket.arn}/*"
]
}
]
})
}
- モジュールの出力を定義
outputs.tf
ファイルを作成して、モジュールの出力を定義します。この例では、S3バケットのARNを出力しています。
output "bucket_arn" {
value = aws_s3_bucket.s3_bucket.arn
}
- モジュールを呼び出す
モジュールを呼び出すために、Terraformコード内で以下のようにmodule
ブロックを使用します。
module "s3" {
source = "./s3_module"
bucket_name = "my-bucket"
}
resource "aws_s3_bucket_object" "object" {
bucket = module.s3.bucket_arn
key = "example-object"
source = "/path/to/local/file"
}
上記の例では、module
ブロックを使用してs3
モジュールを呼び出し、bucket_name
変数にmy-bucket
を設定しています。また、S3バケットにオブジェクトをアップロードするために、s3
モジュールから出力されたbucket_arn
をaws_s3_bucket_object
リソースで使用しています。
以上の手順に従うことで、TerraformでAWS S3をモジュール化することができます。
Terraformにおけるdataブロック
S3のTerraformモジュールで、dataブロックを使用すると、既存のS3バケットの情報を取得して、その情報を変数として使用できます。
以下は、S3バケットのリージョン、ARN、およびバケット名を取得する例です。
data "aws_s3_bucket" "example" {
bucket = "example-bucket"
}
output "bucket_region" {
value = data.aws_s3_bucket.example.region
}
output "bucket_arn" {
value = data.aws_s3_bucket.example.arn
}
output "bucket_name" {
value = data.aws_s3_bucket.example.id
}
この例では、data
ブロックで、aws_s3_bucket
データソースを定義し、example-bucket
を参照しています。次に、output
ブロックで、バケットのリージョン、ARN、およびバケット名を定義しています。
これらの出力は、別のTerraformモジュールやリソースで参照できます。たとえば、EC2インスタンスを作成するモジュールで、このS3バケットのARNを使用して、EC2インスタンスにアクセス許可を付与できます。
AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(1/10)
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AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(2/10)
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AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(3/10)
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AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(4/10)
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AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(5/10)
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AWSで、Terraformを利用する方法をまとめてみた(9/10)
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