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プレッシャーに挑む【心理的安全性】

Last updated at Posted at 2023-02-20

システム開発では、コミュニケーションが必要だと思います。
ストレスや緊張によって、相手の意図を見誤ることがあります。

それがきっかけで、メンバーが対立する事があります。非常に恐ろしい事です。
会社には、何のメリットもありません。

1).システム開発の課題

【課題】
システム開発の際、何をすれば良いのか?迷う事はありませんか?

例えば、AWSの案件を取り仕切る事になったとします。
プレッシャーは、多岐にわたります。

①内部のメンバーに状況を説明し、情報を整理し、資料を作成する必要があります。
自分のチームのメンバーは、オンプレの知識はあるが、AWSの知識が浅く、教えながらプロジェクトを進める必要があるのかも知れません。メンバーの頭数が少なく、メンバーを追加するため、社内に説明する資料を作成する必要があるのかも知れません。

②顧客に対して、まとめた資料を展開しなければならないと思います。
お客様にはお客様の上司がいて、社内へ不都合な内容を説明しなければならないのかもしれません。それも、配慮しなければ、プロジェクトを進める事が出来ません。または、顧客の窓口の方が気難しい人かも知れません。怒らせないように、不必要な情報を敢えて伝えるタイミングを後回しにする必要があるのかもしれません。

どれも大変なプレッシャーです。

①ツールと②ノウハウなしに、
システム開発を進める事ができるのでしょうか?

①ツールとしては、
技術分野を俯瞰するツールが必要だと思います。

AWSでは、多数のサービスや機能が提供されています。数が多すぎて、整理するのが、難しいので、構築する際に、Well-Architectedフレームワークを使用することが推奨されています。

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チームメンバーが意見を述べたり、アイデアを出したりすることを奨励し、批判的思考を促進することで、チームの創造性や問題解決力を高めることができます。

②ノウハウとして、
心理的安全性が必要だと思います。

心理的安全性(Psychological Safety)は、個人が自分の考えや感情を自由に表現し、失敗や批判に対しても恐れずにチャレンジできる環境において、他者から尊重されると感じることができる状態です。以下に、心理的な安全性についてより詳しく3つ説明します。

■チームの生産性向上
心理的な安全性が高い環境では、個人が自分の考えやアイデアを自由に発言でき、チーム全体で新しいアイデアや創造的な解決策を生み出すことができます。また、チームメンバーが互いにサポートし合い、失敗を恐れずに挑戦できるため、プロジェクトに対するコミットメントやエンゲージメントが高まり、生産性が向上することが期待されます。

■イノベーションの促進
心理的な安全性が高い環境では、新しいアイデアや革新的な取り組みに対しても積極的に取り組むことができます。チームメンバーが自分のアイデアを共有し、受け止められる環境があることで、新しいアイデアやビジネスモデルの提案が増え、イノベーションを促進することができます。

■ストレスや不安の軽減
心理的な安全性が高い環境では、個人が自分自身であり、自分の感情や意見を自由に表現できるため、ストレスや不安が軽減されます。また、批判や失敗に対する恐れがないため、個人の自尊心やメンタルヘルスにも良い影響を与えることが期待されます。このように、心理的な安全性は、個人のメンタルヘルスをサポートすることにもつながります。

2).心理的安全性を確保することができない理由

ただ、考えてみて下さい。
心理的安全性を確保するのはそんなに簡単なことなのでしょうか?
人は、なぜ、心理的安全性を容易に確保することをできないのでしょうか?

心理的安全性を確保することができない理由は、複数あります。

■社会的圧力
個人は、社会的な圧力や恐れによって、自分自身や自分の考えを表明することをためらうことがあります。これにより、人々は心理的安全性を犠牲にして、グループ内での自分自身の地位や立場を保つことを優先する場合があります。

■リスク回避
個人は、リスク回避の傾向があるため、自分自身や組織の利益を損なう可能性のある意見や行動を回避する傾向があります。このため、個人は時に心理的安全性を犠牲にして、リスクを回避することを優先することがあります。

■前例の欠如
心理的安全性は、グループ内での自由なコミュニケーションを促進する文化的な要素であるため、それを促進するための前例が不足している場合、個人は自信を持って自分自身を表現することができません。

■非建設的な反応
個人が感じる非建設的な反応(批判的なコメントや非難など)が、個人の心理的安全性を脅かすことがあります。これにより、個人は自分自身を表現することをためらうようになります。

以上のような理由から、個人が心理的安全性を確保することができない場合があります。したがって、心理的安全性を確保するためには、オープンなコミュニケーション、ポジティブなフィードバック、前例の設定、批判的な反応の回避など、積極的な取り組みが必要となります。

3).心理的安全性のアーキテクチャ

心理的安全性を促進するためには、以下のアーキテクチャが有効であるとされています。

■ポジティブなフィードバック
個人に対するポジティブなフィードバックは、彼らが自信を持って自分自身を表現することを促進します。組織内のフィードバック文化を改善することで、個人が安心して自分自身を表現できる環境を作ることができます。

■評価基準の透明性
評価基準が透明であることは、個人にとって公平性を感じ、彼らが自信を持って自分自身を表現することを促進します。このため、評価基準の透明性を確保することが重要です。

■コミュニケーションのオープンさ
コミュニケーションのオープンさを確保することで、個人が自分自身を表現する機会を得ることができます。組織内でのオープンなコミュニケーションを促進することで、個人が自分自身を表現することをためらわない環境を作ることができます。

■規範の設定
組織内での行動規範の設定は、個人が自分自身を表現することを促進するための重要な役割を果たします。明確な規範があることで、個人が自分自身を表現することが許容されているという感覚を与え、心理的安全性を促進することができます。

■前例の設定
過去の成功例を共有することで、個人が自信を持って自分自身を表現することを促進することができます。前例を設定することで、個人が自分自身を表現することが可能であるという自信を持つことができます。

以上のように、心理的安全性を促進するためには、組織内でのポジティブなフィードバック、評価基準の透明性、コミュニケーションのオープンさ、規範の設定、前例の設定などのアーキテクチャが重要です。

4).心理的安全性に貢献する方法

以下は、一般的な人が心理的安全性に貢献する方法の例です。

■コミュニケーションを促進する
心理的安全性を高めるためには、積極的にコミュニケーションを行うことが重要です。他の人との会話や対話を積極的に行い、自分自身が相手に対してオープンであることを示すことが大切です。

■相手の意見に耳を傾ける
心理的安全性を高めるためには、相手の意見や考えに対して真剣に耳を傾けることが必要です。自分自身が相手に対してオープンであることを示し、相手が自分自身を表現できるように支援することが大切です。

■フィードバックを与える
相手にフィードバックを与えることは、心理的安全性を高める上でも重要です。ただし、フィードバックは相手が受け入れることができるような形で提供することが必要です。具体的かつ建設的なフィードバックを提供することで、相手の成長や発展を促すことができます。
自己開示を行う:自分自身が感じていることや考えていることを積極的に他の人と共有することは、心理的安全性を高める上でも有効です。自分自身がオープンであることを示すことで、他の人も自分自身を表現しやすくなります。

■信頼関係を構築する
信頼関係を構築することは、心理的安全性を高める上でも重要です。他の人との信頼関係を築くことで、自分自身が表現したいことを自由に話しやすくなります。
これらの方法を実践することによって、一般的な人でも心理的安全性を高めることができます。

5).心理的安全性の力学

ここで身近な例に、心理的安全性の力学を考えてみたいと思います。

人は、モテないよりモテる方が生き生きと生きていくことができるような気がします。
では、モテる人にとって、心理的安全性がどのように貢献しているのでしょうか。

モテる人が心理的安全性を利用する方法は、以下のようなものがあります。

■自分自身を受け入れ、他人も受け入れる
モテる人は、自分自身を肯定的に受け入れ、他人も同じように受け入れることができます。これにより、他人との間に自然な心理的安全性が生まれます。

■相手の感情に共感する
モテる人は、相手の感情に共感し、受け止めることができます。これにより、相手が安心して自分の感情を表現できるようになり、心理的安全性が高まります。

■信頼を築く
モテる人は、自分自身に対しても他人に対しても信頼を築くことができます。信頼があると、人々は自分の感情や考えを自由に表現することができ、心理的安全性が高まります。

■ポジティブな言葉を使う
モテる人は、相手に対してポジティブな言葉を使うことができます。これにより、相手が自分自身を肯定的に受け止めることができ、心理的安全性が高まります。

■開かれた態度を持つ
モテる人は、開かれた態度を持っています。つまり、相手の意見や感情に対してオープンマインドであり、受け入れる態度を持っていることが多いです。これにより、相手が自分自身を自由に表現でき、心理的安全性が高まります。

これらは仕事においても役立つと思います。
ぜひお気軽に試してみてください。

バックナンバー
何故、率直な発言が出来ないのか?【心理的安全性シリーズ 1/3】
https://qiita.com/kimuni-i/items/7047c79714ac97ce0ed2
組織の力学【心理的安全性シリーズ 2/3】
https://qiita.com/kimuni-i/items/8d4268442ba2d21d8af4
ダイバーシティーインクルージョンとは?【心理的安全性シリーズ 3/3】
https://qiita.com/kimuni-i/items/c84777691aaf06e20461

補足). 心理的安全性を実践しているリーダー

■Sundar Pichai(サンダー・ピチャイ)
GoogleのCEOであるサンダー・ピチャイ氏は、心理的安全性を非常に重視しています。彼はチームメンバーに対して、リスクを取ることや失敗をすることを許容する文化を作り出すことを目指しています。また、彼は自身のミスを公に認め、他のメンバーも同じようにミスを認めることを促しています。

■Ed Catmull(エド・キャットマル)
Pixarの共同設立者であるエド・キャットマル氏は、心理的安全性を非常に重視しています。彼はチームメンバーに対して、自分自身を表現することを奨励し、失敗から学ぶことを許容する文化を作り出しました。また、彼は定期的にフィードバックを与え、メンバーが自分自身を成長させることを支援しています。

■Amy Edmondson(エイミー・エドモンドソン)
Harvard Business Schoolの教授であるエイミー・エドモンドソン氏は、心理的安全性の研究を専門としています。彼女はチームメンバーに対して、自分自身を表現することを許容し、メンバーが自己効力感を高めることを奨励しています。また、彼女はチーム内でのフィードバックの重要性を強調し、フィードバックを与えることによってチームが成長することを促しています。
以上のように、心理的安全性を実践しているリーダーとして、GoogleのCEOであるサンダー・ピチャイ氏、Pixarの共同設立者であるエド・キャットマル氏、Harvard Business Schoolの教授であるエイミー・エドモンドソン氏などが挙げられます。

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