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Kiro CLI v3.0.0がやってくる!

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Last updated at Posted at 2026-06-21

はじめに

本記事では、Kiro CLI v2.8.0 で先行公開された Kiro CLI v3(Early Access)の仕様駆動開発(Spec-driven development)を紹介します。この機能は kiro-cli --v3 で先行的に試せます(正式版の v3.0.0は近日リリース予定)。

2025年11月17日のv1.19.7を最後にAmazon Q Developer CLI(以降Q Dev CLIと略す)の開発が終了し、その翌日(11月18日)にKiro CLI(初回リリース v1.20.0)として公式発表されました。その後2026年4月13日にv2.0.0がリリースされました。

しかしv2.0.0でもKiro(IDE版)に実装されている仕様駆動開発には未対応でした。

Kiro CLI v3.0.0について

v3.0.0は単一機能の追加ではなく、エージェント実行基盤(エンジン)の刷新+仕様駆動開発(Spec-driven development)の導入という「開発パラダイムの更新」です。

本記事では「仕様駆動開発」にフォーカスしてエージェント実行基盤の刷新については触れません。こちらはv3.0.0がリリース後に別途記事を書く予定です。

仕様駆動開発とは

仕様駆動開発(Spec-driven development) は、いきなりコードを書く“Vibeコーディング”の対比語として広まった言葉だと思います。眼鏡ができた後に『裸眼』という言葉ができたのと同じです。

仕様駆動開発はウォーターフォール的に「要件 → 設計 → タスク」順に固めるてから実装する進め方です。Kiro CLI v3(Early Access)には、この進め方を担う組み込みの Spec agent が用意されています。

ねらいは「計画してから実行する(plan-then-execute)」ことです。あいまいな指示で AI に丸投げするのではなく、

  • 何を作るか(要件)
  • どう作るか(設計)
  • どの順で作るか(タスク)

を文書として残し、合意してから実装に入ります。生成物はすべてファイルとして残るため、レビュー・編集・追跡ができます。

ワークフロー(3 フェーズ+実行)と生成ファイル

Spec agent のワークフローは 要件・設計・タスクの 3 フェーズで計画を固め、その後 Execution(実行) へ進みます。ファイルを生成するのはこの 3 フェーズで、各フェーズが .kiro/specs/<name>/ に 1 つずつ生成します(公式 IDE specs「Three-Phase Workflow」、CLI specs「Each phase produces a file」)。Execution はフェーズではなく実行段階で、ファイルを新規生成せず、上記 3 ファイルを更新しながら進みます。フェーズの区切りでユーザーが内容を編集できます。

ステップ 内容 生成ファイル
Requirements(フェーズ 1・要件) 受入基準を含む要件を定義 .kiro/specs/<name>/requirements.md
Design(フェーズ 2・設計) アーキテクチャ・設計を記述 .kiro/specs/<name>/design.md
Tasks(フェーズ 3・タスク) 依存関係を追跡した順序付き実装計画 .kiro/specs/<name>/tasks.md
Execution(実行段階・※フェーズではない) タスクを逐次実行し、各ステップ間で検証 (新規生成なし。上記ファイルを更新しながら進行)

CLI での使い方(/spec コマンド)

# V3 エンジンで起動
kiro-cli --v3

# spec の一覧・選択
> /spec

# 新規 spec を作成(要件定義から開始)
> /spec new add-user-auth

# 既存 spec を再開
> /spec add-user-auth

# タスクを自律実行(逐次・各タスク間で検証)
> /spec run add-user-auth
  • /spec: 既存 spec の一覧・選択
  • /spec new <name>: 新規作成。要件定義フェーズから始まります
  • /spec <name>: 既存 spec を再開
  • /spec run <name>: タスクを逐次(sequentially)実行し、各タスクの間で検証

💡 CLI は逐次実行: 公式 CLI specs は /spec run を「tasks run sequentially with verification between steps(各ステップ間で検証しながら逐次実行)」と記載しています。IDE 版の「Run all Tasks」による並列 wave 実行とは異なります。


Kiro IDE 版との比較(仕様駆動開発)

  • コアは同じ: 要件 / 設計 / タスクの 3 ファイル、3 フェーズ、.kiro/specs/ の共有は IDE も CLI も同様。CLI で始めて IDE で続ける、といった相互運用ができます
  • IDE が優位な点: タスクの並列 wave 実行、視覚的なタスク実行 UI、GUI でのウィザード操作・図のレンダリング
  • CLI ならでは: ターミナル統合(既存の CLI ワークフロー・シェルとの親和)。ただし v3 はオプトインの Early Access で、非 TUI の classic モードは非対応

比較表(一次情報で確認できた比較)

観点 Kiro IDE Kiro CLI (v3) 分類 出典
仕様駆動開発(要件 / 設計 / タスクの 3 ファイル・3 フェーズ) 同様 IDE specs / CLI specs
.kiro/specs/ の共有・ポータビリティ(相互継続・同一フォーマット) 同様 CLI specs「shared across all Kiro surfaces」
Spec タイプ(Feature / Bug / Quick) 同様(Quick Plan ≈ Quick Spec) IDE specs / CLI specs
統一エンジン(改善が全サーフェスへ同時反映) 同様 v3 docs「single engine for all surfaces」
タスクの並列 wave 実行(依存グラフで wave 単位に同時実行) ❌(/spec run逐次 IDE が優位 IDE specs「Run all Tasks」/ CLI specs「sequentially」
視覚的なタスク実行 UI(リアルタイム状態表示) ➖(ターミナルの進捗ストリーム表示) IDE が優位(UI 様式差) IDE specs / CLI specs
GUI での Spec 作成・図のレンダリング(Kiro ペインの +、sequence diagram) ➖(/spec コマンド) IDE が優位(操作様式差) IDE specs / CLI specs
ワークフロー変種の明示選択(Requirements-First / Design-First) ✅(GUI で選択) ➖(CLI specs に明示選択の記載なし) IDE に記載あり IDE feature-specs / CLI specs

凡例:✅=可能 / ❌=不可(出典あり) / ➖=非該当・様式が異なる。

※「Spec タイプ」の補足: IDE specs は形式上 Feature Specs / Bugfix Specs の 2 タイプとし、Quick Plan は session type picker のモードとして提示します(公式 IDE specs / Quick Plan)。CLI は Build a Feature / Fix a Bug / Quick Spec の 3 種。session picker 上はいずれも 3 つ並ぶため本表では「同様」と分類しています。

猫でもわかるKiro-CLIアップデート情報

Q Dev CLIの頃から個人でまとめていたGitHubサイトです。Kiro-CLIになっても継続しています。今回の記事内容の詳細はこちらを参照してください。

おわりに

Kiro CLIもv3.0.0で仕様駆動開発に対応することで本当の意味でKiro CLIになると感じています。私がKiro(IDE版)で初めて仕様駆動開発を試したときの驚きは忘れられません。それをより多くの人が手軽に体験できる環境が整います。

Kiro CLI推し&Kiro CLI芸人としては、v3.0.0を機にKiro CLIを使ってみようと思う人が増えると嬉しいです。

【猫でもわかるQ CLI・Kiro CLIシリーズ一覧】

# タイトル
1 猫でもわかるQ Developer CLI(CDK開発編)+ちょっとだけKiro
2 猫でもわかるQ Developer CLI解体新書
3 猫でもわかるQ Developer CLI(できる子編)
4 猫でもわかるKiro CLI(セキュリティ編)
5 猫でもわかるKiro CLI(AI駆動開発への道編)
6 猫でもわかるKiro CLI(CDKコーディング編)
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