はじめに
本記事では、2025年7月末にまとめた業務(社内投資案件)におけるAmazon Q Developer CLI(以下、Q CLIと略す)を用いた仕様駆動型開発もどきの結果を紹介します。
最近Kiroがリリースされ仕様駆動開発に注目が集まっているとおもいます。2025年7月末時点で、Kiroがあと3週間早くリリースされていれば、要件や仕様定義がより楽に行えたと感じています。
資料補足
7/28版(JAWS-UG AI/ML)時点ではまだ開発中での発表だったため、本記事では7/30版の発表資料ベースについて紹介させていただきます。
関連Qiita記事
本記事に前段としてQ CLIでVibe Codingした時の記事も読んで頂けると幸いです。
発表履歴
初回:7/28版(LT枠:10分)
2回目:7/31版(LT枠:10分)
発表資料
Q CLIを使って日本語だけでCDK開発してみての感想
結論
AWS Cloud Development Kit(以後CDKと略す)のソース作成はもちろんテストコード作成・実施、Git管理、AWS環境へのデプロイ、疎通、負荷試験までQ CLIが力強いパートナーになってくれました。Q CLIはできる子です!
良いところ
利点1:可読性の高いコードを書いてくれる
私は2025年7月末時点でCoding Agentにソースコードを作ってもらうのは、人間がレビューしやすい可読性の高いコードを生成してくれることに尽きると思っています。もちろんAWSのベストプラクティスに準拠したソースを生成してくれるのも大きな魅力です。
Contextに適切な指示をすればソースの可読性が格段に良くなります。個人的にはAIが生成したコードはまだ慎重なレビューが必要だと思っています。そのためにコメントをしっかり書いてもらうといちいち設計書を確認しなくて済むのが魅力です。以下は意図して削除保護をDESTROYにした箇所のコメント例になります。
利点2:AWS上のトラブルを解決してくれる
AWS CLIが実行可能な環境であれば、CDKデプロイ時のトラブル等も解決してくれます。今回はデプロイ時にECS Service作成で止まっているトラブルを約3分で解決してくれました。
辛いところ
忘れる、楽をしようとする
生成AIは「忘れる」、「楽をしようとする」など現時点では避けられない問題があると思っています。それならば最初に生成させるソースの品質をいかに高くして、修正指示を極力減らすようにしました。そしてある程度修正指示をして修正結果があやしくなってきたら思い切って過去の修正指示をマージしたContextの仕様書を使って1から生成してもらう方がいいと思ってます。
修正指示は慎重に
Coding Agentでのデバックはとても大変でした。なので手間はかかりますが、修正指示を出すときは慎重に行うようにしました。とにかくAIの作業を可視化するのがコツだと思います。
おわりに
AWS開発においては、Q CLI以外のAIツールをあまり試せていませんが、CDK開発ではQ CLIの優位性を強く感じています。AWSに最適化されていQ CLIはできる子です!AWS開発をしていてまだ使ったことのない方はぜひ試してみてください。
参考資料
Amazon Q Developer を活用し自然言語を使って簡単に AWS CLI コマンドを実行
コマンドラインで Amazon Q Developer を使用する