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基礎からのVMware Cloud on AWSーその1

Last updated at Posted at 2018-12-27

Qiitaでの投稿は初めてとなります。
ここのブログでは、VMware Cloud on AWSについての
基本を共有するべく投稿していきます。

なぜ今回VMware Cloud on AWSについての
記事を書こうと考えたか背景をお伝えしたた上で、
まずはVMware Cloud on AWSの基礎的なところから
おさらいしていきます。

ちなみに投稿者はVMwareさんの中の人ではありませんので、
一部情報が古い場合もありますが、ご容赦ください。
その一方で、中の人ではないゆえに、
中立的な立場で記事を掲載します。

全8回のシリーズになっています。
第1回 物理構成の理解
https://qiita.com/hiroito1118/items/48d8d66fab24acd16c1d

第2回 管理方法と初期デプロイの概要
https://qiita.com/hiroito1118/items/8ed96c156b8577ca4749

第3回 ユースケース
https://qiita.com/hiroito1118/items/2669fc0ef64d8e07eb08

第4回 調達方法
https://qiita.com/hiroito1118/items/3ebbf3ce7a555d2f39f6

第5回 ハイブリッドクラウドを支えるネットワークサービス・製品
https://qiita.com/hiroito1118/items/7e57393e72d72e00d4a2

第6回 AWSネイティブサービスとの連携
https://qiita.com/hiroito1118/items/80b05507f7e77c14e9db

第7回 サポートとメンテンナンス
https://qiita.com/hiroito1118/items/ba5b6ca4f11b153ab867

第8回 サードパーティー製品との連携
https://qiita.com/hiroito1118/items/0d367c82afe7715fc496

1.そもそも何故この記事を書こうと考えたか

自身はSIerに所属する為、お客様から
様々な提案依頼や情報提供依頼を頂戴します。
特にここ最近VMware Cloud on AWSに関する
情報提供のお声がけが増えましたので、
市場的にも注目度はあるサービスなのだなと感じています。

その一方で、危機感も抱いています。
市場を見てみると、十分なサービス理解もないまま
お客様に提案をしているケースが散見されるからです。
(これが意外と少なくない模様)
事実と異なる使い方でお客様のRFPを書こうとしていた、
などということもありました。

決して安い買い物ではありませんので、
少しでも正しい知識・理解で購入してくださる方が
増えればと思い、記事を立ち上げたということが背景です。

2.VMware Cloud on AWSの物理的な構成を理解する

本投稿は、VMware Cloud on AWSに関する
基本的なことを正しくお伝えすることを目的にしていますから、
まずは当たり前のところから。

基本的なつくり

AWSのベアメタルサーバを活用し、
VMwareさんがその上でVMwareテクノロジをオーバーレイして提供される
IaaSな感じのサービスです。

環境内に導入されるESXiやvCenterやNSXは、
全てVMwareさんが運用管理を行い、
ユーザはその中のリソースを使うという仕掛けになっています。

細かいことを言いますと、足回りはAWSを使用していますので、
当然VPCなどは作成されています。
その1VPCを1テナントとしてみなしネットワークなどを構成、
ベアメタルのインスタンスをアサインして、
その上にVMwareテクノロジをかぶせているイメージです。

なお、マネージドされたサービスですので、
本VPC環境はVMwareさんが管理する
AWSのアカウント内に作成されます。
ユーザのアカウント内ではないので注意が必要です。

ユーザが所有するAWS環境とは、
Elastic Network Interfaceを介して高速接続されますので、
比較的同一環境のようには扱うことができます。

リソースの規模

まず基本としてAmazon EC2 I3.metal インスタンスが
ベースとして利用されています。

このインスタンスのスペックは以下です。
 ― 合計 36 コアのデュアル 2.3 GHz CPU
 ― 512 GiB RAM、
 ― 15.2 TB Raw NVMe ストレージ

これがベアメタルの状態なので、
総リソース量になります。
ここからさらに読み解きが必要です。

本環境は、ストレージにvSANを使用しています。
その為、上記のインスタンスを最低3ノード以上で
構成しなければなりません。

また、vSANの仕様上、ディスクをキャッシュと
データ保管領域に分けて利用します。
3.6TBはキャッシュ領域となり、
データ保管に使えるのは10.7TiBというのが実際の数値です。

これらを加味すると、実際は最低利用リソース量は
以下の値となります。(3ノード構成)
 ― 108 コアCPU
 ― 1.5 TiB RAM、
 ― 32.1 TB Raw NVMe ストレージ

これらはあくまで物理的に用意された値になりますので、
ESXiやvCenter、NSX等のコンポーネントを
構築していくと、ここからさらに該当分のリソース量が差し引かれます。
その為、実際に使える値はこれより小さいものになります。

全量使えると思って検討しないように、ご注意ください。

長くなりましたので、今回は以上です。
次回は管理インターフェースと基本的な構成の方法について触れます。

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