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基礎からのVMware Cloud on AWSーその4

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VMware Cloud on AWSの基礎を
おさらいするための記事を書いてます。

過去3回は以下の内容をお届けしました。

第1回 物理構成の理解
https://qiita.com/hiroito1118/items/48d8d66fab24acd16c1d

第2回 管理方法と初期デプロイの概要
https://qiita.com/hiroito1118/items/8ed96c156b8577ca4749

第3回 ユースケース
https://qiita.com/hiroito1118/items/2669fc0ef64d8e07eb08

今回は実務に根差して、
ユーザが実際に調達しようと考えた場合の
調達方法に触れたいと思います。

1.VMware Cloud on AWSの調達方法

VMware Cloud on AWSの調達では、
以下の3つの方法があります。
1)クレジットカードでの直接購入
2)SPPクレジットの購入によるデポジット利用
3)マネージドサービスプロバイダ経由の従量課金購入

一つずつ詳しく見ていきましょう。

 1)クレジットカードでの直接購入

言葉通り、コーポレートのクレジットカードなどを使って、
Webで直接購入を行うパターンです。
この方式ではエンドユーザが直接VMware社@米国本社から
仕入れる形になります。
その為、日本法人からのサポートは受けられない可能性が高く、
パートナーに間に入ってもらうことはできません。
また、価格についても掲載通りの金額で請求され、
一部を除き基本的な値引きはないものと考えるのが無難です。

何かしらのサポートや価格調整を期待する場合、
次にご紹介する2パータンのいずれかを選択するのが
現実的な対応でしょう。

 2)クレジットの購入によるデポジット利用

こちらはプリペイドカードを購入するように、
事前にVMware Cloud on AWSの利用料を
購入するパターンです。

このパターンでは、予め利用規模を推測し、
必要な相当額をまとまって購入しておくことになります。
利用が予定より拡大した場合などは、
追加でクレジットを購入して調整します。

自社の利用状況と残額を把握しながら
利用する必要があり、少々面倒な面もありますが、
実際決められた予算枠内で利用しなければならないケースには
この方式でもよさそうです。
特にVMware Cloud on AWSでは起動停止が4ノード目以降しか
発生しないため、比較的にコストが
安定的になり、予測しやすい面があります。

そう考えるとこの方式でも悪くはありません。
ただし、インターネットへのアウトバウンドや
グローバルIPの追加利用などによる変動要素がある為、
一概に予測通りとならない点には注意が必要です。

また、クレジットは利用可能な期限が設定されているため、
予め大量購入しておくことができませんので、
注意が必要です。

なお、このクレジットはVMwareのパートナーで、
かつVMware Cloud on AWSに関するコンピテンシーを
取得している企業からしか購入することはできません。
AWSのパートナーにしかなっていない場合や
VMパートナーであってもコンピテンシーを満たしていないなど、
パートナーによって販売できませんので、
調達先は限られてきます。

 3)マネージドサービスプロバイダ経由の従量課金購入

最後にご紹介するのが、従量課金で、
使った分だけあとから請求というクラウドらしい
課金の方式のご紹介です。

この方式では提供可能なマネージドサービスプロバイダが
利用実績に応じて顧客に請求をかけるというものになります。
クレジットの残額不足に慌てる必要はありません。

ちなみにマネージドサービスプロバイダ経由と記載の通り、
提供者は必ず自社のマネージドサービス(=運用サービス)を
付加して提供します。(そういうルールになってます)
付帯するサービス内容は各社で異なる為、
実際提供されるサービス価格も当然異なります。
一つ明確なことは、マネージドサービスを利用する場合、
必ずVMware Cloud on AWSに関するサポートが
マネージドサービスプロバイダ経由となります。
本記事執筆時点では、VMware Cloud on AWSのサポートが
英語のみとなっていますので、
その点で利用のメリットがあると言えます。

なお、マネージドサービスプロバイダは、
予め該当の契約をVMwareと締結している事業者に限られます。
本記事執筆時点では、日本国内に3社だけです。
2のクレジット販売ができる事業者とも異なる為、注意が必要です。

2.オンデマンド利用と一定期間のコミット利用

VMware Cloud on AWSでは、
ホストを調達するにあたって、
利用に応じた課金であるオンデマンド課金と
1年もしくは3年の利用を確定する代わりに
一定の値引きが受けられる課金の2種類があります。

裏側にあるのは、AWSさんのリザーブドインスタンスですね。
結局、i3ベアメタルをリザーブドで使えば、
AWSからの仕入れが下がるので、
提供料金もその分安くします、ということです。

オンデマンドは利用時間に応じて後から課金になります。
1年や3年コミットはコミット作成の
初回に該当分を一括支払いすることになります。

VMware Cloud on AWSが初回から掲載している通り、
こまめにON/OFFできるようなものではなく、
維持するには電源を入れ続けることと、
リソース規模が一定以上大きい為、
ある程度まとまった規模のシステム群を動かし続ける必要があります。
すなわち、VMware Cloud on AWSの利用について、
多くの企業では少なくとも3ノードの範囲は、
数年レベルでコミットして使う可能性が高いということです。

そう考えると、コミットの選択肢は
EC2において仮想マシンレベルで実施する場合より
ずっと検討すべき選択肢であるということです。

そして、4ノード目以上については、
本当に必要な際に増減するという考え方に基づき、
オンデマンドにするというのが現実的かもしれません。

今回は以上です。
次回は、ハイブリッドクラウド構成を支える、
ネットワーク技術周りを取り上げます。

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