はじめに
3年ほど前に、Arduinoでクルマのエンジンが動く？ オープンソースECU Speeduinoの記事を書きました。その後アップデートされた内容を含めて、概要についてまとめてみたいと思います。
Speeduinoとは
オープンソースのエンジン電子制御ユニットをつくるプロジェクトです。😎
https://speeduino.com/home/
ハードウエア
センサで回転数、空燃比、温度などを計測し、燃料の噴射量や点火タイミングをリアルタイムで制御します。
マイコンボード
Arduino Mega
基本構成では、Arduino Mega 2560を使用しています。Arduinoシリーズの中でI/Oポート数の多いマイコンボードです。 純正のArduino Mega互換ボードであれば、Amazonで1500円前後で入手できます。半導体不足のご時世ですが、十分に入手が可能なようです。😊
Teensy
ARM Cortexを搭載したマイコンボードです。CAN BUSポートが含まれています。Teensy4.1では ARM Cortex M7 600MHzを搭載しています。
ECU基板、アセンブリー品
SPEEDUINO V0.4 ASSEMBLED
部品実装された基板です。Arduino Megaを利用します。
https://speeduino.com/shop/home/20-speeduino-v04-complete.html
MIATA / NX5 NA6 PLUG N PLAY SPEEDUINO
Arduino Megaマイコンボードを搭載したアセンブリーECUです。
https://speeduino.com/shop/plug-and-play-units/22-miata-nx5-na6-plug-n-play-speeduino.html
SPEEDUINO Dropbear
Teensy3.5マイコンボードを搭載したアセンブリーECUです。
https://speeduino.com/shop/home/38-speeduino-dropbear.html
ソフトウエア
ソースコード
- Githubに公開されています。 https://github.com/noisymime/speeduino
- C言語(一部C++言語)で記述されています。
- 高速な信号処理とエンジンの様々なバリエーションに対応するようプログラムされています。
TunerStudio
- EFI社の適合ツールで、エンジンの状態を計測しながら、パラメータのチューニングが行えます。
- 燃料噴射量や点火タイミングなど、きめ細かなチューニングができます。
SpeedyLoader
Arduino Megaにビルド済みのファームウエアを書き込むソフトです。
https://speeduino.com/home/support/downloads
ArduStim
エンジンの回転を検出するクランク角センサの信号を模擬するシミュレータです。
様々なメーカーの信号を生成が可能です。
https://github.com/speeduino/Ardu-Stim/releases/tag/0.0.3
Supeeduinoを使ったDIYやテスト走行動画
コミュニティ
さいごに
脱炭素化のながれのなか、自動車はEVシフトの道へと歩みつつあります。
内燃機関のエンジン車は、将来、真空管オーディオやレトロゲーム機のように、DIYの世界で一部のマニアに支持されていく世界となっていくのかもしれません...