はじめに
現在は、Azure Virtual Desktop (AVD) で、ホストプールと仮想マシンを作成する際に、どれだけシンプルな画面からデプロイさせられるか? を研究しています。
その際には、いくつかのハードルがあったのですが、そこで得られたノウハウを記事にしていこうと思っています。
今回は、MSIXアプリアタッチ を扱いたいと思います。
そのうち、Google Chrome を MSIXアプリ化する部分を 当記事で扱います。
MSIX用の環境構築や、AVDへアプリを配備するためのノウハウは、以下の記事で取り扱っています。
ぜひ 併せて参照してみてください。
本記事で、Chrome をインストールしている箇所を 別のアプリに置き換えることで 同様にパッケージ化することができると思います。
なお、アプリによっては カスタマイズ等が必要になる場合がありますので、ご注意ください。そこは、MSIXに熟練して ノウハウを積んでいくしかないと思います。
前提事項
前章でも紹介した この記事 を参考にして、事前準備をしてください。
本記事では、この準備が完了していることを前提にしています。
- 作業環境の準備
- 証明書発行
- MSIX Packaging Tool のインストール
用意するもの
- 事前準備した環境
- Google Chrome インストーラー(私は、ココ からダウンロードしました)
作業開始
-
事前準備した作業環境へサインインします。
-
作業環境上で、Google Chrome のインストーラーをダウンロードします。
以下のように ChromeSetup.exe があれば OK です。
-
いま一度、以下の確認を・・・
Windows Update が停止されている
証明書を作成済み -
下図の通りになっていることを確認して、「次へ」
8.下図のとおりに設定値を入力して、「次へ」を押します。
① ダウンロードした Google Chrome のインストーラーのパスを指定します。
② チェックをONにします。
③「証明書(.pfx) を使用して署名する」を選択します。
④ 証明書(.pfx)ファイルのパスを指定します。
⑤ 証明書に設定したパスワードを入力します(パスワードが合っていないと先へ進めません)
9.この画面で設定した名称が OSのアプリ名で採用されます。
適宜入力して、「次へ」を押します。
10.Chromeのインストールが実行されます(このとき、MSIX Tool が動作をキャプチャしています)
11.インストールが終わると、Chrome が起動しますが、「閉じる」ボタンを押してアプリを終了させます。
12.MSIX Packaging Tool は、以下の画面になっているので、「次へ」を押します。
14.以下の画面では、chrome.exe を選択して「実行」を押します。
すると、Chrome が起動して インストール後の後処理の実施を求められます。
適宜、Chrome の初期設定を行い、最後に Chrome を終了させてください。
なお、ここで行った設定が引き継がれるかどうかは定かではありません。
18.以下の画面では、gupdate と gpdatem にチェックを入れて「選択したサービスを除外する」を選択します。すると 除外するサービスとして認識されるので、そのあと「次へ」を押します。
※MSIXでは、アプリが 自身をアップデートするような処理は、行わないほうが無難です。
以上で、MSIXパッケージの作成が完了です。
動作確認
動作確認を行うためには、作業環境とは別の クリーンな PC 上で行います。
おおまかな流れは、以下の通り。
- パッケージ化したときの証明書(.pfx) を、別のクリーンな PC にコピーします。
- 証明書(.pfx) を 承認されたユーザーのストアにインポートします。(手順)
- 作成されたパッケージを、同じくクリーンな コピーします。
- パッケージを PC にインストールします。(手順)
- インストールされたアプリケーションの動作を確認します。
証明書(.pfx) を 承認されたユーザーのストアにインポート
- 証明書を右クリックし、「PFXのインストール」を選択
- 以下の画面で「現在のユーザー」を選択して、「次へ」
- インポートする証明書(.pfx)が選択されていることを確認し、「次へ」
- 証明書のパスワードを入力し、「次へ」
- 「証明書をすべて次のストアに配置する」を選択し「参照」を押す
- 「信頼されたユーザー」を選択し「OK」を押す
- 「信頼されたユーザー」が選択されていることを確認して、「次へ」
※証明書が 信頼されたユーザーのストアに入っている必要があります。
- 以下の確認画面で、「完了」を押す
- 以下のメッセージが表示されれば、無事にインポートが完了です。
パッケージを PC にインストール
- パッケージをインストールします。
パッケージをダブルクリックすると、以下のメッセージが表示されるので、その指示に従います。
- PowerShell を管理者権限で起動し、上記で指示されたコマンドを実行します。
Add-AppxPackage [アプリのパス¥アプリ名].msix
以下は、実行中の画面
- 設定アプリで、「アプリと機能」に Google Chrome がインストールされたことを確認します。
- スタートメニューなどから、インストールされた Chrome を起動できることを確認します。
以上で、Chrome が MSIXアプリでパッケージ化されたことが確認できました。
引き続き、AVDで MSIXアプリアタッチ を実装するには、以下の記事にて 続きの操作を行ってください。
【1-5. MSIXアプリ をイメージ化する(msix -> vhdx)】