背景 / 何のため?
「業務の効率化? あぁ、情シスの仕事でしょ」
そんな声、聞いたことありませんか?😅
多くの職場で、業務改善や効率化は「DX 専門家の仕事」「情報システム部門がやること」って思われてる。
でもそうじゃない!業務が分かってる人こそが、その業務を改善できる主役なんです。
業務を効率化すれば、毎日ティーパーティーだって出来るはず。ってか、そういう雑談こそ、共創の場として非常に重要な時間の筈。その為にも、投資を惜しまずに!
20代の頃、3時に毎日ルピシアの紅茶と、シャトレーゼのおつまみで皆でわいわいやってました。まぁ、当時の社長から「お前はいいけど部下は仕事こなせてるのか!
」って怒られたことはありますが ![]()
ってことで、MESCIUS Advent Calendar 2025のテーマ「Excel業務をDX化したい。あなたならどうする?」について、どちらかというと思想の話をば
結論
ExcelのDX化、成功の鍵は文化醸成ですよね
- 視覚化は、Power Query をExcel 上で教育して、その後、Power BI へ
- 自動化は、Power Automate の便利さを体験させ、その後は、Office Scripts で 捜査記録を使って、VBA の置き換えへ
- とはいえ、これらは手段
- 大切なのは「改善=自分が楽する(楽しむ)ため」というマインドシフト
- 失敗を楽しみ、挑戦を応援する文化作りが本質
- GitHub Copilotなど Vive Coding があればその加速装置になる
技術導入だけじゃExcelDXは失敗する。文化が変わらなきゃ意味がない
文化が変われば、自主的に学習し、共創がはじまり、新ビジネスも社内から出てくる
ExcelDXの「手段」たち
視覚化: Power BI / Power Query
データを見える化したいなら、Power BIは強力な武器。とはいえいきなりはハードル高かったりするので、Excel 上で **Power Query を触ってみるのがよさげ
なんでも Excel から脱却して、データベース的な思考で表を作れるようになれば、Power BIへの道は一気に開ける。まずはPower Queryの普及から、かな。
あと、ありがちなのが、 テーブル未活用問題。
- CTRL+T でテーブル化
を是非教育しよう。Excel のショートカットにおいては、超重要だと思ってる。
自動化: Power Automate + Office Scripts
繰り返し作業は自動化しちゃおう。Power Automateなら、ノーコード/ローコードで業務フローを作れるし、定期実行・通知も簡単で、Adaptive Card で Teams 通知すれば、視覚化だって行ける
Office Scriptsと組み合わせれば、Excelの操作も自動化できるし、めっちゃ便利。
正規表現なんかもお手の物だし、なんなら、HTML で成形して表なんかもメールで送れる
以下なんかも参考に
でもね、こういう技術を導入しただけで「DX成功!」って思ってる上の人がいるのが問題
。技術じゃなく、継続して行う文化醸成が必要。
よくある個人DX の Free Rider 問題
- 自分用に作る
- 便利なので皆に広がる
- 要求レベルがあがり、対応が増える。
- 工数ももらえないのに、要望だけ言われて、対処やめる。or 居なくなる
- このツール使えねーという声が上がる。
やっぱり内製はダメだ 😡
ちがうそうじゃない。
- 引き継がない
- Free rider
したのが問題です
技術だけじゃ広がらない理由
Power BI も Power Automate も、確かに便利。でも、なんでみんな使わないの?
答えは簡単。
- 「それ、情シスがやることでしょ?」 という思い込み
- 失敗が怖い – 新しいことやって壊したらどうしよう
- 評価されない – 改善しても給料上がらないし
- 時間がない – 日々の業務で手一杯
技術の問題じゃなくて、文化と環境の問題なんだよね。
だから、Excel DX で本当に必要なのは「どうやって技術を広げるか?」じゃなくて、「どうやって挑戦しやすい文化を作るか?」 なんだと思ってる。
ありがちな問題
エラい人「失敗を恐れずやってみよう!」
失敗したとき
管理職「なんでこんなことしたんだ!なぜなぜ分析で再発防止だ!」
え?失敗を恐れずやったことを褒める文化はどこ行ったんですか?
勿論、同じことを何度もやるのは問題ですが・・
-
組織としての連続の失敗は、システムでおとせ!
-
個人としての初めての失敗は、経験値として褒めろ!
まぁ、管理職が上に忖度して言動が事なかれになりがちなので、管理職なんて廃止でフラットな組織にするのが一番だと思います。
サーバーンとリーダーシップを進める為にも
文化醸成って何をすればいいの?
失敗を楽しむマインドセット
ある日、娘と工作してて失敗したとき、娘がこう言ったんだよね。
「パパ! 失敗してよかったね! これで成長できるね!🥰」
泣くかと思った😂
そう、失敗は成長のチャンスなんだよ。失敗を恐れて何もしないより、失敗して学ぶ方が100倍いい。
こういうマインドセットを組織に広げられたら、みんなもっと挑戦できるはず。5歳の頃の娘のセリフなんだし、誰でも取り入れられる筈
Bottom-Upの活動: CoE (Center of Excellence)
トップダウンで「DXやれ!」って言われても、現場は動かない。
大切なのは、現場から自然発生的に生まれる改善活動を応援すること。
Power PlatformにはCoE (Center of Excellence) という考え方があって、ボトムアップで技術を広げていく仕組みを作れる。
実際に自分もグループ会社全体で技術連携Teamを立ち上げたことがあります。
最初は3人で始めたんだけど、
今では、3000 名を超え、Top Down 的な組織主体の活動にはなっていますが、DX には貢献できたんじゃないかなと思う。
上司からは、「金にならないことなんでするの?」って言われこそすれ、褒められもしてませんけど 🤣
大事なのは「組織がやる」じゃなくて、現場の熱意を組織が応援する構図を作れたこと。
Simple is the Best – 楽することの美学
業務改善の本質は、**「めんどくさいことをやめる」**こと。
プログラマーの三大美徳は「怠惰」「短気」「傲慢」を、プログラマー以外に広げられればいいんじゃないかな、と
複雑な仕組みを作る必要はなくて、シンプルに、楽に、楽しくやればいい。
- 5分でできることは今すぐやる
- 繰り返し作業は自動化する
- 不要なプロセスは削る(BPMみたいにがっつりやるとやる気が失せるので注意
これだけで、毎日ティーパーティーできる時間が作れる😁
率先垂範 – Giverになる - Give Firstの精神
文化を変えるには、自分から動くしかない。
自分が率先して情報共有して、改善事例を発信して、困ってる人を助ける。そうやってGiverになることで、周りも動き始める。
「自らを律するに厳格であれ、人を律するに寛容であれ」
他人に強制するんじゃなくて、自分が楽しんでやる。それが一番の近道。
Vive Coding が全てを加速させる
ここまで文化の話をしてきたけど、最後に技術の話もちょっとだけ。
GitHub CopilotとかCursorとか、いわゆる「vibe coding tool」が出てきたことで、プログラミングのハードルがめちゃくちゃ下がった。
もうプログラミングって難しくとらえる必要はなく、やりたいことを実現してくれる 秘書ツール って思えばいい
Power Automateのカスタムコネクタ作るのも、Office Scriptsでちょっとした処理書くのも、Copilotがいれば初心者でもできちゃう時代。
もしも全社員にGitHub Copilotを配ったら?
- 非エンジニアでもスクリプトどころか、業務アプリが作れる
- 動かなくなったマクロから、アプリ連携ツールが作れる
- 「プログラミングって難しい」という壁が消える
ExcelのDX化なんて一足飛びに進むと思うんだよね。
だからこそ、是非どっかの会社でやってみたいものです…😇
- 名古屋に転勤したいので、是非お声がけを 😁
- 社内転勤が意外に壁が高く・・、長崎から鎌倉に来たものの・・名古屋は遠し
もちろん、セキュリティやガバナンスの整備は必要。でも、それを理由に挑戦を止めるんじゃなくて、「どうやったら安全に使えるか?」を考える方が建設的だと思うんだよね。
CIA の A の意味を情シはもっと知るべき
情報セキュリティのCIAとは、Confidentiality(機密性)、Integrity(完全性)、Availability(可用性)の三つの基本原則を指し、システムやデータの安全を確保するための基礎概念です
まとめ / あとがき
ExcelのDX化、技術は手段でしかない。
大切なのは:
- 失敗を楽しむマインドセットを育てる
- Bottom-Upの活動を応援する環境を作る
- 楽することを肯定する文化を醸成する
- GitHub Copilotなどのツールで加速させる
そうやって、「改善=情シスの仕事」じゃなくて、**「改善=自分が楽しむための活動」**にシフトできたら、みんなもっと幸せに働けるはず。
毎日ティーパーティーできる未来、一緒に作ろう!🍵☕🥰
当時、会社で炊飯器でご飯炊いて鍋パーティーした思い出が懐かしい🤣