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今日からエンジニアになる皆さんへ

Last updated at Posted at 2018-04-02

今日からエンジニアになる皆さんへ

私は高校1年生から趣味のプログラムを始め、今年(2018年)でちょうど20年になりました。
また、仕事としてエンジニアを始めてから16年になります。
今日は入社式だった方もたくさんいらっしゃると思いますので、これまでの経験を元に、社会人1年生の皆さんに向けたアドバイスをまとめました。

※技術的な話題にはあまり触れずライトにまとめますので、気楽にお読みください。
※少しだけ文言を加筆修正しました。(2019-02-25)
※少しだけ文言を加筆修正しました。(2022-03-31)

健康に気をつけて

社会人になると、年間の労働時間は およそ1,992時間(8時間×249日) にのぼります。
令和3年就労条件総合調査 結果の概況 より年間休日総数をもとに算出しています

実際には、多少の残業はあるでしょうから、ここから更に増える可能性があります。
これだけの時間をかけて仕事に集中するので、学生のころと比べて相当な疲労を感じるはずです。
まずは自分が健康でいる事を一番に考え、怪我や病気には充分気をつけてください。
仕事を休むことは悪ではありません。
体調が悪い場合は勇気をもって早めに休み、早く治して、最高のパフォーマンスを出せるように気をつけましょう。
もし休むことが悪だと思われる会社だった場合には、早めに見切りをつける方が良いですよ。
また、自分が休む際には誰かが頑張ってフォローしてくれる訳ですから、周囲に感謝し、互いに助け合いましょう。

あなたの体にとって睡眠時間や休息は何よりも大切です。
無理をしすぎず、夜更かししすぎず、充分に睡眠をとるようにしましょう。
休みの日だからってはしゃぎすぎるのにも注意しましょう。
飲み過ぎもほどほどにね。

潰されないで

社会人になると、会社や上司から日々理不尽な事をたくさん言われるはずです。
もちろんそれらが正しい場合もありますが、そうでないと感じる事もたくさんあると思います。
そういう場合には、会社や上司から言われた事を冷静になって考えてみましょう。
会社や上司の言動が明らかに間違っている場合もあります。

一方の正義だけでは語れないような問題や、うんざりする社内政治もたくさんあります。
そんな難しい状況に、あなた一人で悩み、苦しみ、哀しみ、そして潰されたりしないで。
あなたの周りには、家族・友人・同僚・他の上司・他にもたくさん人がいます。
あなたが辛いと感じた時は、早めに、絶対に、誰かに相談してください。

焦らないで

エンジニアは「キャリアパス」を長期的な視点で考え、できることを1つずつ増やすのが良いと言われます。
でも、社会人になったばかりでそんなの考えられるわけないですよね。
今のあなたは「やりたいことは何か」を見つけるための試行錯誤を始めたばかりです。
答えを焦らないでください。
良い会社に恵まれていればあなたにまず「やるべきこと」を提示してくれるはずです。
研修やOJTの中で会社からの期待に応え「できること」を増やしていってください。
いくつか学んだらきっと自分の立ち位置やなりたい姿がわかってきます。
自分がどういう技術を好み、どんな仕事の進め方をし、何に興味があるのか、何に強みがあり、何が弱いのか。
まずは半年か1年に1回振り返り、問いかければいいんです。
問いかけ続けるともしかしたら毎年少しずつ目標が変わって、回り道が増えるかもしれませんが、それが人生ですよ。
エンジニアにとってホットな技術はめまぐるしく変わりますしね。

勉強会に参加してみよう

巷で人気の言語やフレームワークの多くがコミュニティを作り、技術勉強会を開催しています。
また、多くのテックカンパニーも同じように勉強会を実施しています。
自分の興味あるテーマが見つかったら、仕事終わりに進んで参加してみましょう。
そこで手に入るさまざまな知識は、あなたの知的好奇心を刺激します。
また、あなたが本当にやりたい未来を見つけられる可能性もぐっと上がります。
あまり張り切って無理しすぎないよう、年に数回程度は新技術のキャッチアップとして参加できると良いですね。

勉強会に行くと、自身の現状とギャップを感じるかもしれません。
「自分ってスピーカーの人と同じような年齢なのに知識が劣っている」と悩むかもしれません。
「あの人の方が断然輝いている」と感じるかもしれません。
でもね、隣の畑は常に青く見えてるんです。
そう感じてしまった場合は、自分もどうにかして勉強を始めてみましょう。
外に出ていくのが恥ずかしければ、自社で社内勉強会を始めるのが良いかもしれません。
社内勉強会がなければ自分で主催してみるのも面白いですよ。
また、私が主催している「エンジニアの登壇を応援する会」のような、初心者の成長を支援するために開催されている勉強会もあります。
その他にも、以下のような勉強会ポータルサイトにたくさん募集がありますので、是非一度検索してみてください。
勉強会はほとんどが無料で、平日夜19:30-22:00ごろを目安に開催されています。

(2022-03-31追記)
ここ数年はオフラインでの勉強会が開催できない状況が続いています。
直接顔を合わせて交流する機会が減った一方で、オンラインで参加できる勉強会が増えています。
自宅から気軽に参加できるイベントがたくさんありますので、ぜひ参加してみてください。

仕事を好きになれない人もいる

エンジニアという職種は、継続的な学習が必要な仕事だと私は思います。
生きていく上でお金(収入)は必要ですから、ほとんどの人にとって仕事は必要不可欠です。
でも多くの人は、仕事を続ける為の学習時間を、わざわざ余暇の中から払いたくないですよね。
仕事は本来お金を得るためのものですから、そこにどれだけ情熱を注げるでしょうか。
残念ながら仕事自体がどうしても好きになれず、仕方なく続けているという人もたくさんいます。
その一方で、エンジニアリングが大好きで、趣味でもコードを書くという人もいます。
仕事との向き合い方も、技術との向き合い方も、本当に 人それぞれ です。
同僚や先輩にも「仕事が嫌い」と公言するような人がいるかもしれません。
あなたがもし心から仕事を好きになれなくても仕方ないことで、無理をしなくても大丈夫。
本当に仕事を好きでやってる人はごく一部しかいません。
ただ、嫌々で続けるよりは、少しでも「やってもいいかな?」って思う仕事をするのが一番ですよね。
毎日に大きな感動がなくても、きっと仕事のなかで楽しいと思えるような瞬間はたくさん訪れます。
その楽しさを積み上げて少しずつ仕事が好きになるかもしれません。
あなたが作りあげたものによって 誰かから感謝 され、きっとそれがモチベーションになるはずです。
あなたにとってエンジニアリングがそういう仕事であることを祈ってます。

希望が通らなくても諦めないで

あなたが研修を終えた後、配属先が会社によって決められ、もしかしたら自分が望まない部署や職種である可能性があります。
もしそうなっても、落胆しなくて諦めないで。
まずは与えられた職種を頑張れば、楽しいと思えるかもしれないですよ。
また、そのポジションで活躍できれば、希望する職種に異動できる機会はきっと近い未来にやってきます。
5年・10年後も同じ部署、同じ役割で仕事している可能性は少ないでしょう。
だから最初の数ヶ月〜1年程度の短い期間で諦めたりしないで。
あなたが上司や人事に対して評価面談を受ける機会は年に何回かあるはずです。
その他にも、希望する部門のメンバーとご飯にいったり、立ち話をする機会もたくさんあります。
配属先にギャップがあっても、あなたが望み続ければ、伝え続ければ、きっといつか実現できます。
また、いま与えられたポジションの中にも、あなたの長いキャリアに役立つ経験があるはずです。
前向きに考えて知識を吸収するほうが、きっと今後の人生をよいものに変えてくれますよ。

自分のエンジニア道を見つけよう

エンジニアはプログラムを書くだけが仕事ではありません。
会社という組織がお金を稼ぐためにビジネスがあり、ITはビジネスを動かす為の原動力です。
大きな視点で仕事を見つめ、自分はどのように関われるんだろうって考えてみてください。
あなたができるちょっとしたことで、周囲が何百時間も作業短縮できるような改善につながることもあります。
プログラムを書かなくても解決できる問題もたくさんあります。
チームが円滑に仕事するためのコミュニケーションなど周辺の業務もあります。
流行の言語や仕組みに目を向けることも重要ですが、その他にもたくさん仕事があることを忘れないでください。
あなたなりの「ビジネスや会社組織への関わり方」を何年かかけて見つけてみましょう。

アウトプットしてみよう

あなたが仕事になれてきたら、身につけた技術を少しずつアウトプットしてみましょう。
Qiitanote、技術ブログ、勉強会など、アウトプットできる場はたくさんあります。
あなたが身につけた知識やノウハウは、アウトプットによって減るものではありません。
むしろあなたが自身の技術力を提示すれば、絶対にあなたの価値向上(認知向上)に繋がります。
もし興味があるなら、少しずつでいいから記事を書いてみるクセを早めにつけましょう。

その他の心得

他の方が書かれている新人向けアドバイスでいいなと思ったものをまとめました。

最後に、無理しないで

私は、様々な事情によってうつを発症し、過去に約1年間休職しました。
こういった病気や不測の事態は誰にでも起こりうるものです。
一度壊れてしまった体や心はそう簡単には戻りませんし、復帰できるまで険しい道のりで相当な辛さを伴います。
繰り返しになりますが、あなたがもし仕事で辛いと感じる事があれば、身近な誰かに相談してください。
それが難しければ、「労働相談情報センター」のような相談できる機関が存在します。
あなたにとって一番大切なもの、それはあなた自身です。

この記事を読んで頂いた皆さんが、ワクワクの詰まったエンジニア人生を歩める事を祈ります。

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