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Bot Framework Composer で チャットボットをノンコーディング開発 (3) Language Understanding (LUIS) で自然言語処理を追加

Last updated at Posted at 2019-12-19

Bot Framework Composer は、Bot Framework をベースとしたチャットボットアプリを GUI で作成するツールです。ダイアログの作成や LUIS や QnAMaker を利用した自然言語処理の組み込みをノンコーディングで作成できます。

今回は Bot Framework Composer を使って、自然言語処理 (入力された文章の分類) を行う Cognitive Services Language Understanding (LUIS) のエンジン(LUIS App) を作成し、チャットボットに組み込みます。

引き続き、例として今の天気 or 天気予報 を返答するチャットボットを作成します。
今回は、初めに入力された文章を分類して、その分類(挨拶、今の天気、天気予報) を元に返答や動作が異なるようにします。

  • 準備
    • Bot Framework Composer
    • Microsoft アカウント
  • 手順
      1. LUIS のサブスクリプション情報設定
      1. LUIS Intent の設定、 Intent ごとのトリガー設定
      1. LUIS への Publish 設定
      1. チャットボットの起動 (と LUIS への Publish)、動作確認

準備

  • Bot Framework Composer

  • Microsoft アカウント

    • (新規で取得する場合) Microsoft アカウント登録手続き
    • 初めて LUIS を利用する場合は、LUIS 初期設定 の手順で初期設定を行っておきます
    • LUIS の Deply 情報
      • LUIS Portal にアクセスしてサインイン、画面右上の ? をクリックして User Settings を表示します。Starter Key に表示されている Region, Primary Key, Endpoint URL の値をコピーしてローカルに保存しておきます
      • 20191220_01.png

手順

1. チャットボットアプリに LUIS Intent を設定

(1)ひとまずEchoBot編 の手順で、Bot Framework Composer を起動し、ブラウザーで開きます。
Home 画面の [+New] をクリックします。

20191113_01.png

Create from scratch? ダイアログボックスが表示されるので、Create from scratch に✔(チェック)をつけて 右下の [Next] をクリックします。

20191113_02.png

Define conversation objective ダイアログボックスで、必要事項を入力します。

  • Name [必須] : お好きな名前を入力してください。ここでは WeatherBot と入力
  • Description : お好みで入力
  • Location : (デフォルトのままで構いません。必要に応じて変更してください)

入力できたら、右下の [Next] をクリックして初期設定を完了します。

20191113_03.png

チャットボットアプリの名前.Main (ここでは WeatherBot.Main) と表示されたフロー画面が表示されます。
WeatherBot.Main が選択された状態で、右パネルに表示される Language Understanding の欄で Recognizer Type のドロップダウンボックスから LUIS を選択します。

20191220_02.png

Recognizer Type の下にあるテキストボックスで、ユーザーから入力される文章の分類名 (Intent) とその例文を入力します。
例えば、ユーザーから入力される文章を Greeting (挨拶など) | CurrentWeather (今の天気を取得したい旨の文章) | WeatherForecast (天気予報を知りたい旨の文章) の3種類に分類したい場合は、以下のように Intent (先頭に # をつける) と例文 (先頭に - をつけて Intent の後に列記) といったフォーマットで記載します。

# Greeting
- hi
- こんにちは
# CurrentWeather
- 今日の天気
- 今の天気を教えて
# WeatherForecast
- 天気予報

20191220_03.png

2. 判別された Intent によって起動する Trigger の設定

ユーザー入力 を LUIS で分類した結果 (Intent) を用いて、それぞれ違うアクション (Trigger) を設定できます。

2.1 "Greeting" Intent のアクションの設定

画面左側の Trigger | Dialog メニューにある (+) New Trigger.. をクリックします。

20191220_04.png

Create Trigger ダイアログボックスで、以下のように設定します。

  • What is the type of this trigger?: Intent を選択
  • Which intent do you want to handle?: 1. で設定した Intent (ここでは Greeting)

[Submit] をクリックして Trigger を作成します。

20191220_05.png

Greeting という Trigger が作成されて表示されます。ユーザー入力 の Intent が "Greeting" であった場合の処理を設定します。

画面中央でデフォルトで作成されている Greeting という Trigger の下にある (+) をクリックし、表示されるメニューから Send a Response を選択します。

20191220_06.png

画面右側に表示される Send a response ペインに返答を入力します。
"Greeting" Intent であることが分かるように挨拶を入力してみました。

20191220_07.png

2.2 "GetWeather" Intent のアクションの設定

Greeting Intent と同じ要領で他の Intent のアクションを設定します。

(2) Dialog編 の手順で作成した GetWeather Trigger (と getCurrentWeather Dialog) を再利用する場合は、GetWeather Trigger をクリックして表示、右パネルに表示される Intent のドロップダウンボックスで適切な Intent (ここでは CurrentWeather)を選択します。

20191220_08.png

または "Greeting" Intent と同様に Send a Response で (別の) メッセージを表示しても良いでしょう。

2.3 "WeatherForecast" Intent のアクションの設定

Greeting Intent と同じ要領で Intent のアクションを設定します。Send a Response で "こちらの機能は実装中" というメッセージでも、(2) Dialog編 を参考に天気予報を取得、表示する Trigger | Dialog を作成しても良いでしょう。(天気予報編は後日追加します)

3. LUIS への Publish 設定

Bot Framework Composer で設定した Intent の定義を用いて LUIS App を作成、Publish して Web API として利用できるようにするための Publish 設定を行います。

画面の左メニューバーの一番下、歯車マークの Setting (設定)をクリックします。

20191220_09.png

Settings の画面で、Show keys をクリックしてオンの状態にして入力できるようにします。
LUIS 設定部分で、以下の情報を追加(または変更)します。

  • name: LUIS App の名前。お好みのものを。(ここでは WeatherBot201912 という名前にしています)
  • authoringKey: ローカルに保存しておいた LUIS の Primary key
  • authoringRegion: ローカルに保存しておいた LUIS の Region
  • defaultLanguage: ja-jp
:
  "luis": {
    "name": "WeatherBot201912",
    "authoringKey": "YOUR_LUIS_PRIMARY_KEY",
    "endpointKey": "",
    "authoringRegion": "westus",
    "defaultLanguage": "ja-jp",
    "environment": "composer"
  },
:

20191220_10.png

4. チャットボットの起動 (と LUIS への Publish)、動作確認

作成したチャットボットを起動して、Bot Framework Emulator から動作を確認します。
チャットボットの(再)起動時に LUIS への Publish が行われます。

Bot Framework Composer の画面右上の [Start Bot] (または [Restart Bot])をクリックします。

20191220_11.png

Publish LUIS models ダイアログボックス が表示されるので、[OK] をクリックして、LUIS への Publish を行います。

20191220_12.png

[Start Bot] が [Restart Bot] という表記に変わり、 その横に表示される Test in Emulator をクリックして、Bot Framework Emulator を起動します。

20191220_13.png

Intent の例文として入力した文章(やそれに類する文章) を入力し、"Greeting" Trigger や "GetWeather" Trigger に設定した動作(メッセージ表示など) が確認できれば完成です。

20191220_14.png

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