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Codex・Claude Code・Gemini、それぞれ何に強いのか ― 得意分野を分けて整理した

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「結局どれが一番強いのか」。この問いには、たぶん答えが出ません。

前回、3社の料金と性能を比較して分かったのは、性能も価格もほぼ横並びになったということでした。SWE-bench で Codex 88.7% / Claude Code 87.6%。差は1.1ポイントです。

なので今回は問いを変えます。

どれが一番強いか(答えが出ない)
          ↓
どれが何に強いか(答えが出る)

3つの得意分野を、公開情報と実測値から整理しました。最後に、「並列にすれば速くなる」という直感がどこで裏切られるかも書きます。Google Research が180構成を評価した結果です。


Codex の強み:軽い

一言でいうと、燃費です。

第三者が API 境界で計測した結果では、同じ作業で Claude Code の約4分の1のトークンで済んでいます(最大4.2倍差)。

理由は起動時のオーバーヘッドにあります。Claude Code はプロンプトが届く前に約33,000トークンを送信します。システムプロンプト、ツールスキーマ、注入されるスキャフォールドです。OpenCode は同じ位置で約7,000トークン。この差が毎リクエスト積み上がります。

そしてトークンが少ないことは、2つの形で返ってきます。

効果 中身
月末まで動く プランは使用量で区切られる。4倍動けば、上限に当たる時期が変わる
応答が速い 送受信するトークンが少ない分、単純に往復が短い

さらに、Codex は ChatGPT の有料プランに同梱されています。すでに ChatGPT Plus を契約しているなら、追加費用はゼロです。ChatGPT は有料契約5,000万人。この中にいる人にとって、試すコストは実質ありません。

向いている作業

  • 単発の修正、リファクタ、小さな機能追加
  • 「とりあえず動くものを速く」が優先される場面
  • 月の使用量を気にせず回したい場面

Claude Code の強み:長い、広い

こちらは持久力と射程です。

長い

複数の比較記事が一致して挙げているのが、長時間タスクと複数ファイルをまたぐ作業での安定性です。コンテキスト保持が強く、30分かかる作業でも最初の指示を落としません。

アプリやゲームを1本作るような、ファイルを何枚もまたぐ長い作業は、途中で文脈を失うと成立しません。ここが効きます。

広い

もう1つが Claude in Chrome です。2026年に全有料プランへ開放されました。

従来のエージェントができたのは、ローカルのファイル操作、コード実行、ターミナル操作まで。決められたツールの範囲内です。ブラウザを操作できるようになると、ここが変わります。

できることの境界が
「ツールとして実装されたもの」から
「Web でできること全部」に移る

具体的には、検索して結果を読む、複数サイトを比較する、フォームを埋める、管理画面を操作する、といった作業がそのままタスクに入ります。

なお OpenAI も同じ領域に Atlas という独自ブラウザで参入しましたが、公開から292日で閉鎖し、Chrome 拡張へ統合中です。独自ブラウザを作るより、既存ブラウザに拡張で入るほうが勝った、という結果になりました。

ただしこの差は一時的です。 OpenAI の移行が完了すれば消えます。

向いている作業

  • アプリ・ゲームなど、長期の実装
  • ファイルを横断するリファクタ
  • Web 上の操作まで含めた自動化

Gemini の強み:広い、タダ

ベンチマークでは 80.6%。上位2つから7〜8ポイント下です。1.1ポイントは誤差でも、7ポイントは誤差ではありません。

ただ、別の軸では勝っています。

項目 Gemini CLI
無料枠 1日1,000リクエスト
コンテキスト 100万トークン

1日1,000回を無料で回せるのは、他2社にはない条件です。学習、検証、試作の段階ならこれで足ります。

そして100万トークンのコンテキスト。巨大なログ、長い仕様書、リポジトリ全体を一度に読ませるような使い方では、精度より容量が効く場面があります。

もう1つ押さえておくべきことがあります。追い上げ方が速い。

時期 Claude側 Gemini側 差
以前 Opus 4.6 — 80.8% Gemini 2.5 Pro — 63.8% 17ポイント
現在 Claude Code — 87.6% Gemini CLI — 80.6% 7ポイント

17 → 7。半分以下になっています。 現時点で3番手だからといって、選択肢から外す段階ではありません。

向いている作業

  • コストをかけずに試す段階
  • 超長文・大量ログの処理
  • Google Workspace との連携が前提の業務

早見表

やりたいこと 向いているもの
小さい修正を、たくさん、速く Codex
長期の実装(アプリ・ゲーム) Claude Code
Web 操作まで任せたい Claude Code
すでに ChatGPT 課金済み Codex(追加0円)
まず無料で試したい Gemini(1日1,000回)
超長文・大量ログを読ませる Gemini(100万トークン)
月の使用量が心配 Codex(トークン1/4)

課金すべきかどうかの判定基準、用途別の結論、今後どの企業が優位になるかの予測(5つ・時期と確信度つき)は、note にまとめています。

*AIの記事を1000本以上読んで、Claude Code を毎日使っている僕が、Codex・Claude Code・Gemini のどのプランをいつ買うべきか徹底解説します

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑noteで詳しく解説します↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

おまけ:「並列にすれば速くなる」は、半分しか正しくない

サブエージェントやマルチエージェント構成は、直感的には「手分けすれば速い」と思えます。ここに明確なデータが出ました。

Google Research が180のエージェント構成を評価しています。単一エージェントと、independent / centralized / decentralized / hybrid の4種を、4つのベンチマーク(Finance-Agent、BrowseComp-Plus、PlanCraft、Workbench)で比較したものです。モデルは GPT・Gemini・Claude の3系統。

結果が、きれいに分かれました。

タスクの性質 結果
並列化できる(財務推論) centralized 構成が単一エージェント比 +80.9%
逐次的(計画立案) 全構成が性能低下。-39〜70%

さらにエラーの扱いも対照的でした。

  • independent 構成:誤りを 17.2倍に増幅
  • centralized 構成:4.4倍に抑制

つまりこういうことです。

手分けできる仕事 → 並列化で大きく伸びる
順番に積み上げる仕事 → 並列化すると壊れる
そして構成を間違えると、エラーが17倍に膨らむ

Claude Code のサブエージェントも同じ構造です。別の実測では、サブエージェントの使用は直接実行の 4.2倍のトークンを消費します。

速くなるかどうかは、タスクの形で決まります。 とりあえず並列にする、は危険です。


まとめ

強み 弱み
Codex トークン効率(1/4)、速度、ChatGPTに同梱 長期タスク、Web 操作
Claude Code 長期タスク、ブラウザ操作、実装の完遂力 トークン消費が重い
Gemini 無料枠(1日1,000)、100万コンテキスト 精度が7ポイント下

前回の記事で「性能では選べない」と書きました。今回調べて、その先が見えました。

選ぶ基準は、性能ではなく作業の形です。 自分のタスクが「短いか長いか」「手分けできるか積み上げか」。ここが決まれば、答えは自動的に出ます。


もっと詳しく

課金すべきかどうかの判定基準、用途別の結論、今後どの企業が優位になるかの予測(5つ・時期と確信度つき)は、note にまとめています。

AIの記事を1000本以上読んで、Claude Code を毎日使っている僕が、Codex・Claude Code・Gemini のどのプランをいつ買うべきか徹底解説します
https://note.com/nextsurvive/n/nbce97ddcd44f

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